横浜F・マリノスからヴィッセル神戸に完全移籍し、新天地で新シーズンをスタートさせた扇原貴宏。開幕から苦しい時期を過ごして…
横浜F・マリノスからヴィッセル神戸に完全移籍し、新天地で新シーズンをスタートさせた扇原貴宏。開幕から苦しい時期を過ごしている中でも、日々受ける大きな刺激を成長につなげている。
ピッチの中央でチームを支える活躍が期待される扇原。その足元には力を最大限に引き出す“相棒”、そしてピッチにもかつての“相棒”がいる。(取材日:2022年4月8日)
◆「強いチーム、怖いチームになっていける」
ー今シーズンからヴィッセル神戸でのプレーを選択しました。ここまでプレーしてみた印象は
「今はなかなか思ったように結果がついてきていないですが、意識高くみんなが結果を好転させようと必死に取り組んでいる最中です」
「少しのことで変わっていくと思うので、僕自身も、もっともっとコンディションをあげてやっていければと思っています」
ー地元の大阪に近いところへと戻ってきました。関西に戻って来たという感覚はありますか
「関西は関西ですけど、神戸に住んだことはないので、あんまり帰ってきた感覚はないです」
「横浜は横浜で楽しんで生活していたので、また新しいところに来たなという感じです。帰ってきたというよりは新しいところに来た感覚です」
ー港町という点では横浜と共通している部分がありますが、街の印象は?
「あまり自分の中で似ているなと感じるところはまだないですね。神戸は神戸で凄く良い街ですし、山も海も、美味しいご飯屋さんもたくさんあるので、もう少し落ち着いたら色々行きたいと思っています」
ーチームには、セレッソ大阪時代に共にプレーした山口蛍選手がいます。かつての“相棒”と改めてチームメイトになって感じることは
「同じボランチの選手で見本となる選手なので、やっぱり全てにおいてレベルが高い選手です」
「一緒にプレーしてみて、改めて刺激を受ける存在ですし、自分にとっては素晴らしい存在が近くにいて一緒にやれることは、僕自身の成長にも繋がると思いますし、凄く良い関係性でやれていると思います」
ー久々に同じチームになって、逆に違和感があったりはしませんか?それとも変わらない印象ですか?
「全く違和感がないですね。僕自身はそんなにプレー時間は長くないので、もっと一緒にプレーする時間を延ばせればと思っています」
ー神戸ではこれまでとシステムも役割も異なると思います
「去年やっていたサッカーとは違いますし、まだまだ慣れていかない部分はたくさんありますが、今日(4月8日)からロティーナ監督が新たに来て、今はまた新体制になりました」
「戦術を理解して、自分の特徴を出せればと思いますし、それがチームのためになると思っています。新しい監督の下で頑張っていきたいと思います」
ーミゲル・アンヘル・ロティーナ監督の印象はいかがですか
「凄く戦術的な監督という印象はありましたし、一緒に練習をして、攻撃、守備とも確認ができました。僕自身はこれからが楽しみだとポジティブな印象を得ています」
「チーム全体で良くなっていくという空気が生まれているので、凄く楽しみです」
ー対戦相手としてやりにくさなどを感じることはありましたか?
「しっかりとビルドアップしてくる印象はありましたし、攻撃も守備も組織だった印象があるので、それがしっかりと自分たちもできれば、相手にとっても嫌な存在になれると思います」
「僕たち自身特徴がある選手が多いので、そういう面でプラスアルファを出していければ、強いチーム、怖いチームになっていけるんじゃないかなという感じはあります」
◆「プレースタイルに合っている」

開幕からリーグ戦では勝利がないまま10試合を消化。監督も交代するなど、新天地では難しいスタートとなってしまった扇原。その扇原は新たな相棒を手にする。
扇原が新たに着用するスパイクは、アディダスの『PREDATOR EDGE(プレデター エッジ)』だ。プレデターシリーズの新モデルであり、コントロールに特徴があるスパイクだが、扇原はスパイクについても語った。
ー新スパイク『プレデター エッジ』を履いた感触はいかがですか?
「履いたフィット感は前と一緒で、プレデターは前から履いていたので、履きやすい印象はありました。僕自身の足にはフィットしていて、プレースタイルに合っているスパイクだと思って履いています」
ー新しいモデルのスパイクはすぐフィットしますか?
「僕の中で履けないスパイクは、踵が痛かったり、色々と靴擦れするというもので、そういうのはなかったです」
「自分の足にフィットしていましたし、最初履いた時からフィットして、良い印象がありました」
ーキャッチコピーは「決定的な違いを生むコントロールで想像を超えていけ」というものですが、コントロールの重要性は?
「トラップにしろ、キックにしろ、全てにおいてコントロールは大事ですし、特に中盤をやっているのでコントロール、パス1つとっても大事です。スパイクのコンセプトにプレースタイルは凄く合っていると思います」
ー「想像を超えていけ」というところで、最近出会った想像を超えることは?
