2021-22ラ・リーガベストイレブン GK&DF編  MF&FW編はこちら>>スペイン最大手スポーツ紙マルカのマリオ・…

2021-22ラ・リーガベストイレブン GK&DF編  MF&FW編はこちら>>

スペイン最大手スポーツ紙マルカのマリオ・コルテガナ記者が、今季ラ・リーガのベストイレブンを選出。こちらではGKとDFの選手たちを紹介する。また、今季はマジョルカで1シーズンプレーした久保建英も評価してもらった。

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スペイン人記者が選んだ、ラ・リーガベストイレブン

文句なしのナンバーワンGK

GK/ティボー・クルトワ(レアル・マドリード/ベルギー)

 今季のクルトワは、まさに"プライスレスな防壁"と呼ぶに相応しい。

 パフォーマンスに波のあったカルロ・アンチェロッティ監督率いる今季のレアル・マドリードにおいて、彼の存在は数少ない信頼できる要素となった。奇跡的なセーブでチームのピンチを幾度となく救い、常に期待以上のパフォーマンスを見せてくれた。

 リーガ36試合に出場し16回のクリーンシートを達成。世界で最も要求が厳しいと言われるサンティアゴ・ベルナベウのサポーターをも唸らせ、今季のリーガで文句なしのナンバーワンGKと言えるだろう。



数々のビッグセーブで今季のレアル・マドリードを救ったクルトワ photo by Getty Images

DF/ジュール・クンデ(セビージャ/フランス)

 クンデは弱冠23歳ながら、すでにリーガを代表するDFのひとりだ。

 チャンピオンズリーグ出場権を再び獲得したジュレン・ロペテギ監督指揮下のセビージャが、リーガ最少失点チームとなる上で彼の影響力は絶大だった。

 センターバック(CB)だけでなく、時に右サイドバックとしても高い守備力を発揮し、ボールリカバリーにも優れていた。さらに攻撃的な精神も持ち合わせ、類稀な空中戦の強さにより敵陣でも存在感を発揮した。

 またビルドアップで重要な役目を務め、DFとしての完成度が非常に高く、今夏、名だたるビッグクラブに狙われている。

マドリディスタのアイドル

DF/ロビン・ル・ノルマン(レアル・ソシエダ/フランス)

 おそらくル・ノルマンは国外では無名に等しいだろう。スペインでも彼のすごさに気づいている人は、まだ多くはなさそうだ。

 しかし、今季の彼のパフォーマンスはベストイレブンに選出するのに相応しいものであり、レアル・ソシエダがクラブ史上初めて3季連続でヨーロッパリーグ出場権を獲得した功労者のひとりであることは確かである。

 ル・ノルマンを語る上で欠かせないのはその技術力の高さ。守備の能力に優れているのはもちろん、自陣でのパス本数がリーガ最多であり、その正確なボールさばきは彼の存在を際立たせている。

 また出場した37試合のうち、半数以上の19試合を無失点で終えているのは特筆すべき点である。

DF/エデル・ミリトン(レアル・マドリード/ブラジル)

 ミリトンは昨年1月の時点では、セルヒオ・ラモス、ラファエル・ヴァラン、さらにはナチョ・フェルナンデスに次ぐ第4のCBだった。しかし負傷者が出たことで得たチャンスを活かし、昨季をレギュラーで終え、今季はその実力を皆に認めさせるシーズンとなった。

 新加入のダビド・アラバと堅固なCBを形成し、チームのフィールドプレーヤーで今季のリーガ最長時間出場を果たしたのは、アンチェロッティ監督にとって欠かせない選手にまで成長した証である。

 彼の強靭なフィジカルによりチームはラインを高く上げて守備ができ、驚異的なジャンプ力で空中戦に絶対的な自信を持っている。さらにビルドアップの際にドリブルで駆け上がり、相手のラインを崩すのに重要な役割を果たすことも度々あった。

 その闘争心溢れるプレーで、マドリディスタの間ではアイドル的存在となっている。

久保は進化したとは言い難い

MF/久保建英(マジョルカ/日本)

 2019年のレアル・マドリード加入後、3回目のレンタルとなった久保建英の今季のスタートは、明るい未来を感じさせるものだった。

 昨季までは間違いなく彼に足りなかった、最後の局面でより積極的にプレーするという点を改善し、以前よりもペナルティーエリアに近いところで勝負しようと努めたことは評価したい。

 しかしヒザの重傷によりその勢いが衰えていった。さらに不運だったのは、彼がいつの日か自分が戻る場所になることを夢見ている、サンティアゴ・ベルナベウに初めて訪れた時に起こったことだろう。あの夜、彼はゴールに迫るも精度を欠き、最終的に痛い挫折を味わった。

 それでも2カ月間の過酷なリハビリを経て、昨年末のアトレティコ・マドリード戦で決勝点(2-1で勝利)を記録したことは久保にとって、大きな自信につながったと思われる。

 だがその後、連敗の悪い流れがチーム全体に蔓延するとともに、久保もパフォーマンスを落とし、ルイス・ガルシア監督の解任につながっていった。代役としてハビエル・アギーレが就任したが、彼にとって久保は絶対的な存在とは言い難く、トレーニング中のパフォーマンスを公然と批判することさえあった。

 また久保はパワーの差により相手に競り負けるシーンが度々あり、先発出場しても体力不足によりほとんどすべての試合で最後まで持ちこたえることができず、フィジカル面の問題が浮き彫りになった。

 今季は選手としても個人としても成熟する助けにはなったとは思うが、進化したとは言い難く、リーガが終わりに近づくにつれ、久保がアンチェロッティ監督指揮下の来季のレアル・マドリードで居場所を確保する力がないことが明らかになっている。

 そうでなくとも現時点ではEU圏外枠に空きもない。そのため2024年に切れる契約について、今後クラブと延長か売却かというジレンマに直面するだろう。