「歳を重ねるにつれて、おなか周りに贅肉がつきやすくなった」「運動するよう心がけていても、ぽっこりおなかがなかなか解消できない」このようなお悩みをお持ちではありませんか?頑張ってダイエットをしてもぽっこりおなかが解消しないのは、ご自身に合った…
「歳を重ねるにつれて、おなか周りに贅肉がつきやすくなった」
「運動するよう心がけていても、ぽっこりおなかがなかなか解消できない」
このようなお悩みをお持ちではありませんか?
頑張ってダイエットをしてもぽっこりおなかが解消しないのは、ご自身に合った正しいダイエットができていないからかもしれません。
また、加齢に伴い基礎代謝や筋肉量が低下して痩せにくくなるため、日頃から対策することが大切です。
そこで今回は、ぽっこりおなかの原因とおすすめの漢方薬についてご紹介します。
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1. おなかに贅肉がつくのは「加齢」が原因?
「おなかに贅肉がつく理由」には、基礎代謝量や体幹筋(インナーマッスル)の働き、褐色脂肪細胞数の低下が原因と考えられます。
女性の基礎代謝量は、12〜14歳がピークでその後は徐々に下がり、消費カロリーが減っていきます。(※1)
これは主に、筋肉量の低下によるものであり、とくに30代を超えるとおなかに贅肉がつきやすいといわれています。
また、おなかの深部にある「体幹筋」、いわゆる「インナーマッスル」は内臓を支えている筋肉です。
この筋肉が衰えてしまうと内臓の位置が下がり、おなか周りに贅肉がつきやすくなるといわれています。(※2)
内臓下垂は、腸を押しつぶして胃腸の働きを低下させ、腸内環境の乱れや便秘にもつながると考えられています。
これらはダイエットに悪影響を及ぼすため、インナーマッスルを鍛えることはダイエット成功の鍵といえるでしょう。
さらに、加齢に伴って褐色脂肪細胞が減ってくることも、おなか周りの贅肉に影響するとされています。褐色脂肪細胞は、熱を産生する力が強く、エネルギー消費量を増やす役割があります。
しかし、褐色脂肪細胞の数は加齢により減少するため、エネルギー消費量が減り、肥満を引き起こす要因になっていると考えられているのです。(※3)
2. 中高年の内臓脂肪には「漢方」が効く!
加齢によるおなか周りの脂肪は、食事や運動のセルフケアに加え、「漢方」を使うことで効率よく落とすことができるといわれています。
漢方医学では、お腹周りのぜい肉が気になる方には、血の巡りを改善することで脂肪燃焼アップや水分の代謝を改善し、老廃物や脂肪を排出することで太りにくく痩せやすい体質を目指します。
また、漢方薬は心とからだ全体のバランスを整えることで、基礎代謝に関わる血流や水分代謝の改善、代謝低下の要因となる冷えや睡眠不足の改善など、幅広い不調へのアプローチを得意としています。
漢方薬で内側からの体質改善を目指して、代謝が落ちにくいからだづくりをしていきましょう。
2‐1. なぜおなかの贅肉に漢方が効くの?
先程ご説明したように、加齢に伴い基礎代謝量は自然と落ち、インナーマッスルも減少するため、おなか周りに贅肉がつきやすくなります。
基礎代謝量は、加齢だけでなく生活習慣も影響しており、ストレスや冷え、睡眠不足などの不調により低下しやすくなるのです。
この不調を取り除き、血流や水分代謝を促す漢方薬を服用することで、おなか周りの贅肉が燃焼されやすくなると考えられます。
また、ネバネバした老廃物の蓄積が肥満につながるため、老廃物の排泄に効果を発揮する漢方を服用することで、贅肉がつきにくくなるでしょう。
2‐2. おすすめの漢方薬は?
おすすめの漢方薬はいくつもありますが、まずは、加齢以外の贅肉がつく原因を理解することが大切です。ストレスや冷え、睡眠不足などの不調はでていませんか?
これらの不調は、気や血(けつ)の不足、体内循環の低下が原因であると考えられているため、気血(きけつ)を補い、血流や水分代謝を促す漢方薬がおすすめです。
漢方薬は副作用が生じにくいとされていますが、自分に合っていないものを服用したり、用量を多く服用したりすると、効果が出ないばかりでなく副作用が生じることもあります。そのため、自分に合った漢方薬を選ぶことが重要です。
以下に、おなか周りの贅肉予防・対策におすすめの漢方薬をご紹介します。
<おなか周りの贅肉でお悩みの方におすすめの漢方薬>
・平胃散(へいいさん):食べ過ぎ、飲み過ぎで胃腸をこわしやすい方
食べ物が消化管内で停滞したものを取り除きます。胃腸機能を正常化させ、気の流れを促す漢方薬で、体内に老廃物が蓄積するのを予防します。(※4)
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん):肩凝りや下腹部痛、冷えのぼせが気になる方
血流の滞りを解消して、ホルモンバランスを整えることが期待できる漢方薬です。(※5)
・大柴胡湯(だいさいことう):ストレスで食欲が増して脇腹が張る方
気分や食欲を落ち着かせます。また、体内の余分な熱を取り除いて代謝バランスを整え、脂肪燃焼をサポートします。(※6)
3. 漢方は「体質」と「症状」で選ぶ
先程ご紹介したように、漢方薬はもちろん有効ですが、基本的な生活習慣や食習慣の見直しも大切です。
漢方薬で、一時的に代謝低下の要因である不調が緩和したとしても、食生活の乱れや運動不足が続いているとすぐに不調はぶり返します。
基礎代謝が低いと感じる人は、日常生活に運動やストレッチを取り入れたり、からだを温める食材を摂ったりすることでしっかり対策しましょう。
そのうえで、自分に合った漢方薬を習慣化することで、贅肉がつきにくいからだづくりが期待できます。
不調を手軽に改善したい方におすすめなのが、「あんしん漢方」のようなAIを活用した新しい漢方相談サービスです。
4.おなか周りの贅肉を落としたいなら、生活習慣の見直しも
今回は、おなかに贅肉がつく原因と、予防・対策に役立つ漢方薬をご紹介しました。
漢方薬を服用することで、代謝低下の原因となる不調の解消や、代謝アップが期待できますが、これは、ほかのセルフケアと組み合わせることでより一層効果を発揮します。
なお、これから気温が高くなる時期に突入するため、冷たい物を摂る機会も増えるでしょう。冷たい物は胃腸を冷やし、消化吸収機能の低下や代謝低下を引き起こして、太りやすくなるため注意が必要です。
食事や運動習慣を見直して、加齢に負けないからだづくりを心がけましょう!
〈参考文献〉
(※1)厚生労働省 e-ヘルスネット「加齢とエネルギー代謝」
(※2)国立研究開発法人科学技術振興機構 J-STAGE「若年者および高齢者女性における体幹筋と大腰筋の筋厚および筋輝度の比較」
(※3)国立研究開発法人科学技術振興機構 J-STAGE「肥満と褐色脂肪」
(※4)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「コタロー平胃散エキス細粒」
(※5)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ桂枝茯苓丸エキス顆粒」
(※6)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ大柴胡湯エキス顆粒」
[文:あんしん漢方]
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 杉岡 弥幸
薬剤師。北里大学で生薬学を学び、卒業後は大手漢方専門店にて漢方薬剤師として勤務。現在は自身のダイエット経験や健康に関する知識を活かして、漢方や養生による体質改善方法をWeb等で発信。
漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。