「身近にアンドレス・イニエスタ選手がいて、練習で毎日想像を超えるようなプレーを見ています。僕自身も凄く刺激になっていますし、そういうプレーを目の当たりにして、もっともっと成長しなければいけないということはあります」
「毎日想像を超えるプレーを見れているのは、凄くポジティブなことかと思います」
ーイニエスタ選手と一緒にピッチに立っていますが、受ける刺激は大きいですか?
「サッカーが上手いというのは、こういうことかというのを毎日痛感させられます」
「まだまだ自分にも伸び代だったり、やらなければいけないことが凄くあるんだなと感じさせてくれるので、毎日良い刺激を受けています」
ー同じボランチのセルジ・サンペールはいかがでしょうか
「凄く自信を持ってプレーしていて、中盤の底でしっかりタメが作れて、自分で運べる選手で、自分に持っていないものをすごく持っているので、刺激を受けています」
ー「想像を超える」という中で、自分の中での理想のプレーというのはどういうものでしょうか
「ボランチなので90分において守備でしっかり貢献して、チームを助けられるプレーができた上で、攻撃に絡める時は理想です」
「そういったプレーを出すために、自分のコンディションだったり、チームメイトとの連係を合わせていかなければいけないので、90分できた時は理想のプレーに近づけたと言えると思いますし、ボランチの選手は90分出てなんぼだと思うので、試合を通してできることが理想だと思います」
ーフル出場が大事なポジションの中で、スパイクに助けられたことなどはありますか
「最近のスパイクはしっかりした作りなので、試合中に中でズレたりはないですし、プロの試合の高い強度でもしっかりと90分間変わらない感覚でプレーできるというのはあると思います」
ーご自身の中でのスパイクのこだわりはなんでしょうか
「僕はフィットしていれば良いです。軽すぎなくても良いので、足にフィットしてキックしやすくて、そして足が痛くなければと思います」
◆「ヴィッセル神戸はこんなもんじゃない」
新たな“相棒”である『プレデター エッジ』と共にシーズンを戦っていく扇原。リーグ戦で結果が出ない中で、チームはアジアの頂点を目指し、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の戦いに挑む。
アジアでの戦いについて、そしてその後のシーズンについて、扇原は意気込みを語ってくれた。
ーこの先アジアでの戦いが始まります。ACLでの戦いについての意気込みは
「リーグ戦ではなかなか結果がついてこないですが、自分たちの流れを変えるチャンス、凄くポジティブに考えれば流れを掴めるチャンスだと思います」
「クラブの目標がアジアNo.1なので、結果を求めつつ、ヴィッセル神戸が良い流れに戻れる良いキッカケになる大会になればと思います」
「そこにしっかりと全員が強い気持ちを持って、戦っていければと思います」
「チームは経験のある選手が多いので、しっかり短期決戦で決まる大会は、経験、チームの勢いも凄く大事になると思います。まずは初戦をしっかり戦えればと思います」
ー今大会も短い期間での集中開催となります。海外で短期決戦というのは全く普段と違いますか
「日本と気候も違いますし、中2日での連戦になってくるので、チーム全員の力が必要になる。総力戦になるというのはマリノス時代も感じていました」
「連戦なので、しっかりリカバリーするところはして、コンディション面は海外と日本とでご飯が違ったり難しい部分もありましたが、自分のコンディションを各個人が落とさないことが重要になると感じました」
ー2020年にはACLに出場し、神戸も同じ年にACLに出場して経験はあります。集中開催の経験をしているというのは大きいでしょうか
「神戸も中2日の連戦を前のACLで経験していて、集中開催も経験しているので、そういう面では1度やっているのは良いアドバンテージになると思いますし、結果に繋げていければと思います」
ーそして、チームはロティーナ監督の下で活動になります。改めて、外国人監督の指導を受けて得る刺激などはありますか?
「それぞれ味、色のある監督とやってきて、毎回自分の勉強になりますし、いつも自分がやったことがない感覚も初日から受けられました」
「色々な監督に出会えてサッカーをやれるというのは、プラスの材料しかないです」
「しっかりとロティーナ監督の下で、自分自身輝けるようになっていければと思います」
ー苦しい中でもシーズンは始まったばかりです。最後にこの先のシーズンへの意気込みをお願いします
「今はなかなか結果がついてきてなくて、もどかしい状況が続いていますが、ヴィッセル神戸はこんなもんじゃないというのを、これからのシーズンで見せていければと思います」
「こんなところで止まっているチームではないので、前だけを見つめて、必ず良い結果を残せるように、チーム全員で頑張って行きます」
「観ている人も不安だったり、大丈夫かと思っている人も多いと思いますが、それを覆していけるように期待してもらえたらと思います」
取材・文:菅野剛史
取材協力:アディダスジャパン