井上尚弥VSドネア2まで残り1か月半 ボクシングのWBC世界バンタム級王者ノニト・ドネア(フィリピン)が、6月7日にさいたまスーパーアリーナで行われるWBAスーパー&IBF同級統一王者・井上尚弥(大橋)との3団体王座統一戦に向けて自信を示し…

井上尚弥VSドネア2まで残り1か月半

 ボクシングのWBC世界バンタム級王者ノニト・ドネア(フィリピン)が、6月7日にさいたまスーパーアリーナで行われるWBAスーパー&IBF同級統一王者・井上尚弥(大橋)との3団体王座統一戦に向けて自信を示した。2019年11月7日に同会場で行われたワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)決勝以来の再戦。「もっと破壊的になれる」とKO可能と見ているようだ。

 今月9日のWBA世界ミドル級スーパー王者・村田諒太(帝拳)とIBF王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)の王座統一戦に続き、Prime Videoで独占生配信される「Prime Video presents Live Boxing」の第2弾。日本のプライム会員は追加料金なしで視聴できるビッグマッチだ。

 試合に向け、米メディア「ファイトハイプ」公式YouTubeはドネアのインタビュー動画を公開。5階級制覇王者の39歳は「前回はただ殴り合いに行った。今回は勝ちに行きます。つまりゲームプランがあるわけです。ボクシングIQを駆使します」と自信を見せた。

 前戦では、ドネアが2回に得意の左フックをぶち当て、井上に右目眼窩底と鼻骨の骨折を負わせた。しかし、11回に左ボディーでダウンを奪われ、0-3の判定負け。「前回は彼の試合をあまり見ずに、ただリングに上がりました。それであの試合が目を覚ましてくれたんです。この男を倒せるぞってね」と振り返った。

 質問者に「再戦は一般的に若い方が優利と言われているが」と投げかけられると、こう返した。

29歳井上に39歳ドネア「私の方が若いと思います」

「この試合では、私の方が若いと思います。見ていてください。若い選手たちに『なんでそんなに良く動けるんだ? 20歳くらいのようだよ』って言われるんです。なぜなら、そう信じていますから。信じるとそうなるものなんです。それが最大の違いですかね。前回は人々が思う自分だったけど、今は自分が思う自分でいます。彼よりも若々しく動き、彼よりも速く、強くある。そう信じてリングに上がります」

 海外メディアなどから年間最高試合に選出された前回の死闘。当時よりレベルアップしたことを強調した。29歳の井上は抜群のスピードも兼ね備えていることもあり、質問者は「彼よりも速く?」と問いかけ。ドネアは「見ていてください」と自信が揺らぐことはない。続けて、いまだダウンもない井上に対し「KO勝利できるか」と聞かれると、こう答えた。

「前回、彼は強い顎を持っていることを示しました。でも、同じパンチを当てれば、もっと破壊的になれるはずだ」

 ドネアと対峙する場合、どんな選手も「閃光の左」と呼ばれる左フックを警戒する。それでも、しっかり当てて衝撃KOの山を築いてきた。井上も前戦で被弾したことは間違いない。強力なパンチを当て続ければ、KOになると見込んでいるようだ。

 決戦まで残り約1か月半。4団体統一を目指すドネアは「彼には最大限の敬意を示します。信じられないようなボクサーです」とリスペクトを忘れなかった。(THE ANSWER編集部)