1位クロフォード、2位井上尚弥、3位スペンスJr. ボクシングのカネロこと、4団体統一世界スーパーミドル級王者サウル・アルバレス(メキシコ)が、米スポーツ専門局「ESPN」の格付けで世界最強の座から陥落した。同局は、全階級のボクサーを格付け…

1位クロフォード、2位井上尚弥、3位スペンスJr.

 ボクシングのカネロこと、4団体統一世界スーパーミドル級王者サウル・アルバレス(メキシコ)が、米スポーツ専門局「ESPN」の格付けで世界最強の座から陥落した。同局は、全階級のボクサーを格付けした「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」を現地時間11日に更新。カネロは1位から一気に4位に後退し、元世界2階級制覇王者は「カネロを倒す青写真が見えた」「道徳的な勝利は存在しない。勝てば官軍なのだ」と手厳しい評価を下した。WBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)が2位に浮上した。

 カネロは7日(日本時間8日)に行われたWBA世界ライトヘビー級タイトルマッチで、スーパー王者ドミトリー・ビボル(ロシア)に0-3で判定負け。戦前は圧倒的優位とみられながら、終始劣勢に立たされた。ESPNは最新のPFPを発表する記事を掲載。首位から4位に落としたカネロについて、元世界2階級制覇王者のティモシー・ブラッドリー氏(米国)はこのように話したという。

「今、カネロを倒す青写真が見えた。階級を上げるリスクを敢えて取ったが、このレベルに道徳的な勝利は存在しない。勝てば官軍、負ければ賊軍なんだよ」

 同局のマイク・コッピンガー記者は、2年6か月ぶりにライトヘビー級に階級を上げてエリート級の相手と対戦したカネロの順位を落とすのは簡単ではなかったという。しかし、「完勝したビボルをカネロの下に置くのは難しい」と指摘。さらに「上位7、8人に明確な差はない。誰かが圧倒的な試合をして他を引き離してくれることを願う」と話したという。

 カネロと入れ替わって首位に浮上したのは、WBO世界ウェルター級王者テレンス・クロフォード(米国)。井上は3位から2位に浮上し、3位はWBAスーパー・WBC・IBF世界ウェルター級統一王者のエロール・スペンスJr.となった。また、カネロを破ったビボルが8位、WBC&WBO世界スーパーフェザー級統一王者シャクール・スティーブンソンが9位に、それぞれ初ランクインした。

 ESPN最新PFPは以下の通り。

1位 テレンス・クロフォード(米国)
2位 井上尚弥(日本)
3位 エロール・スペンスJr.(米国)
4位 サウル・アルバレス(メキシコ)
5位 タイソン・フューリー(英国)
6位 オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)
7位 ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)
8位 ドミトリー・ビボル(ロシア)
9位 シャクール・スティーブンソン(米国)
10位 ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)(THE ANSWER編集部)