6月12日、函館競馬場で3歳以上馬によるGⅢ函館スプリントS(芝1200m)が行なわれる。 昨年は東京五輪の影響で札幌…

 6月12日、函館競馬場で3歳以上馬によるGⅢ函館スプリントS(芝1200m)が行なわれる。

 昨年は東京五輪の影響で札幌での開催となったため、函館でのレースは2年ぶり。今年は2019年以来、3年ぶりに開幕週に行なわれるため、好時計決着も期待できそうだ。

 この函館・芝1200mともっとも縁が深い血統馬がビアンフェ(セン5歳、栗東・中竹和也厩舎)だ。



昨年の函館スプリントSを制したビアンフェ

 母ルシュクルは全3勝中、1000万下の特別・道新スポーツ杯と新馬戦と、この条件で2勝。半姉のブランボヌール(父ディープインパクト)も、GⅢ函館2歳Sと新馬戦の2勝をこの舞台で挙げている。

 ビアンフェ自身も函館・1200mでは、初勝利の未勝利戦、"姉弟制覇"となった函館2歳Sと2勝。芝1200mでの重賞勝ちは函館2歳Sの他に、札幌で行なわれた昨年の函館スプリントS、京都で行なわれた葵Sと3勝を数える。

 3歳時も好成績を残していたが、去勢してセン馬になって以降はさらに安定。昨年の函館スプリントSでは、1000m通過が55秒3というハイラップを刻んで逃げきった。ともに洋芝で時計がかかる札幌と函館の芝1200m重賞で、これほどのタイムを出して逃げきった馬は他にいない。2着とはクビ差だったが、内容的には高い評価を与えられるものだった。

 ちなみに、2番目に速いラップ(55秒7)で逃げて勝利したセイウンコウセイは、2017年のGⅠ高松宮記念の勝ち馬。ビアンフェはGⅠ級のスピードの持ち主と言えそうだ。

 ビアンフェは前走のGⅢオーシャンS(中山・芝1200m)でも1000m通過55秒9のハイラップで逃げた。そのレース後に高松宮記念を勝利した2着のナランフレグとアタマ差の3着に入っている。

 昨年と同じくこのレースを目標にじっくりと調整されてきた。斤量は昨年より1kg重い57kgだが、3歳時に勝利した葵Sでも経験している重さだけに問題はないだろう。1995、1996年(当時は札幌スプリントS)のノーブルグラス、2004、2005年のシーイズトウショウに続く、3頭目の函館スプリントS連覇に期待する。

 もう1頭はジュビリーヘッド(牡5歳、栗東・安田隆行厩舎)を挙げたい。同馬の父ロードカナロアは言わずと知れた名スプリンターで、産駒は近年の芝短距離戦線で好成績を残し続けている。過去10年の芝1200m重賞では11勝と、全種牡馬の中で最多の勝利数を記録している。

 この函館スプリントSでも、2020年に本馬と同じ安田隆行厩舎所属のダイアトニックが勝利。同じ洋芝の札幌で行なわれた重賞では、やはり同厩舎のダノンスマッシュが2019年に、レイハリアが2021年にGⅢキーンランドCを勝利している。

 ジュビリーヘッドは前走の船橋S(中山・芝1200m)を勝ってオープン入り。芝1200mでは9戦4勝、2着3回、3着1回と連対率77.8という好成績を残している。函館では1戦して2着。札幌では、昨年の札幌スポニチ杯(2勝クラス)で2着に1馬身3/4差をつけて快勝している。

 昨暮れ以降は阪神や中山の準オープンでも好走を続けているように、経験を積んで力をつけている。1年ぶりの洋芝競馬で、さらに素質を開花させる可能性も十分だ。

 以上、今年の函館スプリントSは昨年の覇者ビアンフェと、ロードカナロア産駒ジュビリーヘッドの2頭に期待する。