サッカー天皇杯一回戦が22日、ひたちなかで行われ、ジャイキリ常連チームとも言わしめた大学サッカー強豪・筑波大が一回戦で勝利をもぎ取った。試合は、前半試合開始から筑波ペースで先制点ながらも、オウンゴールで失点するとペースを崩し、固さが目立った…
サッカー天皇杯一回戦が22日、ひたちなかで行われ、ジャイキリ常連チームとも言わしめた大学サッカー強豪・筑波大が一回戦で勝利をもぎ取った。
試合は、前半試合開始から筑波ペースで先制点ながらも、オウンゴールで失点するとペースを崩し、固さが目立った浦安が徐々に追い上げ、延長120分、最後はPKに持ち込み激闘の末、筑波大が勝利。サッカー天皇杯・2回戦の相手は、柏レイソル。2回戦からは全国各地で、Jリーガーが都道府県代表の猛者たちを待ちうけている。
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サッカー天皇杯1回戦/13時KO ひたちなか市総合運動公園陸上競技場 2022.5/22(日)
筑波大 2-2 ブリオベッカ浦安
(PK)
筑波 ○ ○ ○ ○ ○
浦安 ○ ○ ○ × −
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延長/前半・後半15分
<得点者>
角(筑波)
オウンゴール(筑波)
井上(浦安)
和田(筑波)
浦安の都並監督は試合後の会見で、選手たちを労い、茨城のスタジアムまで足を運んだファン・サポーター555人に感謝を述べた。そして、こんな言葉を残している。
「(私にとっての恩師)ネルシーニョさんとやりたかった。(天皇杯2回戦の相手になるはずだった)柏に(浦安のイレブンやファン・サポーターを)連れて行きたかった」
試合後の選手に話を聞くと、浦安の橋本主将は次のリーグ戦を見据えて頭がいっぱいの様子だった。そして、大健闘のパフォーマンスで120分ゴールマウスを守り抜いたGK谷口は「もっと自分自身も成長しないと」と120分の激闘が嘘のように晴れやかな顔つきをみせてくれた。
サッカーの神は、意地悪だ。浦安は、千葉県代表として120分、休む間も無く走り続け戦い抜いたが、勝利は掴めず。また次の試合に向けて、歩き出す。
そして、6月に柏レイソルとの2回戦を戦う筑波大・小井土監督は「いい勉強になった。良い経験をさせてもらった」と大会初戦を振り返り、選手たちを鼓舞するような満面の笑顔で静かに言葉を残した。
「(柏レイソル戦は試合直前のコンディションを踏まえ)ギラギラしている選手を起用する」
なんとなく、という表現でおこがましいが大学サッカーを知り尽くす指揮官の表情は、やけに嬉しそうだった。過去一番のジャイキリを狙っているのは、筑波のサッカーを戦い尽くしている小井土さんなのかもしれない。
改めて、サッカー天皇杯は、いろんなカテゴリーの蹴球人のドラマが面白い、いや、極端な表現で言い換えるなら、サッカー天皇杯はメディアにあまり取り上げられない1回戦のドラマが面白過ぎる。
文/スポーツブル編集部