ミナシアンGMがネビン監督代行と緊急会見「3週間前は全く起きると思っていなかった」 エンゼルスは7日(日本時間8日)、ジ…

ミナシアンGMがネビン監督代行と緊急会見「3週間前は全く起きると思っていなかった」

 エンゼルスは7日(日本時間8日)、ジョー・マドン監督を解任したと発表した。ペリー・ミナシアンGMはフィル・ネビン監督代行と共にエンゼルスタジアム内で緊急会見を開き、電撃解任に至った経緯や苦渋の決断のワケを語った。

 マドン監督は今季が3年契約の最終年。今季は一時アストロズと地区首位争いをしていたが、6日(同7日)に1988年以来、球団ワーストに並ぶ12連敗を喫していた。

――会見冒頭で。
「辛い日だ。3週間前には全く起きると思っていなかった事態。今後のチームにとって得策だと感じた。私はジョー・マドンを気に入っている。人としてもそうだし、彼との会話も好きだった。私の自分の(GMとしての)仕事を軽々しく受け止めていない。起床時も、寝床につく時も、そのこと(チームにとっての最善は何か)を考えている」

――なぜこのタイミングでの決断だったのか。
「じっくり考えた。アート(モレノ球団オーナー)と今朝話をして、(マドン監督を解任することを)勧めさせてもらった。彼は全面的に支持してくれたので、そのことに私は感謝している。我々はいいプレーができていない。皆さんもご存知の通り、ここ2週間は本当に厳しいものになっている。投球でも打撃でも、我々は苦しんだ。走塁もだ。1つ言えるのは、している努力は素晴らしいということ。このグループを私は信じている。厳しい時を我々は経験した。まだ106試合残っている。その106試合について、私はワクワクしている。相応しい個々の選手が集まったグループ。変化を起こすのに丁度いい時期だと感じた」

「私の右に座っている人物(ネビン監督代行)については長いこと知っているし、敬意を持っている。球界にとって素晴らしいことをしてきた人。彼はリーダーだ。そして、過去にジョーと過ごした時間がどれだけ楽しいものだったか。それは強調してもしきれないほど。彼のことが大好きだ。人間としてね。今朝がその完璧な例だ。彼の自宅に行ってきた。直接顔を合わせ、30分ほど話をした。今朝の決断は本当に厳しいものだった。しかし、私の中では進むべき最善の方向だと思っている」

――監督交代せずにチームを変えることはできなかったのか。
「こういう連敗の最中では誰もハッピーではない。我々一人ひとりの責任だ。私、コーチ陣、選手たち、全員に責任がある。我々は勝ちたい。このメンバー全員が勝ちたい。このメンバーは勝つために構成されているし、勝つマインドと才能があると思う。この2週間の、そして、この3週間の我々のプレーぶりが私は気に入っていなかった。4月には非常にいい時期があった。以前のようなプレーができていない。それをジョーのせいにはしない。彼のせいではない。全員のせいだ。ひとりひとり。だが今は、違う構成、違う声が、このメンバーのためになると思った」

――ネビン監督代行は今季いっぱい監督を務めるのか。
「そうだ」

マドン監督の解任は12連敗「我々は試合に勝たなければいけない」

――マドン監督のせいにはしないといった。では、彼は何ができていなかったのか。
「おそらく、最終的には勝敗だと思う。我々は試合に勝たなければいけない立場にある。(連敗については)我々の誰もがハッピーではなかった。クラブハウスに入るとそれを感じた。だが私はこのメンバーを信じている。ベテラン選手の何人かを見ると、そしてチーム構成、彼らの勝利への貪欲さ、それは見えていると思う。マイク・トラウトは勝つためにできる限りのこと、そして、それ以上のことをしようとしている。誰か1人のせいではない。チームだ。そして、今現在、チームとしては勝ててない。(勝つ)タレントはそろっていると思うし、まだこのメンバーを信じている。だから変化が必要だと思った」

――この決断はグラウンドで起きていたことだけに基づいたものなのか。それとも何かクラブハウスで起きていたのか。マドン監督と選手の関係性が決断につながったのか。
「グラウンドで起きていたいことだけで決めた。我々の仕事は結果に基づいている。最終的には、勝つためにここにいる。まだそれをする機会がある。これだけ酷いプレーをしてきたが、まだプレーオフ圏内から1.5ゲーム差なだけだ。そのことは、我々の以前のプレーと同じくらい良い(ことだ)。そして私は、以前のプレーを取り戻すと思っている。心からそう思う。そして以前のプレーを取り戻すのに適切なメンバーがいると思っている。まずは1勝だ。1試合ずつこなしていく。選手全員がきちんと準備して、それぞれが必要なことをして、自分にプレッシャーをかけすぎないこと。この段階では、これが正しい異動だと思った。今、右にいる男、ネブ(フィル・ネビン)が舵取りに最適だ」

