野球人口の減少が叫ばれる中、女子野球の野球人口は増えている。全日本女子野球連盟によれば、2016年に約1万5000人だっ…
野球人口の減少が叫ばれる中、女子野球の野球人口は増えている。全日本女子野球連盟によれば、2016年に約1万5000人だった競技人口が2019年には約2万1000人に増加。全国高校女子硬式野球連盟の加盟校も2019年の32校から2021年は40校に増えた。そんな状況の中、千葉県市原市で活動する野球クラブチーム「サウザンリーフ市原」に女子チーム誕生の動きが…今回、そのチームのキャッチャーである竹内萌香選手に話を聞いた。
――はじめに出身地と家族構成を教えてください。
竹内萌香(以下 竹内):出身は千葉県鎌ヶ谷市。家族は父と母、兄が2人・弟1人の4人兄妹です。
――千葉ということはロッテファンですか?
竹内:残念ながらロッテファンではないです(笑)。特に好きなプロ野球チームはありませんがジャイアンツ戦は良く観ていました。
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――小さい頃はどのような子供でしたか?
竹内:小学生の頃から学級委員や校内で行われる行事のリーダーに立候補したり活発な子供でした。
――それはご両親の影響もあるのでしょうか?
竹内:残念ながら両親はそういうタイプではありませんでした。誰かに影響を受けた記憶も…ないですね(苦笑)。
――ところで野球を始めたキッカケは?
竹内:5つ離れた1番上の兄が毎週地元の野球チームで練習していました。小学1年生の時、見学していたら野球チームのコーチに「野球をやってみない?」と声を掛けられたのがキッカケです。
――その頃のポジションはどこですか?
竹内:ピッチャーが多かったです。外野を含め、サードとショート以外は担当した記憶があります。ただバッティングは苦手でした(苦笑)。

――中学も引き続き野球部ですか?
竹内:はい、鎌ヶ谷市立第五中学校で男子と一緒に野球をしました。たまたま1つ上に女子の先輩がいたこともあり野球部に入部しましたね。
1年生の時、ポジションはセカンドやピッチャーが多かったです。その頃の思い出は中学2年で千葉県の女子選抜チームに選ばれたこと。女子選抜チームがあることを知りキャッチャーの練習を始めたのです。ですから選抜チームでもキャッチャーを担当。それからずっと今までキャッチャーです(笑)。
女子選抜メンバーは、それぞれの学校で男子と一緒に野球をしています。ですから上手い選手がたくさんいました。ただ女子チームで野球をしてコミュニケーションが取りやすかったのを感じました。
――それはどんなところで感じましたか?
竹内:中学になると男子と女子の体力の差が出てきます。ですから男子の中だと通用しないことが、「女子だと通用するんだ」と発見がありました。3年の時、その女子選抜チームでレギュラーになりました。

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――中学生の時、男子野球と女子野球を経験したのは大きいですね。その後、高校はどうしましたか?
竹内:千葉県立船橋法典高等学校に進学しました。ここも女子野球部がなくて男子の中で練習をさせて頂きました。高校の時も女子野球の選抜チームに招集され参加しました。
それ以外にも兵庫の「丹波連合」にも参加しました。丹波連合は高校に女子チームのない選手やクラブチームで活動している女子が集まり全国高等学校女子硬式野球連盟の開催する試合、いわゆる「女子の甲子園」に公式参加することができるんです
――それは千葉から兵庫まで練習に行くのですか?
竹内:春と夏に大会があり、その大会前に兵庫に行きます。サッカーの日本代表みたいに試合の2、3日前に兵庫で合流し、全国から集まった女子選手と練習します。ですから高校時代は、船橋法典高校と千葉の女子選抜チーム、そして春夏の丹波連合と野球三昧の日々でした。
高校時代、たくさんの思い出がありますが、やっぱり兵庫での丹波連合が印象深いですね。毎回違うメンバーが全国から集まり一日中練習を行う。自分と同じように男子の中で高校野球をしている人たちと関われることが楽しかった。自分たちにしか分からない気持ちを共有することができました。野球仲間の輪が広がったし、その仲間たちと一緒に試合ができたことが、とにかく嬉しかったですね。
今でもその時の仲間と連絡を取り合っているんですよ。みんな野球を続けています。大学で続けている人もいればクラブチームに所属してプレイしている人もいます。このまま私が野球を続けていれば、いつかグラウンドで会えると信じています。
高校3年で野球部を引退した後も野球を続けたくて、クラブチーム「アサヒトラスト女子硬式野球部」に所属し練習していました。
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――アサヒトラストは関東女子硬式野球ヴィーナスリーグで優勝経験もある強豪チームですよね。
竹内:今一緒に野球をしているサウザンリーフ市原の竹村寧寧さんと同じ時期に所属していました。そして千葉の女子野球チーム「ラビッツ」に移り活動していました。現在は「サウザンリーフ市原」のメンバーとして練習をしています。
サウザンリーフ・レディースの監督でもある杉本忠さんは拓大紅陵で甲子園に出場し準優勝、社会人野球ではシダックスに所属し野村克也さんに指導受け都市対抗野球でも準優勝した素晴らしいピッチャーです。その杉本さんやチームの運営責任者・平川寿治さん、そしてサウザンリーフ市原の選手の皆さんに教えて頂き、「野球をしていること」を実感しています。
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――現在、専門学生ですが何を学んでいますか?
竹内:スポーツトレーナーの専門学校に通い、身体のことや心理学を学んでいます。将来的には「こんな職業に付きたい」といった具体的な目標はありませんが、自分の野球技術を磨きながら、「子供たちを指導したい」と漠然とした思いがあります。身体のことをキチンと勉強すれば、子供たちに理論的に教えることができます。
――それは素晴らしいことですね。その竹内さんが野球から学んだことは何ですか?
竹内:まずは挨拶や礼儀の部分です。男女関係なく大切なことだと思います。そして「学んだこと」とズレてしまいますが、野球をやっていることで人とコミュニケーションが取りやすいです。

――それはどういった点で感じたのですか?
竹内:日本で野球はメジャースポーツです。新聞でもトップで取り上げられるし、テレビのスポーツニュースでプロ野球や高校野球など報道される機会も多い。ですから「野球」をキッカケとして年代関係なく他の人と話をすることができます。それに私が野球をしていることで周囲の方々から応援していただくことも多いですね。
――この記事を読んでいる方にメッセージをお願いします。
竹内:サウザンリーフ市原レディースが本格的に指導するまで少し時間がかかりますが、恵まれた環境で楽しく野球ができます。私たちと一緒に野球で千葉を盛り上げましょう!
<おわり>
<インフォメーション>
現在、サウザンリーフ・レディースでは一緒に野球をしてくれる選手を募集しています。詳しくはサウザンリーフ市原 代表の平川寿治さんへメールか、もしくはサウザンリーフ市原【公式】TwitterへDMでご連絡ください。
平川寿治 メールアドレス→hirakawa@chibashowa-s.co.jp
サウザンリーフ市原【公式】 Twitter
サウザンリーフ・レディース Instagram
竹内萌香 Instagram
取材・文/大楽 聡詞
編集/池垣 佐和
写真提供/竹内萌香、サウザンリーフ市原