「YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL 2022」が横浜赤レンガ倉庫内イベント広場・赤レンガパーク(神奈川県横浜市中区)にて2022年6月4日(土)~5日(日)の2日間に渡り開催され、本イベント内でBMXフリースタイ…

「YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL 2022」が横浜赤レンガ倉庫内イベント広場・赤レンガパーク(神奈川県横浜市中区)にて2022年6月4日(土)~5日(日)の2日間に渡り開催され、本イベント内でBMXフリースタイル・フラットランド種目の大会として開催された【FLATARK produced by ARK LEAGUE】にて田圓尚人選手が大会初優勝を収めた。

2013年から日本国内で世界大会を開催しており今年で10年目を迎えるARK LEAGUEは、今回BMXフリースタイル・フラットランド種目の大会「FLATARK」とスケートボード・ストリート種目の大会「SKATEARK」を開催。
昨今のコロナウィルス感染症の影響を受け2019年から3年ぶりに日本選手権として開催された今大会には、大会開催を待ちわびていた6歳から55歳までの日本中のBMXライダーたちが集まり各カテゴリーにて熱い戦いが繰り広げられた。


「FLATARK」のステージの様子
photograph by Jason Halayko/YUSF

なお、「FLATARK」のステージは本イベントの会場である赤レンガパークの中でも一番端の海の近くに設置された。ステージのバックには海が望める最高のロケーションと天候にも恵まれて、終始たくさんの観客に見守れながら2日間に渡り開催された。

以下は、今大会最も注目されたオープンクラス決勝戦の大会リポート。

新しい競技フォーマットにより生まれたドラマ。世界最高峰の選手たちによる手に汗握る接戦の中、見事王者の座を勝ち取ったのは田圓尚人


観客や仲間のライダーたちにガッツポーズを送る田圓
photograph by Jason Halayko/YUSF

今大会の最上級クラスとなるオープンクラスには日本国内のトップライダー17名が参加。予選から熾烈な戦いが行われ、決勝では予選を勝ち上がった8名にて争われた。

そして今回、オープンクラス決勝の競技フォーマットには大会初の方式を採用。60秒間のソロラン1本+40秒間でのベストコンボ4本の合計5本のうち、上位スコア3本の合計得点により順位を決める形で1本あたり最大10点の最高30点満点でジャッジされた。

日本には世界的に評価されている選手が多く、日本を獲ることは世界を獲ることと言っても過言ではない。今大会の決勝にも世界王者の経験を持つ選手が4名も残り、それ以外にも世界大会での入賞経験を持つ選手が多く勝ち残った。決勝出場選手は13歳から44歳といった若手からベテラン選手たちで各々のスキルや経験から繰り出される独創的なトリックに注目が集まる一戦となった。

しかし、そんな決勝は新フォーマットにより波乱の展開。特に40秒間で自らのベストルーティンを披露するベストコンボの4本はライディング中の転倒を含め足をつく動作や時間内にルーティンを終えられない場合0点となる。
そのため完成度やトリックの難易度が直接スコアに影響することからライダーたちは攻めのライディングを余儀なくされ、8点代の高得点を叩き出す一方でミスも連発。終始誰が優勝するのか分からない展開に手に汗に握る状態が続いた。


田圓尚人のライディング
photograph by Jason Halayko/YUSF

そんなハイレベルな戦いを見事制したのは田圓尚人。リアタイヤを軸にしたスピン系のルーティンを得意とする田圓は全体5位での決勝へ進み、60秒間のソロランでは6.4ptをマーク。


田圓尚人のオリジナルトリック「気円斬」
photograph by Jason Halayko/YUSF

その後のベストコンボでは1本目、3本目でミスをするも、2本目ではバックスピンから、ワンハンドで横回転で自転車を360度回すオリジナルのトリック「気円斬」を見事メイクし7.7ptをマーク。
そして迎えた最後の4本目では同じくオリジナルのコンボ技「インサイドペダルスネークスピン」やバイクフリップでペダルにダイレクトに足を乗せキャッチする技を取り入れたルーティンで今大会自身最高得点の8.0ptをマークし、合計22.1ptで暫定1位の座を獲得。そのまま点数を最後まで塗り替えられずトップの座を守り切り初タイトルを獲得した。


森谷天斗のライディング
photograph by Jason Halayko/YUSF

準優勝はオープンクラス最年少で弱冠13歳の中学生ライダー森谷天斗。フロント・リア両方のトリックを扱い、バリエーションが多いライディングが注目の森谷。ソロランではリアトリックとフロントトリックを使い分けたルーティンで6.5ptをマーク。


