国内メジャー初戦・ワールドレディスサロンパス杯が5日開幕 女子ゴルフの今季国内メジャー初戦・ワールドレディスサロンパス杯が5日、茨城GC西C(6680ヤード、パー72)で開幕する。4日は、今季出場7戦4勝の20歳・西郷真央(島津製作所)が会…

国内メジャー初戦・ワールドレディスサロンパス杯が5日開幕

 女子ゴルフの今季国内メジャー初戦・ワールドレディスサロンパス杯が5日、茨城GC西C(6680ヤード、パー72)で開幕する。4日は、今季出場7戦4勝の20歳・西郷真央(島津製作所)が会見。師匠の尾崎将司から「次はメジャー優勝」と期待されていることを受け、「早くその課題をクリアしたい」と意気込んだ。前週は首痛による欠場明けで本調子ではない中で優勝。強さの理由について「試合になると集中してミスの幅が減る」と自己分析した。

 西郷は前週のパナソニックオープンレディースで優勝した翌日から、コースでラウンドを重ねてきた。今季はツアー初優勝から7戦4勝と大ブレーク。コースの印象を聞かれると「距離が長いので、ティーショットの精度次第で難易度が変わってくると思います」と返答。前週はドライバーショットについて「原因不明の不調」と話していたが、この日は「許容範囲にはなっています。ただ、納得していません」と説明した。

「不調」でも優勝してしまう強さ。その理由を聞かれ、西郷は自己分析した。

「技術が向上した感覚はないです。ミスした時の気持ちの切り替え方が、たまたまうまくいっているのだと思います。前は優勝したいという気持ちが前に出過ぎていましたが、今は目の前のやるべきことに集中するように、頭の中で喋っています。それがいいのかと」

 さらに「勝っていることで自信はついてきたか」と問われると、「試合前日、ショットが安定しないことがあります。ただ、試合になると集中力が出てミスの幅が減ります。先週、15番(パー4)のイーグル(第2打がカップイン)はラッキーでしたが、つま先下がりから6アイアンでいいショットが打てました。ああいう繊細な動きが感覚的にできたりします」と返した。

米ツアー本格参戦には慎重「まだ考えていません」

 日々の練習で大事にしていることは「フェースの管理」。ドライバーショットで思ったような打ち出しができない場合は、アイアンのハーフショットを繰り返す。ボールの位置、アドレスを確認した上で、フェース面と指の感覚を一致させていくという。そうした積み重ねで得た技術が、試合で感覚を研ぎ澄ませた時に出ている。

 だが、満足していない。海外志向で6月の全米女子オープン出場、その後の海外メジャー戦、前週優勝で出場権を手にした2023年HSBC女子チャンピオンズについては「出たいです」と意欲を見せたが、米女子ツアー最終予選会への挑戦については「まだ考えていません。ショートゲームは向上しましたが、ショットも含めて対応力ができてからだと思います」と“時期尚早”の姿勢を示した。

 もっとも、今大会が「世界」への試金石にもなる。コース設定を担当した茂木宏美ディレクターは「グリーンは硬くて速く、ラフも深い。西郷さんでも苦労するセッティング」と説明。その状況下、西郷は「3日間の試合よりも、4日間の方がやりやすいです。優勝できたら、ジャンボさんのところへ報告に行きたいです」と先を見据えた。

 目指すは優勝のみ。どこまでも意識の高い20歳は、いつも以上に集中力を高め、コースに挑んでいく。(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)