日本で初めての野球専用遺伝子検査「Baseball&DNA」を監修、提供する甲子園サイエンスラボ 1872年にアメリカ人…
日本で初めての野球専用遺伝子検査「Baseball&DNA」を監修、提供する甲子園サイエンスラボ
1872年にアメリカ人教師のホーレス・ウィルソンらによって伝えられて以来、日本の野球は150年に及ぶ歴史と共に進歩、発展してきている。そして、時代は令和。野球は“遺伝子レベル”で取り組む競技にまで進歩していた。
日本で初めての野球専用遺伝子検査「Baseball&DNA」を監修、提供する甲子園サイエンスラボの代表・加藤友樹トレーナーは、球児の身体を深く理解することで「伸び悩むことなく子どもたちを育ててあげたい」と話す。1人1人の体質や性格などを遺伝子レベルで知ることができ、より科学的に野球力向上を目指せるという。
この検査では、口腔粘膜を採取するだけで「筋肉、筋力」「骨、身長」「関節」「体重増加」「運動能力」「交感神経」「ストレス」の7つの野球力が、38の遺伝子を基に評価される。各野球力がスコア化された結果報告書が届き、球児を支える保護者にも喜ばれているという。
例えば「筋肉、筋力」の場合、自分が速筋タイプなのか遅筋タイプなのかを知ることができ、制球力の良し悪しを予測することができる。また、「骨、身長」では野球肘のリスクや身長が伸びやすい体質かどうかが分かるという。ベストパフォーマンスを発揮するために必要な栄養素も細かく記されているので、日々の食事に活かしたり、足りない部分をサプリメントで補うことができる。
遺伝子を知れば、効率よく身体作りや野球力向上ができる
「同じ量のご飯を食べても身体が大きくなる選手と、大きくなれない選手がいますよね。それは遺伝子が異なるからであって、決して身体が大きくない選手が頑張っていないからではないんです。自分の遺伝子を理解することで、適した体重の増やし方やポジション、起用方法などを知ることができます」
昨秋にリリースされたばかりにも関わらず、すでに受検者は小、中、高校生計450人に及ぶ。甲子園出場校でも導入されており「公立高校では短い部活動の時間の中で、効率よく練習やトレーニングをすることに役立てられている」という。アマチュア野球だけでなくタイトルを獲得した一流のプロ野球選手たちが訪れ、検査を受けたこともあるという。
指導者にとっても検査結果は有益だ。遺伝子レベルで球児1人、1人へ適したケア方法を知ることができ、怪我の予防に努められる。球児がのんびりした性格か興奮しやすい性格か、ポジティブかネガティブかなどの内面を知ることもできるので、指導中や野球ノートでの声のかけ方を変えられたとの反響もあるという。
「面白くない、分からない、出来ない」を解消し、野球人の流出阻止を
加藤トレーナーは、神港学園で選抜ベスト8、中央学院大では全日本大学選手権に出場。川崎製鉄千葉製鉄所(現JFE東日本)では同期入団で元阪神の藤田太陽氏と共に都市対抗野球で準優勝し、輝かしい実績も残した。現役引退後は中・高校生から社会人まで複数チームで投手へ技術指導を行っている。
「今までの指導は感覚的なところが多かったのですが『間違っていたな』と感じた」と加藤トレーナー。甲子園サイエンスラボで、投球や打球の速度や角度を計測できるトラックマンを遺伝子検査の結果とともに用いることで、数値や科学的根拠に基づいた指導の必要性を実感した。
「この検査が浸透すれば、野球を『面白くない、分からない、出来ない』と感じて辞めてしまう子が減ると思います。保護者には毎日のご飯を通した身体作りに活かしてもらい、指導をするスタッフには選手の個性や身体の強弱を知ることで声のかけ方や怪我の予防に活かしてほしいです」
甲子園球場近くに室内練習場を構える甲子園サイエンスラボでは、チームの垣根を超えて多くの球児がトラックマンや遺伝子検査などを用いた技術力向上に取り組んでいる。強豪校へと巣立っていく選手もいて、OBの活躍に頬を緩める加藤トレーナー。正しく理解すれば野球は楽しいということを、根拠ある指導で証明していく。
※野球遺伝子検査はDNAラボラトリーが提供するサービス「&DNA」を基に監修を行い提供している。(喜岡桜 / Sakura Kioka)