サッカーIQラボ 〜勝負を決めるワンプレー~Question次の場面で、イニゴ・マルティネスはどこへパスを出したか? U…
サッカーIQラボ 〜勝負を決めるワンプレー~
Question
次の場面で、イニゴ・マルティネスはどこへパスを出したか?
UEFAネーションズリーグ、リーグAグループ2の第4節、スペイン対チェコが行なわれ、ホームのスペインが2-0で勝利を収めた。スペインは2勝2分で勝ち点を8に伸ばし、ポルトガルを抜いてグループ首位となった。
前回対戦では、2-2のドローだったこのカード。この試合もチェコがタイトな守備から鋭いカウンターを狙って、序盤にチャンスを作った。
それをしのいだスペインが、前半24分、カルロス・ソレールのゴールで先制に成功。後半30分にもパブロ・サラビアが追加点を決め、2-0で勝利となった。
今回は、スペインの先制点のシーンをピックアップする。
前半24分、チェコのカウンターを潰したスペインが、後方のビルドアップから攻めて行く場面。チェコが守備位置についたところで、イニゴ・マルティネスがボールを持ってパスの出しどころを探っている。

後方でボールを持ったイニゴ・マルティネスは、次の瞬間、どこへパスを出したか
前線から戻って守備をしたダニ・オルモが中盤に残り、チェコMFトマーシュ・ソーチェクの右脇にポジションを取った。
次の瞬間、マルティネスはどこへパスを出しただろうか、というのがQuestionである。
Answer
数的優位でフリーになったコケへ縦パスを入れ、そこから先手の展開でゴール
ダニ・オルモが、立ち位置によってチェコの守備に歪みを生み出し、それを起点にスペインが崩したシーンである。

マルティネスは中盤でフリーになったコケに縦パスを入れ、スペインはそこからの展開でゴールした
チェコは3-4-3のシステムで、ミドルサードではスペインのサイドバックをウイングバック、中に入った3トップを3センターバック(CB)、インサイドハーフの2人を2ボランチ、アンカーに対してセンターフォワードが下りて、CBをウイングが絞って見る形となっていた。
コンパクトな守備でスペインにプレッシャーをかけていたチェコだったが、このシーンでは守備で戻っていたスペインのダニ・オルモが中盤に残っていて、それをチェコのCBのダヴィド・ズィマが前に出てマークできなかった。これで中盤左サイドにスペインの数的優位が生まれた。
ここでコケを見ていたソーチェクは、ダニ・オルモに右脇に立たれたことで、2人の間で中途半端な対応を取る形となった。そこをうまく使ったのがコケである。コケは中央の空いたスペースでパスを呼び込み、マルティネスはそこへ縦パスを入れた。
この時の前線のアセンシオのポジションもポイントだ。
アセンシオは3バックの脇にできるスペースを狙える位置にポジションを取り、コケにパスが入った瞬間に走り出した。そしてコケからのパスでペナルティーエリア深くまで進入し、ヴァーツラフ・イェメルカを釣り出してできたゴール前のスペースにパス。カルロス・ソレールが走り込んでフィニッシュとなった。
それまでチェコがうまく守ってカウンターを狙っていたのだが、スペインが一瞬のポジション優位で見事に崩した先制点だった。
カタールW杯の第3戦で当たる日本は、こうしたスペインの巧みなポジショナルプレーに対応しつつ、勝機を見出さなければならない。