大経大の才木海翔は実家暮らしに戻り20キロ増量 今秋のドラフト候補として注目されている最速152キロを誇る大経大・才木海…

大経大の才木海翔は実家暮らしに戻り20キロ増量

 今秋のドラフト候補として注目されている最速152キロを誇る大経大・才木海翔投手。身長181センチ、体重86キロの右腕は、高校時代から20キロ以上の体重増加に成功している。元々胃が小さく、高校時代は細身の体重62キロ。ご飯が食べられなかったという才木を支えたのは、北海道への野球留学終了後、3年ぶりに一緒に暮らし始めた両親だった。

「実家に帰ってきて、よくプロ野球中継を見るようになったんですが、表示されている選手のプロフィールを見ると、体重60キロの投手がいなかった。大学野球をするにしても、ガリガリだといずれ怪我をするだろうとか、(選手生命が)長く続かないとも思ったので、父親と母親に言って、食事面をサポートしてもらいました」

 高校時代は細身な体から最速143キロを投じ、春夏通じて5回の甲子園出場の実績がある北海道栄高のエースとして全道大会4強の成績を収めるなど、当時から高いポテンシャルを発揮していた。高校でもたくさん食べるようにと指導されていたものの、「食べても食べても、練習量の方が多かったです。1、2年生の頃は先輩が怖かったり、3年生になっても練習で疲れていたり、寝不足になったりで、食欲もありませんでした」と思い返す。

少年野球時代から貫いた「気合と根性」の精神

「自分だけだと今頃、野球は辞めていたと思います。野球って暑いし、しんどいじゃないですか。上下関係も厳しいし。だから、自分ひとり(で頑張ってきたの)ではなくて、全部周りに支えられてきた」とぽつり。ドラフト会議まで残り4か月となり、伏し目がちに感謝の言葉を口から零した。

 座右の銘は「気合と根性」。才木が在籍した少年野球チーム「庄内ゼッツ野球クラブ」がスローガンに掲げていた言葉を、今まで貫き通してきた。

「相手が『オラッ!』と来るのであれば、僕も『オラッ!!』と投げる。心を鍛えることでキツイ練習でも『やったんで!』と身体がついてくると思うんですよね。プレッシャーのかかる場面が好きなんですが、それも気持ちが入りきらないと(重圧に)耐えられないと思うんです」

1980年代の車とバイクがオン・オフの切り替えスイッチ

 プロ入り後の目標についても「外国人や身体の大きな選手も多いと思うんで、気合では……。やっぱり“気合と根性”ですね(笑)。結局なにをするにしても必要なことだと思うので、それに尽きます」とキッパリ。言葉の端々から“昭和気質”を感じられる熱血漢なのだ。

 リフレッシュ方法は、もっぱら「車とバイク」。特に1980年代に売られていたレトロな車への憧れが強く「昭和のモノって、かっこいいじゃないですか。野球を忘れられます」と語る。北海道で通った自動車教習所では、他の部員が普通自動車免許を取る中、才木だけトラックを運転し、準中型自動車免許も取得。大学入学後には「80年代の旧“原チャ”を掘り起こして乗っていた」こともある。

 今秋の目標は「最速155キロ更新」と「ドラフト1位指名」。プロ入りの夢を叶えた暁には、近年、価値が高騰している国産旧車の憧れの1台を手にして欲しい。(喜岡桜 / Sakura Kioka)