2021-22プレミアリーグベストイレブン MF&FW編  GK&DF編はこちら>>イングランドプレミアリーグは最終節ま…

2021-22プレミアリーグベストイレブン MF&FW編  GK&DF編はこちら>>

イングランドプレミアリーグは最終節までもつれ込む大接戦の末、マンチェスター・シティの優勝でシーズンを終えた。世界中の猛者が集まり、多くの選手が活躍した今季を自国英国人の記者はどう見ているか。今回は大手高級紙などに寄稿しているリチャード・ジョリー氏にベストイレブンを選んでもらった。まずは、MFとFWの6人を紹介する。

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英国人記者が選んだ、プレミアリーグベストイレブン

完璧以上の出来

MF/ケビン・デ・ブライネ(マンチェスター・シティ/ベルギー)

 しつこい足首の痛みに悩まされ、今季序盤戦はフラストレーションを溜め込んだ。しかし12月に怪我が癒えると、そこからファンタスティックなパフォーマンスを連発。

 レアル・マドリードとのチャンピオンズリーグ準決勝第2戦では、彼が退いたあとに悪夢の大逆転劇を喫し、その存在の大きさを示した。

 またその後、プレミアリーグのウォルバーハンプトン戦で、シティでの初のハットトリックを達成した上、さらにもう1点を追加。そのほか、1月のチェルシー戦の決勝点や、3月のマンチェスター・ダービーでの2得点など、重要な得点が増えている。

 ジョゼップ・グアルディオラ監督も、彼のシーズン後半戦の出来について「完璧以上のもの」と手放しで賞賛した。



ハイレベルなチーム内でも存在の大きさを示した、デ・ブライネ photo by Getty Images

MF/デクラン・ライス(ウェストハム/イングランド)

 デイビッド・モイーズ監督から、欧州随一のMFと称えられるまでに成長したイングランドの希望のひとり。現在23歳の守備的MFは毎年、着実に能力を高めており、今季はとくに攻撃面が改善されている。

 深い位置からドリブルで持ち運び、前線に縦パスを打ち込むプレーを頻繁に見せ、その距離と数はどちらも中盤の選手として最多だった。リバプールやチェルシー、トッテナムに勝った試合でも、この生え抜きのキャプテンが輝きを放った。

 記者が選ぶ年間最優秀選手賞で、3位に入ったのも十分に頷ける(1位はモハメド・サラー、2位はデ・ブライネ)。

悠々と残留できたチームの中心

MF/コナー・ギャラガー(クリスタル・パレス/イングランド)

 今季に新天地を求めた選手のなかで、もっとも活躍したひとり。期限付きで加入して優れたプレーを見せ続けただけに、クリスタル・パレスは今季終了後、チェルシーに返却することになるだろう。

 それは痛恨に違いないが、今季開幕前には降格候補と目されていたチームだ。そう思うと、パトリック・ビエラ新監督の下で若いチームに生まれ変わったクリスタル・パレスが、悠々と残留できたことを喜ぶべきで、その中心にはギャラガーがいた。

 彼の積極的なプレーは、チームにポジティブな空気を生み出し、仲間にもハードワークを促す。タイミングよくパスを呼び込み、攻撃を組み立てる一方、守備時には敵の懐に鋭く入って球を奪う。

 白眉はマンチェスター・シティを2-0で下した10月の一戦。先制点をお膳立てし、自ら追加点を奪い、翌月には代表初キャップを刻んだ。

FW/モハメド・サラー(リバプール/エジプト)

 アフリカ・ネーションズカップから戻ったあとはゴールが減ったものの、前半戦は手がつけられなかった。

 プレミアリーグとチャンピオンズリーグという至高の舞台で、シーズン開始から12試合で無得点はたったの1度(15得点・6アシスト)。その流れの最後は、マンチェスター・ユナイテッドの敵地で史上最大の大勝(5-0)を飾った一戦でのハットトリックだった。

 ユナイテッドからはさらに2得点を奪っているが、今季のベストはおそらくマンチェスター・シティ戦のゴールだろう。いや、同じようなスラロームのドリブルから次戦のワトフォード戦でもネットを揺らしているので、そのどちらかとなるか。

 双方とも、ひとりで何人もの守備者に囲まれても打開できることを証明した、スーパーゴールだった。

シティが問題なく得点量産の理由のひとり

FW/ベルナルド・シウバ(マンチェスター・シティ/ポルトガル)

 ハリー・ケインを獲得できなかったシティが、問題なく得点を量産できた理由のひとり。シウバは中盤より前ならどのポジションでも高度にこなせ、前線の中央でも出色のプレーを見せた。

 絶妙のタイミングで中盤に降りてきて、自らパスを受けたり、味方のスペースをつくったりして攻撃の潤滑油となり、再び中央に戻っては冷静にゴールを決めた。

 とくにリーグで7得点を奪った前半戦は見事の一言で、白眉は12月のアストン・ビラ戦で沈めたボレーの一撃か。敵地でのマンチェスター・ダービーの公式のマン・オブ・ザ・マッチはジョアン・カンセロだったが、個人的にはシウバを推したかった。

FW/ソン・フンミン(トッテナム/韓国)

 マンチェスター・シティとの開幕戦で決勝点を奪う最高のスタートを切り、その勢いは最後まで持続した。

 とくに熾烈な4位争いが繰り広げられた終盤戦では、10試合で12得点をマークし(アストン・ビラ戦でハットトリック、4位争いのライバルのアーセナルとの直接対決では1得点1アシスト)、大事な時にもっとも頼りになる存在に。

 リバプールとの2試合でも得点し、敵地でのシティ戦では最初の先制点をアシストしたあとに自らも決め、王者に連勝した。

 過去5シーズン、ゴールを量産してきた韓国代表が、20代最後の年にキャリアハイの数字を残した。近年の世界的なアタッカーがここから円熟期を迎えているように、彼の未来もまだまだ楽しみだ。