FMXの聖地「鮫川」の春まつりFMX(フリースタイルモトクロス)のファン達に、「聖地」と呼ばれている場所があります。福島県東白川郡鮫川村にある、「モトパーク森」というオフロードコースです。日本のFMXはここで始まりました。福島県の山の中にあ…

FMXの聖地「鮫川」の春まつり

FMX(フリースタイルモトクロス)のファン達に、「聖地」と呼ばれている場所があります。福島県東白川郡鮫川村にある、「モトパーク森」というオフロードコースです。
日本のFMXはここで始まりました。

福島県の山の中にあるモトパーク森の春は遅く、桜が満開になるのは四月の末頃です。
ようやくやってきた春を祝うように、モトパーク森では毎年5月4日にイベントが行われます。FMXの本格的なシーズンの始まりです。
“FMX in SAMEGAWA”は、GOBIG(全日本FMX選手権)と同時開催するなど、年ごとに様々な形で開催されています。
今年は「CHIMERA PRESENTS FMXトーナメント」「ビタメイクコンテスト」「15メートル、10メートルクラスコンテスト」「WHIPコンテスト」そして「同乗体験走行」が行われました。

【CHIMERA PRESENTS FMXトーナメント】

【ROUND1】
FINEPLAYでもお伝えしている通り、5月21日22日の二日間、東京お台場で、「CHIMERA GAMES」が開催されます。様々なジャンルのアクションスポーツが一堂に集まり、さらにアーティストのライブも楽しめるイベントです。
今回のFMXトーナメントは、「CHIMERA GAMES」出場選手の選考会となっています。
トーナメント形式のコンテストは実力に加えて組み合わせの運が見方することもあり、またFMXでは「スタイル」を重視することから、スキルの高いライダーが勝ち上がれない、という「番狂わせ」があります。
一対一の対戦なので勝ち負けがはっきりしていて分かりやすく、ライダー一人一人を見比べることができるので、見ている側はとても面白いコンテスト形式です。

ROUND1 第一組 上野祐己(ケニー)V.S.目黒風馬(フーマ)
ROUND1の「バックフリップNG」というルールが、いきなりコンテストを面白くしました。ベテランの域にさしかかっているケニーと、最近急成長している若手のフーマとの対戦は、フーマが自分のスタイルを全面に出して勝利。でもバックフリップ禁止ではなかったら、ケニーが勝っていたかもしれません。

ROUND1 第二組 野口陸夢(ヒトム)V.S.塩田千春(C.O.D)
今年高校生になったヒトムは、今回が始めての23メートルクラスでのコンテストになります。日頃デモやショーに出演することの少ない二人ですが、トリックの完成度は高く、驚きの声があちこちであがっていました。キャリアと引き出しの多さでC.O.Dが勝利。モトクロスレースもFMXも楽しんでいるヒトムの今後が楽しみです。

ROUND1 第三組 目黒風馬(フーマ)V.S.小林達哉(タツヤ)
昨年は怪我続きで飛ぶ機会の少なかったタツヤと、調子をあげているフーマの対戦。FMXの見どころの一つである「身体のしなやかさ」が存分に見られた見ごたえのあるものでした。今日に向けて、世界で活躍するチームThugwayのメンバーと合宿を重ねてきたタツヤが勝利。もともと実力のあるタツヤと互角に戦ったフーマにも、会場から大きな拍手が送られました。

ROUND1 第四組 江原大空(ソラ)V.S.鈴木龍星(リュウセイ)
高校を卒業したばかりでナイトロ・サーカスに出演した経験を持つソラと、中学生でアメリカの名門チームMETAL MULISHAの一員となったリュウセイ。若い二人は勢いよく芽吹く新緑のようで、見ていて気持ちのいい対戦でした。メンタル面で一回り大きくなったことを感じさせるソラが勝利。しかし、85ccのバイクで23メートルを飛ぶリュウセイには、凄いの一言しか出ません。

ROUND1 第五組 江原大地(ダイチ)V.S.金子博延(キャッチャー)
ダイチが貫禄すら感じさせるライドで圧勝。日本のFMXシーンの第一線にあと少しで手が届きそうな実力者のダイチ相手に、キャッチャーはしっかり自分のライドを見せていました。彼は昨年CHIMERA GAMESに出場し、GOBIGでも予選を通過するなど、ジワジワと実力をつけてきているだけに、もう少し見たかった!というお客さんも多かったのではないでしょうか。

ROUND1 第六組 加賀真一(BUPPER)V.S.塩田千春(C.O.D)
これぞスタイル!これぞFMX!これぞ祭りでないと見ることの出来ない、豪華で贅沢な対戦でした。勝ったのはBUPPERですが、この二人の対戦は勝ち負け以上に「スタイル」というものをお客さんに見せていました。