29日に東京競馬場で行われる第89回日本ダービー(GI、芝2400m)のデータを紹介する。

今年は皐月賞の上位馬が中心。5番人気で制したジオグリフ、東京スポーツ杯2歳S以来の直行で同2着のイクイノックス、朝日杯フューチュリティS覇者で同3着のドウデュース、共同通信杯を制し同4着のダノンベルーガらが出走予定。京成杯勝ちから皐月賞6着のオニャンコポン、ホープフルS勝ちから同13着と大敗したキラーアビリティなども巻き返しを狙う。

ここでは過去10年データから、予想のヒントになる「前走ローテ」を分析していく。

◆【動画プレーバック/日本ダービー(東京優駿)2021】シャフリヤールが無敗の皐月賞馬エフフォーリアとの叩き合いをハナ差制す

■皐月賞組のワン・ツーは過去5度

過去10年、前走・皐月賞組は【7-8-5-66】と別路線組を圧倒し、馬券内30頭のうち20頭が馬券に絡んでいる。以下、前走・京都新聞杯組が【2-1-1-19】、前走・毎日杯組が【1-0-0-5】と続く。前走・京都新聞杯組は2013年の1番人気キズナ、19年の12番人気ロジャーバロースの2頭がダービー馬に輝き、前走・毎日杯組は昨年の4番人気シャフリヤールが戴冠。

皐月賞 【7-8-5-66】 勝率8.1%、連対率17.4%、複勝率23.3% 京都新聞 【2-1-1-19】 勝率8.7%、連対率13.0%、複勝率17.4% 毎日杯 【1-0-0-5】 勝率16.7%、連対率16.7%、複勝率16.7% 青葉賞 【0-1-3-19】 勝率0.0%、連対率4.3%、複勝率17.4% プリンシパルS 【0-0-1-8】 勝率0.0%、連対率0.0%、複勝率17.8%

しかし基本的には前走・皐月賞組が主力で、過去10年で馬券に絡んでいない年はない。また、前走・皐月賞組がワン・ツーを飾ったのは5度、うち1~3着の上位独占は2度ある。

前走・皐月賞組を着順別で見ると、1着馬は【2-3-1-4】、2着馬は【1-2-1-6】、3着馬は【1-2-1-5】、4着以下は【3-1-2-51】。過去10年で二冠達成は2015年のドゥラメンテ、20年のコントレイルの2頭で、昨年2着のエフフォーリア、19年4着のサートゥルナーリアは皐月賞を無敗で制していたが日本ダービーで初黒星を喫しており、歴代の二冠馬と比較するとジオグリフは一枚落ちる存在か。

4着以下での戴冠もあるが、2018年のワグネリアンは皐月賞で道悪に泣いて7着、17年のレイデオロはホープフルS以来の皐月賞で5着と、巻き返す余地はあった。今年、東スポ杯2歳S以来の皐月賞で2着だったイクイノックス、共同通信杯から直行で内枠の馬場に脚をとられたダノンベルーガは、過去の巻き返し例に似た「敗因」がある。

なお、皐月賞10着以下は【0-0-0-21】。今年、皐月賞で13着に大敗したキラーアビリティはデータ上、“消し”の判断とする。

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文・SPREAD編集部