ほけんの窓口レディース初日 女子ゴルフの国内ツアー・ほけんの窓口レディースが13日、福岡CC和白C(6299ヤード、パー72)で開幕した。降雨によるコースコンディション不良のため約40分中断。ツアー通算1勝の新垣比菜(ダイキン工業)は5バー…

ほけんの窓口レディース初日

 女子ゴルフの国内ツアー・ほけんの窓口レディースが13日、福岡CC和白C(6299ヤード、パー72)で開幕した。降雨によるコースコンディション不良のため約40分中断。ツアー通算1勝の新垣比菜(ダイキン工業)は5バーディー、1ボギーの68で回って4アンダー。ホールアウト時点で暫定4位とした。

 新垣は、前半3番パー4で残り122ヤードから3メートルにつけてバーディー。5番は7メートルのバーディーパットを沈めた。6番で1つ落としたが、7番で残り154ヤードから1メートルにつけて取り返す。10番で10メートルのロングパットを入れて1つ伸ばすと、12番は残り148ヤードから1メートルにつけてバーディーを奪った。

「ミスショットもいっぱいあったけど、あまり大怪我にならずスコアをまとめられました。スコアだけを見ると凄く嬉しいです」

 渋野日向子、畑岡奈紗、勝みなみらと同じ1998年生まれの黄金世代。トップアマとして活躍し、2018年には同世代のプロテスト合格組で一番乗りのツアー初優勝を果たした。しかし、優勝はこの1回のみ。昨季は賞金ランク64位、メルセデス・ランキング59位でシード権を喪失し、今季は10試合中5連続を含む8度の予選落ちと苦しんでいる。

「練習ラウンドでは凄く調子が良くて手応えを持ってゴルフをしていたけど、試合になると荒れてしまう。そんなに悪いと思わずに楽しく試合はできていました。でも、ここ2、3試合はわからなくなった状態。(ドライバーショットが)自分のものになっていなくて怖い気持ちの中でやっています」

練習では「おーっ」と会心ショットも…「打てなくなって考え始めた」

 練習では「おーっ」と思うほど会心のショットがを打てる一方、試合になると崩れてしまう。「練習場でも打てなくなって、スイングがよくないのかと考え始めた」。前週もショットが乱れ、93位で予選落ち。練習ラウンドでも手応えを掴めず、「どうしよう」と悩みを抱えたまま開幕した。

「もともと持ち球はドローですが、ドローのイメージができなくて、チーピンか抜けるかが続いていた。しっかり打つ前に持ち球のドローのイメージでやっていこうかなと思うようにしました。最初にイメージが浮かんだものでクラブ選択をする。ミスショットは出たけど、イメージとしては割とできたかなと思います」

“応急処置”ではあるが、イメージ作りで生まれた好スコア。沖縄出身の23歳は、地元を舞台にしたNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」を欠かさず楽しんでいる。タイトルは「心がワクワクする」「ヒヤヒヤ」を意味する沖縄の言葉。「調子がよくないので、私は毎ホール打つたびにヒヤヒヤの方の意味ですね」と笑った。

「今日みたいにダボとか打たずに安定したゴルフができればいいなと思います」

 久々の優勝争い。いい意味で「ちむどんどん」とファンに言わせたいところだ。(THE ANSWER編集部)