ほけんの窓口レディース初日 女子ゴルフの国内ツアー・ほけんの窓口レディースが13日、福岡CC和白C(6299ヤード、パー72)で開幕した。降雨によるコースコンディション不良のため約40分中断。2017、19年賞金女王の28歳・鈴木愛(セール…

ほけんの窓口レディース初日

 女子ゴルフの国内ツアー・ほけんの窓口レディースが13日、福岡CC和白C(6299ヤード、パー72)で開幕した。降雨によるコースコンディション不良のため約40分中断。2017、19年賞金女王の28歳・鈴木愛(セールスフォース)は6バーディー、ボギーなしの66で回り、6アンダーで菊地絵理香、小祝さくら、仲宗根澄香と並ぶ首位発進を決めた。昨年7月以来のツアー通算18勝目へ、アマチュアの声を発奮材料にしていることを明かした。

 鈴木が絶好の走り出しだ。3番で9メートルのロングパットを沈めてバーディー。「ガツンと打って、カップのド真ん中から入った。私らしく入った」。4番でも8メートルのバーディーパット、8番でも6メートルのパーバットを決めた。17、18年に連覇した大会で今季3度目の首位発進。得意コースでは雨をものともしなかった。

「途中で結構雨が振っていたので、今日はどこまで回れるか心配はありましたけど、ショットも安定して、ティーショットはフルショットをせずにコントロールしてフェアウェーに置くことを意識しました。好きなコースなのでイメージよく回りました」

 19年は7勝で賞金女王に。しかし、20-21年は1勝で昨年7月から優勝が遠ざかる。「30勝を目標にやっていくためにスイング。1シーズンで何回か勝つのではなく、長年勝てるように」と永久シードを目指してスイングを改造した。左右のブレなど、無駄のない動きが理想の形。コーチにも逐一確認してもらい、「ほぼ出来上がっている」と完成間近だ。

「もうそろそろ優勝したい気持ちもある」

 周囲の声が聞こえてくることが少なくない。「鈴木愛ちゃん、最近最終日おらんな」。プロアマ戦で同組になったアマチュアの何気ない一言。「言い返してやりたいけど、『そうですね~』って返しますね」と笑って振り返る。ラウンド中もギャラリーの話し声が耳に届いた。「そろそろやり返したい」。モチベーションは失わなかった。

「ショットも、パットも良い感じで打っているけど、まだ結果が伴っていない。でも、そういう意味では、去年よりビッグスコアが出て自信が蘇っている。今は落ち込むことがなくプラスにできています。このコースはステップ・アップ・ツアーも勝ったし、日本女子オープンの予選会も通った場所。もうそろそろ優勝したい気持ちもあるので、できればここで勝ちたい」

 9日に28歳になったばかり。老けこむなんてあまりにも早すぎる。元賞金女王が輝きを取り戻す。(THE ANSWER編集部)