ブリヂストンレディスで今季国内初戦 国内女子ゴルフツアーのブリヂストンレディスが19日に千葉・袖ヶ浦CC袖ヶ浦C(6713ヤード、パー72)で開幕する。前日の18日は、渋野日向子(サントリー)が会見。今季から主戦場とする米女子ツアーから一時…

ブリヂストンレディスで今季国内初戦

 国内女子ゴルフツアーのブリヂストンレディスが19日に千葉・袖ヶ浦CC袖ヶ浦C(6713ヤード、パー72)で開幕する。前日の18日は、渋野日向子(サントリー)が会見。今季から主戦場とする米女子ツアーから一時帰国し、自身の国内初戦となる今大会のテーマを「欲との闘い」に置いていることを明かした。その視線の先には、2週間後の全米女子オープン(6月2~5日)がある。(取材・文=THE ANSWER編集部・柳田 通斉)

 渋野は会見で「自分の欲との闘いです」と繰り返した。出場した米女子ツアー7試合を振り返る中でも、「マネジメントを考えながらプレーできる回数が増えました。そこは行く前とは違います」と説明した。

 今季から主戦場とする米女子ツアーでは、7戦出場で3度のトップ10入り。メジャー初戦のシェブロン選手権では4位、ロッテ選手権では最後まで優勝争いを演じて2位だった。だが、帰国前のパロス・ベルデス選手権では、今季初の予選落ちを喫した。築き上げた自信が崩された試合にもなった。

「『これでいい』は許されないし、自分を過大評価していました。欲のままゴルフをしていたので、それで帰って来て、整理ができました」

 帰国後は、岡山市の実家で愛犬をたわむれ、SNSで気になっていた抹茶のスイーツ、母が作ったすき焼きを堪能するなどした。そして、練習を重ねた。今大会出場を決めた理由は、分かりやすく説明した。

「日程を考え、いろんな選択肢がある中、これまでのアメリカの結果、体調を考え、この試合に出るのがベストと思いました。全米女子オープンの前、4日間大会で出たいというのもありました。あとは、(日本で)体調と心を休めたいのもありました」

「やっぱり、自分の欲と闘いながら…」

 渋野は既に今季の米女子ツアー後半戦の出場権、来季のシード権はほぼ手中に収めている。全米女子オープンに向けて、米国に残って調整する選択もあった。しかし、1度リフレッシュすることを選択。その上で、6713ヤードとコースの総距離が、今季国内12戦目で最も長い今大会に出場する日程を組んだ。渋野と予選ラウンドを同組で回る稲見萌寧は「長いし、グリーンが小さいから難しい」と話し、「ショートアイアンで2打目が届くホールがない」と嘆く選手もいる程の設定だ。

 今大会は、昨年までの愛知・中京GC石野Cから千葉・袖ヶ浦CC袖ヶ浦Cに舞台を移し、3日間から4日間大会になった。それも、全米女子オープンを想定する渋野にはメリットがあった。

「今大会も難しいセッティングなので、やっぱり、自分の欲と闘いながら、どれだけやりたいマネジメントをできるかです。まずは4日間、戦うことが大事だと思っています。一打一打、悔いのない攻め方をしたいです」

 9番パー5(560ヤード)では、今季から駆使する直ドラ(第2打以降のドライバーショット)を披露する可能性を示唆した。しかし、渋野はかつての「攻め一辺倒」ではなく、大胆かつ繊細にコース攻略を目指す。全米女子オープンをイメージしながら。(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)