Dリーグ「CyberAgent Legit」で活躍するKotori 現在、セカンドシーズンを戦うプロダンスリーグ「D.LEAGUE」。11チームが12ラウンドに渡って、ステージ上で熱いショーケースを披露しているが、Dリーグを楽しめるのは、ス…
Dリーグ
「CyberAgent Legit」で活躍するKotori
現在、セカンドシーズンを戦うプロダンスリーグ「D.LEAGUE」。11チームが12ラウンドに渡って、ステージ上で熱いショーケースを披露しているが、Dリーグを楽しめるのは、ステージの上だけではない。SNSでもさまざまな発信を行なっており、なかでもYouTubeでの企画は人気が高い。そのひとつが、「カワイイ!ランキング!!」。各チームが、Dリーガーのなかでカワイイと思うダンサーを選ぶ企画で、各チームが3人をピックアップしている。
その3人のなかに高い確率でランクインしているのが、「CyberAgent Legit」のKotoriだ。彼女に受賞の喜びなどを聞いてみた。
12歳で覚醒
――「カワイイ!ランキング!!」でかなりの確率で上位にラインクインされていますが、率直な感想を教えてください。
素直にうれしいし、自分のことを知ってもらっているというのもわかったので、とてもありがたいです。
――かわいくあるために、何か意識していることはありますか。
雰囲気作りやファッションから、自分がなりたい女性像を意識しています。自分はかわいさよりも、どちらかというとかっこいい女性が好きですね。肝が据わっている女性はすごくかっこいいなと思いますし、自分を持っている人が好きです。そういう人になれたらなと思って過ごしています。
――ファッションのこだわりはありますか。
結構いろんな服を着ています。ストリートファッションだったり、大人っぽい服装、女性らしい服装も好きですね。踊る時はブカブカの服を着たり、出かけるだけの時はタイトな服を着たりとか、日によって変わっていますね。
――5歳からダンスを始めたということですが、きっかけはどんなことですか。
友達から体験レッスンに誘われたのがきっかけです。5歳の時なのであまり覚えていないんですけど、楽しかったというのは覚えています。小中学校の頃は、遊ぶ楽しさよりもダンスの楽しさのほうが強くて、ダンスに励んでいました。当時からHIPHOPをやっていて、週4くらいレッスンに行っていたと思います。
――12歳の時にダンサーとして自覚したということですが、どんな理由からですか。
チームメイト(Legit)の地獄くんの動画をYouTubeで見て、ダンスバトルってかっこいいなと思って、そこからすごくバトルで輝きたいと思うようになりました。それがきっかけで、(富山)県外にたくさん挑戦するようになりました。そして北海道の大会で、小学6年生の時に準優勝して、そこからはバトル漬けでした。ダンスが大好きな気持ちが止まらなくて、もっともっと深くダンスを知りたいし、ダンサーと知り合いたいと思うようになりました。
富山から東京へ
――HIPHOP、WAACK、SOULが得意分野ということですが、やはりHIPHOPから一番影響を受けたのでしょうか。
そうですね。始めて習ったのがHIPHOPで、そこからHIPHOPが大好きです。踊るのも好きなんですけど、HIPHOPの文化も好きですね。SOULやWAACKを習ったことはないんですが、自己流でやってみたら、WAACK分野でも入賞することがありました。HIPHOPも含め、まだ知らないこともたくさんあるんですけど、知れば知るほど好きになります。
HIPHOPが大好きというKotori
――高校卒業後に上京しましたが、どのような活動をしていましたか。
Dリーグのために東京に来たわけではなくて、ダンスでもっと自分の名を知ってもらいたいと思って上京しました。小さな規模のバトルにも出場して優勝して、というのを繰り返していて、レッスンの講師もしていました。
今のチーム(Legit)のTAKUMIとSORAは上京してから仲よくしてもらっています。上京するとやっぱり悩むこともあるので、ふたりに相談しながらダンスを頑張っていました。
――CyberAgent Legitに入ったきっかけを教えてください。
