挑戦者・石澤開がパスできず、王者にメリットのない異例の展開に ボクシングのWBO世界ミニマム級(47.6キロ以下)タイトルマッチが22日、東京・後楽園ホールで行われる。21日は神奈川・横浜市内のホテルで前日計量が行われ、初防衛を狙う王者・谷…

挑戦者・石澤開がパスできず、王者にメリットのない異例の展開に

 ボクシングのWBO世界ミニマム級(47.6キロ以下)タイトルマッチが22日、東京・後楽園ホールで行われる。21日は神奈川・横浜市内のホテルで前日計量が行われ、初防衛を狙う王者・谷口将隆(ワタナベ)は47.6キロでパスしたが、世界初挑戦の同級5位・石澤開(M.T)は50.1キロで体重超過。再計量も49.9キロでクリアできなかった。当日計量の結果次第で強行開催。試合をするメリットのない王者を陣営が説得する異例の形に。米メディアもこの出来事を報じている。

 挑戦者の石澤は1度目の計量で「50.1キロ」。2.5キロもオーバーする失態に会場は騒然とし、2時間後の再計量でも0.2キロ落とした49.9キロ(2.3キロ超過)でパスできなかった。世界戦で日本人が体重超過を犯したのは、2018年4月のWBC世界フライ級王者・比嘉大吾以来2人目。タイトルマッチとすることになったが、22日午後5時半の当日計量で石澤がリミットから3キロ以内(50.6キロ)に収めれば開催。当初のリミットを下回ることはないが、強行開催となる。

 石澤が当日計量をクリアできなければ試合中止。試合が行われた場合、谷口が石澤に負けると王座は空位となる。異例の展開を米メディア「ボクシングシーン.com」は「カイ・イシザワが計量失敗。東京でマサタカ・タニグチがだけがWBOタイトルを失う危機」と見出しを打って報道。「カイ・イシザワはキャリア唯一敗北の雪辱を果たすチャンスが残っている。しかし、それはメジャータイトルが懸かった試合ではない」などと指摘し、王者にメリットのない試合を報じた。(THE ANSWER編集部)