5月17日、東京六大学野球春季リーグの第6週3日目が行われ、3回戦にもつれ込んだ今カードは両チーム合計29安打の乱打戦の末、明大が12対7で慶大を下した。

激戦となった明慶戦。最後は明大が猛追する慶大を振り切った

 1勝1敗の後、雨天中止を挟んで行われた火曜日決戦。明大は蒔田稔(3年・九州学院)、慶大は増居翔太(4年・彦根東)が先発で幕開けした試合は、「投手も疲れているので点の取り合いになる予感はしていた」(明大・田中武宏監督)、「手の内がわかっている中での第3戦は総力戦になる」(慶大・堀井哲也監督)という両指揮官の予想通りの試合展開となった。

 先に爆発したのは明大打線だった。1回裏、2死走者なしから打率.487で目下首位打者の3番・宗山塁(2年・広陵)が内野安打で出塁すると、続く4番・上田希由翔(3年・愛産大三河)がタイムリー2塁打。さらに3回裏、5回裏と4番の上田の3打席連続タイムリーなどで猛攻を続け、そこに慶大の守備の乱れも重なり、5回までに11安打で大量10得点を奪った。

5回裏に一挙5点を奪って盛りあがる明大ベンチ

 だが、負ければリーグ3連覇の可能性が消滅する慶大も黙ってはいない。「(ベンチ内で)1点ずつ返せば絶対大丈夫だという声が出ていて、みんな心強かった」と主将の村松開人(4年・静岡)。4回表に4番・萩尾匡也(4年・文徳)が自身今季3号となるソロアーチを放った後に一時は9点差とされたが、7回表に3点を返すと、続く8回表にも1番・山本晃大(4年・浦和学院)のタイムリーなどで3点を奪って3点差まで詰め寄った。

 しかし、ここで明大が“強さ”を再び見せつけ、8回裏2死満塁から6番・蓑尾海斗(4年・日南学園)が貴重な2点タイムリー。16安打12得点の明大が、13安打7得点の慶大を振り切る形で退けた。

 勝利した明大は、勝ち点を4(勝率.727)に伸ばして首位に再浮上。5月21日からの第7週で、同じく勝ち点4(勝率.750)の立大との「優勝決定カード」に挑む。一方、敗れた慶大は3連覇ならず。堀井監督は、この日の選手たちの粘りを称えるとともに、「この悔しさ、課題を次のシーズンへ向けての成長につなげていってもらいたい」と力を込めた。

断続的に降り続いた雨の中で勝利を収めた明大。次週は立大と優勝を賭けた大一番となる

■慶應義塾大vs明治大3回戦
慶大 000 100 330=7
明大 103 150 02X=12
【慶】●増居、森下、中村公、浮橋、橋本逹-善波、宮崎
【明】○蒔田、髙山、村田-蓑尾
本塁打:慶大・萩尾(4回ソロ) 

◎明治大・田中武宏監督
「(慶大から)19年春以来の勝ち点、ご無沙汰させてすみませんでした。試合も長くなり申し訳ありません。この東京六大学には諦めるチームはいない。必ず追いかけてくると言っていた。その中で最後はよく打ってくれた。3番、4番がいい状態を作ってくれている。(次週の立教戦は)勝ち点を取った方が優勝ということで、最後のカードを全力で戦っていきたい」

◎明治大・上田希由翔(3年・愛産大三河)
「(タイムリーは)狙い球は決めていない。とにかく後ろへつなごうという意識で打席に入った。本来は捕られるような当たりでも(間を)抜けてくれるので調子がいいおかげかなと思う。(2度の申告敬遠に)後ろのバッターを信頼していた。4番ということはあまり意識していない。(次週の立教戦は)3番の(宗山の)調子がいいので絶対にチャンスが回ってくると思うので、自分ができることをしっかりとやっていきたい」

◎明治大・村松開人(4年・静岡)
「2月中旬に右ひざを手術した。(代打で今季初出場で)ここまで来れたことを周りの方々に感謝したい。(登場時の歓声は)集中しすぎていたので聞こえなかった。(状態は)100%ではないですけど、それに近い感覚で練習できている。あとひと息です。これからも万全の準備をして試合に備えたい。」

◎慶應義塾大・堀井哲也監督
「ゲームのスタートから最後までどういう戦いをするか。終わってみれば中盤の失点、ミスが響いたということですね。5回を終わった時点で『これ以上点はやれない。9点差というのは難しいけど射程範囲内だ』と話した。結果として一歩及ばずで、もう少し(反撃が)早ければという思いはありますけど、よく頑張ったと思います。(3連覇の可能性が消滅して)この悔しさ、課題を次のシーズンへ向けての成長につなげていってもらいたい」

◎慶應義塾大・下山悠介(4年・慶應)
「リーグ優勝を目指してやってきたので、その可能性が消えたのは正直、悔しい。早慶戦は通算成績で負け越している。もう一回、チームを作り直して臨みたい」