カシメロの試合要求に母国フィリピン紙も“呆れ気味” ボクシングの前WBO世界バンタム級王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)に対し、母国紙が呆れた様子の記事を掲載した。WBAスーパー&IBF&WBC世界同級3団体統一王者・井上尚弥(大橋)…

カシメロの試合要求に母国フィリピン紙も“呆れ気味”

 ボクシングの前WBO世界バンタム級王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)に対し、母国紙が呆れた様子の記事を掲載した。WBAスーパー&IBF&WBC世界同級3団体統一王者・井上尚弥(大橋)に再三挑発を繰り返してきたカシメロ。いまだに対戦を求める発言をしている中、フィリピン紙は「カシメロは全てを台無しにした」「蚊帳の外」と“冷ややか”に報じた。

 カシメロは4月にポール・バトラー(英国)との試合を自らの規律違反で中止に。WBOから王座を剥奪された。しかし、今月7日にノニト・ドネア(フィリピン)に勝利した井上との対戦を要求。地元紙「マニラ・タイムズ」は「イノウエはカシメロの噛みつきを受けるのか?」と見出しを打って記事を掲載した。これまでの経緯を紹介しながら、母国の選手に対して冷ややかな内容を記している。

「こう言っても意味はないだろうが、カシメロはイノウエを倒せるのは自分だけだと言い続けている」
「カシメロは再びイノウエに対戦を持ち掛けているが、今回大きな違いはカシメロはもうWBOのベルトを持っていないということだ」

 井上は4団体統一を目指す真っ最中。WBO王座を保持するバトラーとの一戦が最優先だ。4団体統一戦が実現しなければ、階級を上げる選択肢も明かしていた。王座を持っていないカシメロとの試合実現は限りなく低い。記事でも「イノウエ陣営もカシメロとの対戦に興味を持っていない。ベルトのないカシメロを倒したところで、利益となることがないからだ」「イノウエには沢山のやることがある」と強調し、こう続けた。

「カシメロは全てを台無しにした。バトラーに勝つだろうと予想されていた彼は、そのあとにイノウエやドネアと戦うしかないとみられていた」

 母国の選手に厳しい記事を掲載した同紙。「カシメロはバトラーに再戦を願うことしかできず、蚊帳の外に置かれてしまったのである」「バトラーも試合を中止された経緯のあるカシメロとはもう関わりたくないと思っている」。昨年12月、今年4月と2度も減量に関するトラブルで試合をキャンセルしたため、バトラーにも見放されていることを伝えている。(THE ANSWER編集部)