いらだちの裏には・・・。巨人は15日の中日戦(東京ドーム)に3―9と敗れ、連勝は3でストップ。先発・高橋の乱調が誤算だった。
初回は三者凡退と順調な滑り出しを見せた高橋だが、2回になると一変した。先頭のビシエドに左前打を許すと続くマルティネスの左翼線二塁打であっさり先制点を献上。中日側は左翼を守るウォーカーの送球難も折り込み済みとあって、ゆうゆうとホームを陥れると、続く高橋周に中前打、根尾にも適時打を許して、2点目を失った。さらに投手の柳にも安打を許し、二死一、三塁から三ツ俣に左翼線へ二塁打を打たれた時点でバッテリーを組んでいた大城と共に交代となった。
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2回途中4失点で降板となった4年目左腕に対して原監督は「何てフォローしたらいいかわからないね。先発投手がこうなると非常事態の用兵になる。先発投手の役割は重い」とばっさり。昨年チームトップの11勝をあげ、戸郷と共に先発ローテーションの一角を担う投手として期待するだけに厳しい言葉が口をついた。
一方、ここ最近、指揮官がムチをふる姿勢が目だっている。14日の中日戦では初回にゴロを捕球後転倒して、内野安打とした二塁手・広岡を3回から途中交代。その後、広岡は登録抹消となった。監督がいらだちを募らせる理由の一つに失策の多さがあげられる。
14日時点で両リーグ最多の30失策を記録。ここには「ゴールデン・グラブ常連の坂本、堅守で知られる吉川、この2人を欠いたことで若い野手を使わざるをえなくなってミスが増えている。加えて、ウォーカー、ポランコを使っていることでさらにミスも増加中」(放送関係者)
用兵の不備で失策が増えていることも影響していると見る。
一方、こういった指揮官の厳しい視線は首脳陣にも向けられ始めているという声もある。
「三塁ベースコーチを務める元木ヘッドコーチです。最近は接戦が多いこともあり早めに点を奪いたい意識からか、無理に腕を回すシーンが目立つ。結果として失敗が増えていることで、冷静な判断が求められています」(同)
14日の中日戦でも4点を追う5回一死一、二塁で二ゴロ併殺間に二塁走者の増田大が本塁へ突っ込み、憤死する場面があった。冷静に判断した一塁手のビシエドの送球も光ったが、タイミング的にはやや無理もあった。
同コーチは今月4日の広島戦でも3イニング連続で本塁に突っ込ませ、憤死となり、10日のDeNA戦(新潟)でも、7回に一塁走者の中田を大城の二塁打で本塁に突っ込ませた判断が物議を呼んだ。
主力を欠き苦しい状況だったチームには、現在首位打者の吉川が17日の広島戦(宇都宮)から復帰する見込みという明るいニュースもある。交流戦前の1週間でどれだけ勝ち星を積み重ねられるか、指揮官のタクトさばきにも注目が集まりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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