TAKUMIから電話がかかってきて、「一緒にやりたい」とお話をいただきました。SORAもいると聞いたので、「そのふたりの仲間がいるなら、絶対やるよ」という感じで決めました。Dリーグ自体に興味がわいたのも理由のひとつです。
セカンドシーズンのCyberAgent Legitのメンバーたち
苦悩からの結束
――2021年1月に始まったファーストシーズンで、CyberAgent Legitは9位という悔しい結果に終わりました。今振り返ってみて、どんなことで苦労しましたか。
苦労したことはたくさんあったな。まず、一人ひとり活躍している同世代のダンサーたちが8人集まったので、チームとしてぶつかりあったことがありました。みんな家族みたいに仲がいいんですけど、家族も仲がよすぎて喧嘩することがあるように、そういうことがチームにもありました。それを乗り越えるために、理解し合うこと、話し合うことの大切さを、知ることができました。
LegitはもともとDリーグのために集まったメンバーなので、個人的にはファーストシーズンを通してチームが成り立ってきたと思っています。その経験を踏まえたうえで今シーズンがあるので、確実に練習の質が上がったし、理解も深まりました。人間関係もさらによくなって、ダンスもみんな確実に昨シーズンより上達していると思うので、そこは明らかに変わったと思います。
――チーム数が11に増えたセカンドシーズンは、11ラウンド終了時点で8位です。ファーストシーズンとセカンドシーズンの違いはどのあたりにあると考えていますか。
昨シーズンはメンバー全員で全12ラウンド作っていたんですけど、今シーズンはディレクターのFISHBOYさんや振付師さんをゲストに呼んで、自分たちも余裕を持ちつつ、作品の質を上げることができていると思います。
――Kotoriさんはシーズンの途中で足首を骨折し、不本意なシーズンとなってしまいましたが、出場できない間どんな思いでチームの活躍を見ていましたか。
ずっとみんなのサポートをしていたんですけど、本番でみんなのダンスを見ると、本当に頑張ってるなと改めて思えました。自分的には、ダンスを踊れないってこんなにきついんだと思いましたし、改めてダンスが大好きなんだなって実感できる期間でした。それに尽きます。
「ハッピー」な性格
――これまでで一番好きなラウンドはどれですか。
昨シーズンのラウンド1ですね。ダンスをやっていて本当によかったと思って踊れたラウンドです。あれはみんなで作った、「Legitの持ち味はこれです」という自己紹介みたいな作品で、このメンバーで、このステージで、このダンスを踊れてるという幸せがすごく大きかったです。
――セカンドシーズンで一番好きなラウンドはどれですか。
これもラウンド1かな。TAKUMIが作ってくれた作品です。TAKUMIは同い年でたくさん相談し合える仲なんですけど、彼へのリスペクトはすごくあります。その作品に携われたことが、すごくうれしかったです。
セカンドシーズンのラウンド1。TAKUMIが作り上げた「勇敢」をテーマにした作品
©D.LEAGUE21-22
――自分の性格をどう分析していますか。
とにかくハッピーです。平和が大好きで喧嘩もまったくしない。でも芯が通っていない人や、言っていることと行動が違う人がいると、厳しく言うこともあります。みんなからは和ませ役と言われたり、おっとりしてるとも言われたりします。「ペット」や「犬」っぽいと言われることもありますね。
――Kotoriさんの将来の夢はなんですか。
自分は出身が富山で、人口も少ないし、東京に比べるとダンスが盛んではなかったので、仲間が少なくてダンスを辞めてしまうような状況もありました。それがすごく寂しかったので、まずは富山県でダンスをもっと盛り上げたいですし、富山県以外でもダンスがやりづらい環境をなくしていきたいなと思っています。
そしてダンサーをもっと増やすとともに、かっこいいダンスができる人もどんどん増やしていきたいなというのが、自分の夢ですね。
【Profile】
Kotori
2001年1月31日生まれ、富山県出身。5歳からダンスを始め、12歳の時に出場したダンスバトル大会「DANCE@LIVE」北海道予選で準優勝。その後も県外での大会に出場し、数々の入賞を重ねる。18歳で上京し、同世代の仲間たちとDリーグに挑戦する