米興行でのTKO劇にESPNも反応「この結末」 米ボクシングで起きたTKO劇に海外メディアが疑問を呈している。11日(日本時間12日)、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデン「Huluシアター」で行われたスーパーライト級8回戦で、ダコ…

米興行でのTKO劇にESPNも反応「この結末」

 米ボクシングで起きたTKO劇に海外メディアが疑問を呈している。11日(日本時間12日)、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデン「Huluシアター」で行われたスーパーライト級8回戦で、ダコタ・リンガー(米国)がホスエ・バルガス(プエルトリコ)に2回2分6秒のTKO勝ちを収めた。バルガスの脚がもたつき防戦一方の中でも審判は試合を止めず、ドクター2人がリングに上がって試合ストップを要求する事態に。英メディアは「もっと早く止めるべきだった」と報じている。

 バルガスは2回のゴングから約40秒で、リンガーのパンチを受けて3秒ほどキャンバスに倒れた。しかし審判はスリップと判断。その後、ロープに追い詰められると右アッパーを被弾しダウンした。立ち上がったバルガスの脚はすでにふらついていたものの、審判は試合を続行。再開後にコーナーに追い詰められたバルガスは防戦一方となるもレフェリーはなかなか止めない。すると、たまりかねた医師がリングに上がってストップを指示。TKO決着となった。

 実際の映像を米スポーツ専門局「ESPN」のボクシング専門インスタグラム公式アカウント「ESPNリングサイド」が公開。文面に「この結末」と記し、映像内にも「ドクターが来て試合を止めなければいけなかった!」とつづった。英ラジオ局「トークスポーツ」は「審判がバルガスを救うのに失敗し、ドクターが試合を止めるためにリングに上がる」との見出しで記事を掲載し、試合続行の判断に疑問を呈した。

 記事では、「(ダウンの後)バルガスが立ち上がったものの、ふらついていた時に試合を止めるべきだった」と指摘。「バルガスがニュートラルコーナーでよろめくも、より多くの不必要なパンチを受けた」「20秒経過しても審判は躊躇。ニューヨーク州コミッションの監査人とリングサイドのドクターが、最終的にはリングに上がって試合終了を要求した」とTKOが医師の要求によるものだったと報じた。

 米専門メディア「ボクシングシーン.com」によると、試合後バルガスは近くの病院へ搬送されたという。敗れた24歳バルガスは20勝(9KO)3敗、27歳リンガーは13勝(9KO)5敗3分けとなった。(THE ANSWER編集部)