――フィル・ネビンに質問です。今季いっぱいのフィル・ネビン野球がどんなものになるのか説明してください。
「まずは何よりも、ありがとうございます。私はあの部屋にいる男たち(選手のこと)を非常に尊敬している。かなりのメンバーだ。こういうことを経験すると、ひとつ私が彼らに言ったことがあるが、私が最も誇りに思うことは、この12日間、あの部屋(クラブハウス)から何一つ悪いことが出てきていないということ。頑張りすぎたり、どうやってやるんだということより、それぞれが自問していた。彼らの対処方法を誇りに思っている」

「奇妙に聞こえるのは分かっているが、この12日間の選手の対処法を誇りに思う。私のスタイルについては、スプリングトレーニング中にみなさんの数名には話したが、この4、5年間プレーオフに出場したチーム(ヤンキース)の雰囲気を何度も経験してきた。このチームにも確実にそれを感じる。今日はそれも選手たちに伝えた。チームに非常に自信を持っている。野球の展開というのは奇妙なものだ。1勝が多くのことを変えるだろう。選手たちの精神、そしてクラブハウスで起きることを。今、その一部になることに興奮している」

「ひとつ、ペリーがジョーと話したことを繰り返したい。私はジョーの下でプレーしたし、ジョーと仕事をするためにここに来た時は、ワクワクしていた。彼からは多くを学んだ。今日、彼(マドン)とすばらしい会話があった。素晴らしい人間だ。彼が私にしてくれたことに感謝している。この日がいつか来るとしたら、(今後対戦相手になっても)アドバイスを求めるような人物だ。とてつもなく素晴らしい男だということを知ってもらいたい。私は彼の周りにいた時間を楽しんだ」

ネビン監督代行「監督としてのスタートにワクワクしている」

――ペリーに質問です。三塁コーチは今後誰になるのか。そして今後さらにコーチの配置転換などはあるか。
「ないと思っている。(フィールド・コーディネーターの)マイク・ガイエゴが三塁コーチを引き継ぐ。今季すでにそういうことがあった。彼は(三塁コーチの)経験豊富だ」

――モレノオーナーにはどの程度、相談するのか。大勢で決断したのか、それともあなたから持ちかけたのか。
「私が彼に持ちかけた。この2日間考えていた。我々のプレーぶりもあって。今朝、彼に電話をして、私の助言を伝えた。そして全面的サポートをしていただいた」

――今はどんなお気持ちで。
「辛い。(かなり長い間)こうなってしまったことは残念だ。私はあの男が本当に好きだった。日々の会話、彼の人となり。彼はとにかく……。皆さんも彼の周りにいただろう(だから分かるだろう)。彼がもたらすエネルギー、日々の一貫性……。とにかくつらい。つらい。だが感情は抜きにして、決断をしなければならない。感情を抜きにして、一歩下がって我々の状態を見てみた。この決断そのものもつらいが、こうするのが正しいと感じた」

――ネビン監督代行が切り出す。
「私もそれについて少し答える。私がこの機会を得たいと思っていたことは周知の事実だ。思い描いていた形ではないし、幸せにあふれた就任会見でメディアの皆さんや選手やコーチ陣に挨拶するという形ではない。違う状況だということは明白だ。だが、この機会をいただいて興奮していることに違いはない。ジョー(・マドン)と先ほど話をした中での会話で、非常に気が楽になった。彼は素晴らしかった。彼は『この職を受けて乗り切れ、君のままで行け』と言ってくれた。私もそのつもりでいる。そう言ってくれたことで私は楽になった。感極まる1日だったからだ」

「感情の起伏があった。この12日間の流れには打ちのめされた。ジョーが、こうして私がここに来て、みなさんと、そしてチームやスタッフと話すにあたって、気持ちを楽にしてくれた。だからここからは少しワクワクする気持ちに変わる。今日の物語がどんな風に見えるかは分かるが、あの部屋のメンバー(選手たち)がすべてだ。野球は選手たちが主役で、それは昔から変わらない。私は野球のそういうところが大好きだ。現役時代から、球場に来てみんなと関わるのが大好きだった。それは変わらない。先ほども言った通り、(監督としての)スタートを切ることにワクワクしている」

――昨季は60、70試合消化時点で勝率5割あたりだった。トラウトがふくらはぎ故障でシーズンの大半を欠場した中で、だ。マドン監督の解任を判断するのに適当な試合数だったのか。
「すべては今、だ。今のチームの位置。以前のプレーぶり。プレーのスタイル。基礎がどれだけできていたか。そして今のチームの位置。そしてこの2週間の状態。(解任に)適切が時期があるのかといえば、それには議論の余地があるかもしれない。それを踏まえても、これがこのチームにとってベストな方向性だと思う。そして、ジョーは殿堂入りに相応しい監督だ。本当にそう思う。彼は殿堂入りするべき人物だ。彼がもう一度(監督としての)機会を求めるなら、きっとその機会を得ると思っている。だがこのチーム、この状態、この時期からすると、これが正しい異動だと私は感じた」(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)