BMXフリースタイル「マイナビ Japan Cup」フラットランド第1戦がイオンモール幕張新都心(千葉県)にて、2022年6月18日(土)~19日(日)の2日間に渡り開催され、男子エリートでは早川起生選手が、女子エリートでは川口朔来選手が優…
BMXフリースタイル「マイナビ Japan Cup」フラットランド第1戦がイオンモール幕張新都心(千葉県)にて、2022年6月18日(土)~19日(日)の2日間に渡り開催され、男子エリートでは早川起生選手が、女子エリートでは川口朔来選手が優勝を収めた。
2022年シーズン開幕戦となった今大会は、キッズ6アンダーから30オーバーという幅広い年齢層で計10クラスに分けられ、出場者は北は北海道から南は沖縄まで日本中から合計61名が集まり、それぞれの選手が日々の練習で磨きあげた技を披露してトップの座を競い合った。
今大会の会場となったのは千葉県千葉市幕張にある商業施設「イオンモール幕張新都心内グランドモール1階 グランドコート」。3階まで吹き抜けになった会場には専用ステージが特設で用意された。会場は一般のお客さんも買い物がてら気軽に立ち寄って観戦できる仕様であったため、特に決勝時にはたくさんの観客が集まりトップライダーたちのパフォーマンスを観ながら固唾を呑んでその勝敗を見届けていた。
また同施設内でBMX試乗会も同時開催され、大会を観て興味を持った親御さんや子どもたちが試乗会に向かう姿も見られるなどBMXの普及を間近に感じられた機会となった。
なお、今大会は新型コロナウィルスの感染拡大防止に十分配慮した上で有観客での開催。会場内はソーシャルディスタンスを守った観戦席配置とマスク着用が義務づけられたが、徐々にコロナ禍以前のような日常を取り戻しはじめている様子も見受けられた。
以下は、今大会最注目の男女エリートクラス決勝の大会リポート。
2022年シリーズ開幕戦は若手とベテランによる熱い戦い。男子エリートは世界王者の早川起生が優勝。女子エリートでは弱冠16歳の川口朔来がエリートカテゴリー初出場初優勝男子エリートクラス
男子エリートクラス決勝は、参加選手14名の中から予選を勝ち上がった上位8名にて争われ、決勝には8名中4名がフランス・モンペリエで行われた「UCIワールドカップ」での1位から4位の上位入賞者というまさに世界大会の決勝さながらのハイレベルな戦いがトップ選手たちにより繰り広げられた。
優勝を収めた早川起生
photo by ©Naoki Gaman/JFBF
そんなトップ選手たちによる接戦を制したのは早川起生。早川は今年「X GAMES CHIBA 2022」での金メダル獲得に続き、先月の「UCIワールドカップ」でも優勝するなどと過去最高成績を収めている注目選手。
早川起生のライディング
photo by ©Naoki Gaman/JFBF
今大会では世界一を勝ち取ったスピン系のリアトリックを更に進化させて他選手を圧倒。彼の持ち味であるペグではなくペダルを軸とする高難度のリアトリックの数々の中に、高難度トリック「サーカス」や新技も交えた新しいルーティンのライディングは92.75ptの評価となり見事優勝。今回の優勝により大会三連覇も収め、次の大会にも弾みを付ける幸先の良い開幕戦となった。
佐々木元のライディング
photo by ©Naoki Gaman/JFBF
準優勝は今大会に並々ならぬ思いで挑んだ佐々木元。日本のBMXフラットランド界を牽引している佐々木は今年で競技生活21年目を迎え、また今大会は佐々木が所属する鎌ヶ谷巧業株式会社の協賛の下、活動拠点の千葉県での開催ということもあり特別な思いの中、攻め切るライディングで優勝を狙った今大会。
佐々木元のライディング
photo by ©Naoki Gaman/JFBF
持ち前のフロントトリックにクロスフットやシートグラブなどを取り入れ自転車を変幻自在に入れ替える動きの中に、自身のオリジナル技 「元スピン」や、「クリフハンガースピン」など高難度のトリックと新技を組み込んだハイレベルなライディングを魅せるも1位の早川の得点にはわずかに届かない91.25ptで次回にリベンジの思いを募らせる悔しい結果となった。
観客を盛り上げる荘司ゆう
photo by ©Naoki Gaman/JFBF
3位は20歳の荘司ゆう。荘司も先月の「UCIワールドカップ」では海外の名だたるトップ選手たちを抑え、早川に続き準優勝という結果を残し急激に頭角を現している若手ライダー。
荘司ゆうのライディング
photo by ©Naoki Gaman/JFBF
様々なフロントトリックを中心にしながらもジャンプでリアやフロントにスイッチする豪快なトランスファーが特徴の彼は、終始完成度の高いライディングを魅せ、終盤ではタイヤでの「フットジャム」を挟んだ「ダブルブーメラン」で会場を沸かせ90.75ptをマーク。優勝の早川、準優勝の佐々木に迫る90点台で「マイナビJapan Cup」では初の表彰台に上がった。
女子エリートクラス
一方、女子エリートクラスは今回6名で争われた。前大会に比べて人数も多く初出場の選手からベテラン選手まで多様なメンバーが揃い、ベテランの経験と若手の勢いが交差する中で熾烈な戦いが繰り広げられた。
優勝した川口朔来
