ブリヂストンレディス第3日 国内女子ゴルフツアーのブリヂストンレディス第3日が21日、千葉・袖ヶ浦CC袖ヶ浦C(6713ヤード、パー72)で行われた。4位から出た有村智恵(フリー)は、5バーディー、1ボギーの68で通算9アンダー。首位に1打…

ブリヂストンレディス第3日

 国内女子ゴルフツアーのブリヂストンレディス第3日が21日、千葉・袖ヶ浦CC袖ヶ浦C(6713ヤード、パー72)で行われた。4位から出た有村智恵(フリー)は、5バーディー、1ボギーの68で通算9アンダー。首位に1打差の2位につけた。昨年12月20日に結婚発表。前週の渡邉彩香(大東建託)に続くミセス初Vと自身にとって約4年ぶりのツアー15勝目を狙う。今季4勝の西郷真央(島津製作所)は69で回り、通算10アンダーで首位をキープした。

 最終18番パー5。有村が5メートルのバーディーパットを決めた。初日から冴えわたっているパットでスコアを伸ばし、会見では苦笑いした。

「全体の内容は良くないのに、パットがものを言っています。ゴルフって不思議なものだと思いました」

 言葉通り、ショットの調子はよくない。この日も前半はパーを続け、10番パー4でボギーを先行した。しかし、13番パー4から3メートルのバーディーパットをカップイン。14番パー4では15ヤードのアプローチをチップイン、15番パー4では10メートル、16番パー5では2メートルのパットを決めて4連続バーディーにした。さらに17番パー3では4メートルのパーパットを沈めている。

 そして、つかんだ約4年ぶりの優勝チャンス。昨年12月20日に結婚を発表した有村は、照れながら夫のことを語った。

「会社員です。ゴルフはたまに一緒にやりますが、言葉を選ぶと……うまくはないです(笑)。調子がいいと100を切るぐらいですね。私の性格上、上達するとケンカになるので、このままがいいです」

新婚の夫と同じくらい優勝を見せたい人「優勝できたら抱きつきたい」

 今季は上田桃子が富士フイルム・スタジオアリス女子オープンで、渡邉が前週のほけんの窓口レディースで、「ミセス初V」を飾っている。渡邉は夫で柔道家の小林悠輔との優勝写真が話題になったが、夫の氏名、年齢を公表していない有村は「私はそれはやりたくない派です」と言いながら、「この土日は見に来ているので、本人がやりたいなら考えます」と照れ笑いを浮かべた。

 夫とともに目の前で優勝を見せたい人がいる。東北高の先輩で仲の良い宮里藍だ。今大会、ブリヂストン契約プロの宮里は、練習日から会場に姿を見せている。2018年の宮里藍サントリーレディスでは、プレーオフで敗れて2位。当時を振り返り、有村は「あの悔しさもあるので、それは大きなモチベーションです。(宮里は)表彰式にもいらっしゃると聞いています。優勝できたら満面の笑みで抱きつきにいきたいです」と言葉に力を込めた。

 もっとも、同じ最終組で回る20歳の西郷は今季4勝、山下美夢有は1勝で共に隙のないゴルフが持ち味。優勝は容易ではないが、有村は「気持ちのいいゴルフをする2人。学べるところは学びたいです。自分の調子は明日にならないと分からないので、早くその感覚をつかむことが肝になります」と言った。34歳のミセス有村。謙虚な気持ちと強い思いでツアー15勝目を目指す。(THE ANSWER編集部)