20日、6月のキリンチャレンジカップ2022、キリンカップサッカー2022に向けた日本代表メンバーが発表される。 11月…
20日、6月のキリンチャレンジカップ2022、キリンカップサッカー2022に向けた日本代表メンバーが発表される。
11月に開幕するカタール・ワールドカップに向けた貴重な実戦の場。チームとして本番前に行えるテストが限られた中、森保一監督がどのようなメンバーを招集するのか注目が集まっている。
そこで、今呼ぶべき日本代表未招集の選手5名をピックアップする。
①献身性を身につけたストライカー
FW鈴木優磨
生年月日:1996年4月26日
所属:鹿島アントラーズ
2022 Jリーグ:13試合/6ゴール4アシスト
日本代表歴:なし
鹿島のアカデミー育ちの鈴木は2019年7月に海を渡りシント=トロイデンへ完全移籍。ベルギーでの挑戦をスタートさせた。
初年度こそ苦しむ時期もあったが、3シーズンをプレーしジュピラー・プロ・リーグでは69試合で26ゴール6アシストを記録。昨夏は多くのクラブが興味を示したものの、移籍話がまとまらずに残留。今シーズンはその影響もあり数字を残せないでいると、1月にもヨーロッパでのステップアップを目指すと思われた中、古巣の鹿島へ電撃復帰を果たした。
その鈴木だが、鹿島では絶好調。大先輩である小笠原満男氏が背負った「40」をつけ、ゲームキャプテンを務めるほか、ピッチ上ではハードワークと献身性を見せるだけでなく、6ゴール4アシストとすでに10ゴールに絡む活躍を見せている。
時折みせるヤンチャな部分が悪目立ちする印象はあるが、日本代表のエース候補でもあるFW上田綺世とのコンビネーションも抜群。献身性、デュエルで戦える強さ、得点力と招集に必要な要素は備えていると言って良いだろう。
②トップ下で花開く万能型FW

FW西村拓真
生年月日:1996年10月22日
所属:横浜F・マリノス
2022 Jリーグ:9試合/4ゴール
日本代表歴:なし
ベガルタ仙台から今シーズン横浜FMへと完全移籍で加入した西村。若くして、CSKAモスクワ、ポルティモネンセとヨーロッパでのプレーを経験しており、チャンピオンズリーグ(CL)でもプレーを経験済みだ。
ヨーロッパの挑戦は決して順風満帆というわけにいかず、出場機会もあまり得られないという苦しい時代だった。
復帰した仙台でも苦しい状況は続き、チームはJ2に降格。そんな中、移籍した横浜FMではチームに欠かせない戦力となっている。
これまでは2トップの一角や、ワイドのポジションで起用されていた西村だが、ケヴィン・マスカット監督はトップ下のポジションに配置。すると、持ち前の献身性に加え、豊富な運動量を生かしたプレーで、攻守に顔を出す活躍を見せている。
走行距離も常に高いだけでなく、シーズンはすでに4ゴールを記録。先日のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)でも全試合に出場するなどタフさも備えており、攻撃を活性化させるという点では日本代表でも生きる存在と言えるだろう。
③ドイツで輝いたレフティCB

DF伊藤洋輝
生年月日:1999年5月12日
所属:シュツットガルト(ドイツ)
2021-22 ブンデスリーガ:29試合/1ゴール1アシスト
日本代表歴:なし
昨夏にジュビロ磐田からシュツットガルトへとレンタル移籍した伊藤。今シーズンはU-23チームに所属してプレーするはずだった。
しかし、シーズン前のトレーニングキャンプでファーストチームに帯同すると、ペッレグリノ・マタラッツォ監督がその才能に惚れ込みそのまま帯同。シーズン初戦のDFBポカールでいきなり先発すると、その後もポジションを確保して3バックの一角でプレーを続けた。
ブンデスリーガでも屈強なストライカー相手に負けないプレーを見せたほか、元々の持ち味だった攻撃参加と非凡なパスセンスでビルドアップや攻撃の起点になることも多く、現代のセンターバックとしての素質を兼ね備えている状況だ。
高いレベルでシーズンを通してプレーし、最終節では遠藤航の劇的ゴールをアシストするなど、チームにも多大なる貢献を見せている。左利きのCBとして、板倉滉(シャルケ)というライバルがいる中、日本代表でもパフォーマンスが見たいものだ。
④無尽蔵のスタミナで中盤を制圧

MF小泉慶
生年月日:1995年4月19日
所属:サガン鳥栖
2022 Jリーグ:13試合
日本代表歴:なし
アルビレックス新潟、柏レイソル、鹿島アントラーズと渡り歩き、昨シーズン途中から鳥栖でプレーする小泉だが、その運動量は日本の助けになるかもしれない。
Jリーグ屈指の走行距離を誇る小泉は、これまでサイドバックで起用されることが多かったが、鳥栖ではアンカーやボランチの一角でプレー。すると、豊富な運動量を武器に、広大なカバー範囲を誇り、チームの守備を支えている。
また、カバーの範囲が広いだけでなく、ボールを刈り取る能力にも長けており、激戦区ではあるものの、日本のボランチとしては非常に注目すべき能力を持っていると言えるだろう。
もちろん、サイドでのプレーも可能という点ではユーティリティ性も高く、限られたメンバーで戦う代表にいれば心強いことは間違いない。
⑤ボランチでもインサイドでも輝くゲームメーカー

MF樋口雄太
生年月日:1996年10月30日
所属:鹿島アントラーズ
2022 Jリーグ:13試合/3アシスト
日本代表歴:なし
サガン鳥栖から今シーズン鹿島に完全移籍で加入した樋口。ここまでリーグ2位と好調を維持するチームを支えている1人と言って良いだろう。
数字だけを見れば3アシストと多くはないが、鳥栖時代に鍛えられた走力と、的確なポジショニングと状況判断を生かした守備力は、鹿島の中盤のカギとなっている。
また、1つ前でプレーしていた樋口は、ゲームメイクする力や、パスセンスも非凡なものがあり、攻撃の起点として機能するだけでなく、決定的な仕事もできる存在だ。
森保監督が[4-3-3]を継続するのか、それとも[4-2-3-1]や[4-4-2]、[3-4-2-1]とどのシステムを考えているかは定かではないが、中盤ならどこでも高いレベルでプレーできる樋口の存在は貴重になるだろう。