photo by ©Naoki Gaman/JFBF
ベテラン選手や前回優勝者たちを抑えて優勝を勝ち取ったのは大会及びエリートカテゴリー初出場の川口朔来。リアトリックとフロントトリックどちらも上手く組み合わせたライディングが特徴的な彼女はリアトリックの「メガスピン」やフロントトリックの「スチームローラー」、そしてフロントでの「バックスピン」など完成度の高いトリックを多くメイクし75.25ptをマーク。見事初出場初優勝を成し遂げた。
川口朔来のライディング
photo by ©Naoki Gaman/JFBF
準優勝は咋年度全日本チャンピオンの中川きらら。技数のバリエーションとロングルーティンを組み込んだライディングが特徴の中川は「ハングファイブ」を中心としたライディングの中で「フロントスクェーカー」や「スチームローラー」をメイクしていくも、終盤は足をついてしまう箇所が多くありルーティンとしてまとめ切れずスコアを71.75ptとし今大会は2位でフィニッシュとなった。
中川きららのライディング
photo by ©Naoki Gaman/JFBF
3位は伊藤聖真。リアトリックを中心に構成されたルーティンの中で「バックスピン」などメイク。前大会でメイクした高難度のジャンプトリックである「ファイヤーディケイド」にチャレンジするも今回はフルメイクできず悔しさの残るライディングとなったが、その他のトリックやルーティンが評価され64.25ptをマークし3位で大会を終えた。
優勝者コメント優勝した川口朔来(左)と早川起生(右)
photo by ©Naoki Gaman/JFBF
早川 起生 選手(男子エリートクラス)
「今回は先日の国際大会でタイトルを獲ってから初の国内大会で結果にもこだわっていたので優勝できて嬉しいです。
現在短いスパンで色んな大会に出場しているので新技を習得することは簡単ではありませんが、今まで通りだと自分自身楽しくないですし、観に来てくださる方々を驚かせたいという思いがあるので今回も新技を取り入れました。
今後は勝つことももちろんですが、自分自身も観ている方もどちらも楽しめるライディングをしたいと思います。」
川口 朔来 選手(女子エリートクラス)
「優勝できたことが素直に嬉しいですし、応援してくれた皆さんへの感謝の気持ちでいっぱいです。この大会に向けてとにかくメイク率を上げる練習をしてきました。今後も更にメイク率と完成度を上げて次の大会でも良い結果が残せるように頑張ります。」
<男子エリート>
優勝: 早川 起生 (ハヤカワ・キオ) / 92.75pt
準優勝: 佐々木 元 (ササキ・モト) / 91.25pt
第3位: 荘司 ゆう (ショウジ・ユウ) / 90.75pt
左から佐々木、早川、荘司の順
photo by ©Naoki Gaman/JFBF
<女子エリート>
優勝: 川口 朔来 (カワグチ・サクラ) / 75.25pt
準優勝: 中川 きらら (ナカガワ・キララ) / 71.75pt
第3位: 伊藤 聖真 (イトウ・セイマ) / 64.25pt
左から中川、川口、伊藤の順
photo by ©Naoki Gaman/JFBF
<キッズ6アンダー>
優勝: ハラフジ・ジョウジ / 56.50pt
<ガールズロー>
優勝: コガ・ココア / 60.00pt
準優勝: マエダ・ユイ / 50.50pt
第3位: ナベタ・ラン / 40.00pt
<ボーイズ7-9>
優勝: トダカ・ヤマト / 73.00p
準優勝: ムライ・ユウト / 72.75pt
第3位: ヤマシタ・トウマ / 69.25pt
<ボーイズ10-12>
優勝: ハヤカワ・ユオ / 74.00pt
準優勝: カジワラ・レンヤ / 72.75pt
第3位: ヒシカワ・タカトラ / 72.50pt
<ガールズハイ>
優勝: トダカ・アズサ / 78.50pt
準優勝: キヨムネ・ユイ / 77.63pt
第3位: カジワラ・サリヤ / 77.00pt
<男子13-15>
優勝: サセ・ハルキ / 78.25pt
準優勝: カナモト・コタロウ / 71.50pt
第3位: ハヤシ・セオン / 60.50pt
<30オーバー>
優勝: フジイ・セイジ / 66.00pt
準優勝: オカヤマ・ジュン / 64.00pt
第3位: ヤマシタ・ノブオ / 62.75pt
<エキスパート>
優勝: クドウ・タツヒト / 71.25pt
準優勝: イシカワ・リョウ / 69.25pt
第3位: オカダ・タク / 60.25pt
⼤会名称 : BMXフリースタイル「マイナビ Japan Cup」フラットランド 第1戦
開催期間 : 2022年6月18日(土)~19日(日)- 2日間 –
※詳細は公式HPをご覧ください。
大会会場:イオンモール幕張新都心 グランドモール 1F グランドコート
(千葉県千葉市美浜区豊砂1-1他)
主催: 一般社団法人 全日本フリースタイルBMX連盟(JFBF)
特別協賛:株式会社 マイナビ
協賛:鎌ヶ谷巧業株式会社
出場選⼿:全10クラス(アマチュア含め) 計61名
男⼦エリート 14名・⼥⼦エリート 6名
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