現在PFP2位に格付けするESPNが絶賛「世界最高のPFPファイター」 ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級統一王者・井上尚弥(大橋)が7日、さいたまスーパーアリーナでWBC同級王者ノニト・ドネア(フィリピン)に2回1分24秒T…

現在PFP2位に格付けするESPNが絶賛「世界最高のPFPファイター」

 ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級統一王者・井上尚弥(大橋)が7日、さいたまスーパーアリーナでWBC同級王者ノニト・ドネア(フィリピン)に2回1分24秒TKO勝ちし、日本人初の3団体王座統一に成功。4団体統一の偉業に王手をかけたモンスターについて、米スポーツ専門局「ESPN」では「世界最高のパウンド・フォー・パウンド(PFP)ファイター」と絶賛している。

 英雄ドネアとの再戦をわずか264秒で仕留めた井上。米国で中継していたESPNでは「ノニト・ドネアにTKO勝利後、ナオヤ・イノウエは世界で最高のPFPファイター」とタイトルで特集した。「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」とは階級を超越した最強ボクサーを格付けするもの。ESPNでは、長らくPFP1位に君臨したカネロこと、サウル・アルバレス(メキシコ)が世界ライトヘビー級タイトル戦でドミトリー・ビボル(ロシア)に敗れ、4位に陥落。井上が2位に浮上していた。

 今回の記事では、ドネアを粉砕した井上について「モンスターが今やPFPのキングであることに、いささかの疑念もない」と称賛。最新ランクは近日中に発表されるものとみられるが、ボクシング界で最も権威ある専門誌「ザ・リング」とともに影響力のある米国最大のスポーツ専門局「ESPN」でPFP1位となれば、日本スポーツ界にとって歴史的快挙となる。

 ドネアの実力にも異論の余地はないという。ESPNのバンタム級格付けでは、井上に続く2位評価で「3位の(元WBO世界王者)ジョンリエル・カシメロと彼は多大な差が存在する」と指摘。カシメロの失格でWBO正規王者となったポール・バトラー(英国)が最後のベルトを手にしているが、記事では「現時点で118ポンド(バンタム級)において証明すべきことは何もない」と分析している。

Sバンタム級転向なら同級4団体統一王者との対戦に注目

 井上も試合後のリングで年内にバトラーとの4団体統一戦が実現しなければ、階級を上げる方針を明言していたが、スーパーバンタム級では更なる猛者が待っている。記事では「イノウエがこれまで遭遇してきた相手以上の才能が存在する。特にスタファン・フルトン(米国)とムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)だ」とし、2団体制覇王者の2人を最強のライバルに挙げた。

 フルトンとアフマダリエフの4団体統一戦が年末と想定した上で、「米国でのスターダムをイノウエが歩む上で、米国での4団体統一王者とのプライムタイムでの対戦はいいスタートになるだろう」とシナリオを描いている。WBCとWBOのベルトを守るフルトンは井上との激突について、「あり得ないことではないと思う。(井上が)じきに昇格するのであれば、現実的だと思うね」と話していたという。

 特集では「恐るべきパワーとエンターテイメント溢れるスタイルで、イノウエは米国で本物のスターになるチャンスがある。フィリピンのマニー・パッキャオは米国でスターダムにたどり着いた。(パッキャオの)レベルに到達することはほぼ不可能が、イノウエも少し下のレベルで自分の名前を間違いなく刻める」と分析している。(THE ANSWER編集部)