14日(日本時間15日)にヤンキースタジアムで行われたヤンキースvsアストロズのダブルヘッダー。両軍は1勝1敗の引き分けで1日を締めくくったが、試合の合間には2014年を最後に引退するまでの20年をヤンキース一筋で貫いた“キャプテン”ことデ…

14日(日本時間15日)にヤンキースタジアムで行われたヤンキースvsアストロズのダブルヘッダー。両軍は1勝1敗の引き分けで1日を締めくくったが、試合の合間には2014年を最後に引退するまでの20年をヤンキース一筋で貫いた“キャプテン”ことデレク・ジーター氏の永久欠番セレモニーが行われた。

■愛犬の名前はジーター、背番号2のWBC米国代表ブレグマン

 14日(日本時間15日)にヤンキースタジアムで行われたヤンキースvsアストロズのダブルヘッダー。両軍は1勝1敗の引き分けで1日を締めくくったが、試合の合間には2014年を最後に引退するまでの20年をヤンキース一筋で貫いた“キャプテン”ことデレク・ジーター氏の永久欠番セレモニーが行われた。

 恩師のジョー・トーリ元監督、盟友だった松井秀喜氏をはじめヤンキースの名選手らが一堂に会し、ヤンキースタジアムを埋め尽くした満員の観客が大歓声を上げる感動の式典だったが、この様子を敵ベンチから童心に返って見つめていた選手がいる。第2試合で田中将大から満塁アーチを放った三塁手ブレグマンだ。球団公式サイトによると、ブレグマンは自らも背番号「2」をつけ、愛犬にジーターと名付けるほどの憧れを抱いているという。

 代名詞とも言える背番号「2」が永久欠番となった後、始球式に臨んだジーター氏。その後、第2試合の先発を務めた田中は、先頭スプリンガーと2番レディックに2者連続ソロを浴びる。まだ2点…。好調な打線に勝利の望みをつなごうとしたヤンキース・ファンだったが、そこにとどめを刺したがの初回2死満塁から飛び出したブレグマンの今季1号満塁ホームランだった。3月の第4回WBCに米国代表として出場した三塁手は、試合後に会心の一発を振り返り「今夜は背番号2の魔法が掛かったんだと思う」と喜んだという。

■2005年ジーター以来となるヤンキースタジアムでの背番号「2」による満塁弾

 ニューメキシコ州で育ったブレグマンは、母がニューヨーク州出身でジーター・ファンだったこともあり、幼い頃からヤンキースの“キャプテン”を英雄視してきたという。アストロズで背番号2をつけるのも、ジーター氏への憧れから。記事によれば、永久欠番セレモニーが開かれるこの日は「背番号2は1人であるべきだ」と、違う背番号のユニフォームを着ようと用具係に相談したほどだったという。

 準備が整わずに通常どおりに「2」をつけて試合に出場したが、その試合でなんと満塁ホームラン。記事によれば、ヤンキースタジアムで背番号「2」をつけた選手が満塁弾を放ったのは、2005年6月18日のジーター氏以来の快挙だったとそうだ。

 愛犬をジーターと名付け、いつかジーター氏と会話することを夢見る23歳は、「ファンのリアクションを見るだけで、ジーターが彼らにとってどれだけの意味を持ったのか、ニューヨークという街にとってどれだけの意味を持ったのか、野球にとってどれだけの意味を持ったのか、すぐに分かる。本当に特別なセレモニーだったよ」と感動仕切りの様子だったそうだ。憧れの人物の特別な日に自らの存在を記録と記憶に刻んだことは、一生の思い出になるだろう。