森谷天斗のライディング
photograph by Jason Halayko/YUSF

ベストコンボでは1本目で魅せたバックワーズのスピンから、逆サイドのペダルキャッチしたバイクフリップのコンボが評価され7.3pt、また2本目ではリアトリックを複数繋げたロングルーティンで7.8ptを獲得。3本目、4本目ではミスが続き得点が伸ばせなかったが合計得点を21.6ptとし暫定2位の位置へ。田圓同様にそのまま2位の座を守り切り準優勝となった。


片桐悠のライディング
photograph by Jason Halayko/YUSF

3位は予選1位通過で今大会優勝候補だった片桐悠。ソロランではリアタイヤを軸にしたスピンを中心に手足のポジションを入れ替えたり、自転車を回転させたりと高難度のリアトリックをルーティンに盛り込みソロラン最高得点の8.0ptをマーク。


片桐悠のライディング
photograph by Jason Halayko/YUSF

ベストコンボでは1本ではアンダーテーカーのポジションからトリックを繋ぎバイクフリップをいくつも加えたルーティンで8.3ptをマーク。この時点で残り5.9pt以上で1位の座を獲得できる状態だったが、最後まで攻めのライディングで残りの3本ともまだ誰もメイクしていないフルバイクフリップで高得点獲得を試みるも足をつき失敗。2本の合計点の16.3ptで3位となった。


田圓の優勝を称える仲間の様子
photograph by Jason Halayko/YUSF

ちなみに今大会優勝した田圓はARK LEAGUEの運営メンバーとしても長年大会を支えてきたライダー。過去の大会にも今回同様に選手としても参加を続けてきたが辛酸を舐める時期が続いていた。
そんな背景もあり、今回の優勝が確定した瞬間にはARK LEAGUEオーガナイザーで現役ライダーの内野洋平や他選手と抱き合い功績を褒め称える様子が見られた。

優勝者コメント


優勝した田圓
photograph by Jason Halayko/YUSF

田圓 尚人 選手 (OPEN CLASS/オープンクラス)
「今回は本当にラッキーパンチのような感じでもありましたが、自分のやりたいことをやり切った結果として優勝できて本当に嬉しく思っています。今は先輩も後輩も強いライダーが多いですが、まだまだ負けられないので今後も頑張っていきたいと思います。皆さん応援ありがとうございました。」

大会結果

<OPEN CLASS/オープンクラス>
優勝: タマル ナオト
準優勝: モリヤ タカト
第3位: カタギリ ユウ
4位: ササキ モト
5位: ショウジ ユウ
6位: モリサキ ヒロヤ
7位: カンナ フミヤ
8位: カタギリ リョウ


photograph by Jason Halayko/YUSF

<GIRLS CLASS/ガールズクラス>
優勝: スズキ ニナ
準優勝: トヨタ カズキ
第3位: オガワ アオ


photograph by Jason Halayko/YUSF

<NOVICE CLASS/ノービスクラス>
優勝: ワタナベ ソウタ
準優勝: ヒシカワ タカトラ
第3位: フジイ トハ


photograph by Jason Halayko/YUSF

<EXPERT CLASS/エキスパートクラス>
優勝: フジイ セイジ
準優勝: イケダ コウタ
第3位: シマカワ クニヒロ


photograph by Jason Halayko/YUSF

大会概要

⼤会名称 : 【FLATARK produced by ARK LEAGUE】
イベント名称:YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL 2022 (略称:YUSF)
開催期間 : 2022年6月4日(土)~5日(日)- 2日間 –
※詳細は公式HPをご覧ください。
会場:横浜赤レンガ倉庫 イベント広場・赤レンガパーク(神奈川県横浜市中区新港1-1)
主催:YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL 2022 実行委員会
協賛:GoPro / 六甲バター株式会社 / FIJI Water / Manhattan Portage / MUGENYOYO / ChargeSPOT / KIBACOWORKS / BRIEFING / カシオ計算機株式会社 / JOYSOUND / Hyundai Mobility Japan
協力:一般社団法人ARK LEAGUE / 有限会社 OVER THUMPZ / 株式会社 I AM / 株式会社PKM / FINEPLAY / BEAMS SPORTS / Fanatics Japan G.K. / XANA主管:千葉市
後援:横浜市市民局 / J-WAVE 81.3FM
企画制作:株式会社横浜赤レンガ / 株式会社シブヤテレビジョン / 株式会社ローソンエンタテインメント / 株式会社乃村工藝社 / 株式会社グリーンルーム / 株式会社ZETA

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