WBA世界ライト級タイトルマッチで生まれたTKOとは ボクシングのWBA世界ライト級タイトルマッチが28日(日本時間29日)、米ニューヨーク・ブルックリンのバークレイズ・センターで行われ、王者ガーボンタ・デービスが前WBA同級暫定王者の同級…

WBA世界ライト級タイトルマッチで生まれたTKOとは

 ボクシングのWBA世界ライト級タイトルマッチが28日(日本時間29日)、米ニューヨーク・ブルックリンのバークレイズ・センターで行われ、王者ガーボンタ・デービスが前WBA同級暫定王者の同級1位ローランド・ロメロ(ともに米国)を6回TKOで下した。3度目の防衛に成功。衝撃TKOシーンの動画を米メディアが公開し、米記者らは「完璧なタイミング」と驚きの声を上げた。デービスは27勝(25KO)、ロメロは14勝(12KO)1敗。

 2回、サウスポーのデービスは連打を浴びてバランスを崩す場面もあったが、タイミングよく左ストレートを当てて反撃した。決着は6回。前かがりになったロメロに対し、デービスがカウンターの左フックを一閃。高速で顎に着弾させ、ロープにもたれるように前のめりにダウンさせた。ロメロは立ち上がったものの、レフェリーストップ。会場は大歓声だ。

 米スポーツ専門局「CBSスポーツ」はツイッターで動画を公開。海外識者も続々とツイートした。米専門誌「ザ・リング」のダグラス・フィッシャー編集長は、「美しい左だった。完璧なタイミング」と称賛。同誌のライアン・ソンガリア記者は「リプレーを見ると、ロメロの脚は生まれたての小鹿のようだった。デビッド・フィールズ(審判)の良いストップだった」と反応した。

 米著名ボクシング・ジャーナリストのダン・ラファエル記者も「リプレーで見ると強烈な左だった。良いストップだ。脚はヨレヨレだった」と伝えた。英興行大手・マッチルーム社のカメラマン、エド・マルホランド氏は「ロメロはまるで、パッキャオがマルケスのショットに飛び込んだのと同じようだった」と、フィリピンの英雄がダウンしたシーンになぞらえた。

 デービスは元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザー氏の手掛ける「メイウェザー・プロモーションズ」に所属している27歳。同氏から直接指導を受けるなど秘蔵っ子として知られ、高い期待を集めながら強打を武器に衝撃KOの山を築いていた。(THE ANSWER編集部)