フランスのサッカー専門誌『フランス・フットボール』が主催するバロンドール。その年の世界最高の選手に送られる同賞だが、今…
フランスのサッカー専門誌『フランス・フットボール』が主催するバロンドール。その年の世界最高の選手に送られる同賞だが、今回から評価期間が8月~翌7月までに変更されたため、審査はあと3か月ほどで終了してしまう。
5月に入り、ヨーロッパのシーズンが佳境に差し掛かるなか、編集部では10人の有力候補を紹介する。
■4冠狙うリバプールのエース
今シーズンも得点を量産するモハメド・サラー。
プレミアリーグでは開幕節のノリッジ・シティ戦からゴールを決めると、第3節チェルシー戦から第9節マンチェスター・ユナイテッド戦まで7試合連続得点を記録。
以降も着実にネットを揺らし続け、マンチェスター・シティに勝ち点1差で迫るチームをけん引。得点ランキングでは堂々の首位を走る。ディオゴ・ジョッタにルイス・ディアスという強力アタッカーがチームに加わったなかでもスタメンを張り続け、リーグでのアシスト数は自己最多タイに並んでいる。
さらにチャンピオンズリーグ(CL)でも8得点を決めており、準決勝ビジャレアル戦の2ndレグでは、右サイドからカットインしながらファビーニョに向けて鮮やかなお膳立て。2点ビハインドの状況を変えるきっかけを作った。
カラバオカップを制し、CLの他にFAカップでも決勝進出を果たしているリバプール。イングランド勢初となる4冠を達成したときには、このエジプト代表FWがバロンドールに輝く可能性が高い。
■世界最高の現代型MF
リバプールと1ポイント差をつけてプレミアリーグ首位を走るマンチェスター・シティ。そのシティをけん引するのがケビン・デ・ブライネだ。
ジョゼップ・グアルディオラ監督の下、今季もポジショナルプレーを主体としたサッカーを展開して強さを発揮するチームにおいて欠かせない存在となっている。
様々なポジションに移動しても抜群のパフォーマンスを発揮するデ・ブライネは、多くの役割をこなすことが求められる現代サッカーの申し子と言っても過言ではない。サイドに流れても、ハーフスペースにいても、中央でボールを受けても、カウンター時にボールを持っても脅威になることができる。
ただ万能なだけでなく、あらゆる側面で強みを発揮する30歳は、プレミアリーグで優勝すればバロンドール受賞もあり得るだろう。
■市場価値No.1
今季リオネル・メッシを獲得したことでも話題となったパリ・サンジェルマン(PSG)。その若きエースとして活躍するキリアン・ムバッペも受賞の可能性が十分にある。
クラブではメッシ、ネイマールとともに『MNM』とも呼ばれるアタッカートリオを形成。メッシがリーグ・アン初挑戦ということもあって得点力が減少し、ネイマールは長期離脱に苦しんでいるなか1人気を吐いた。
今季は主にCFとしてプレーし、リーグで32試合24ゴールをマーク。2シーズンぶり10度目の優勝に貢献し、得点ランキング首位に立っている。
2018年夏にPSGへ完全移籍して以降、完全に世界トップの選手と肩を並べているムバッペ。フランス代表のUEFAネーションズリーグ制覇にも貢献し、1.6億ユーロ(約220億円)という世界一の市場価値(『transfermarkt』を参照)を誇る23歳は、果たしてバロンドールに輝くだろうか。
■驚異の1試合平均0.94失点
ラ・リーガ、スーペルコパ・デ・エスパーニャ、CLの全試合にフル出場しているレアル・マドリードのティボー・クルトワ。
現代サッカーのGKに求められる足技を高水準で兼ね備えているわけではないが、確かなセービング技術とクロス対応によって失点を防ぐ能力が極めて高い。
199cmという身長と長い手足は、他のGKならゴールとなっているはずのシュートを次々に防いでいく。CL準決勝シティ戦の2ndレグでは、延長戦までもつれ込んだ120分間で好セーブを連発。見事マン・オブ・ザ・マッチに選出されて決勝進出に大きく貢献した。
今シーズンの公式戦では49試合に出場してわずか46失点。1試合で0.94失点という異常な数値を叩き出している。チーム全体の守備力も高いことを忘れてはならないが、クルトワの神がかったセービングがあってこその記録だ。
カリム・ベンゼマとビニシウス・ジュニオールが目立っているものの、最後方からチームを支えるこの29歳なら、レフ・ヤシン氏以来史上2人目となるGKでのバロンドール受賞もあり得るだろう。