ロッテ・佐々木朗希投手の快進撃が止まらない。10日のオリックス戦で28年ぶり16人目のパーフェクトゲームを達成すると、中6日で臨んだ17日の日本ハム戦でも8回終了時点で完全投球。球数が102球に達しており、首脳陣の判断で9回からは救援投手にマウンドを譲ったが、圧巻のパフォーマンスを2試合続けて発揮した。
完全試合とした前回登板が105球だったのに対し、少ない球数で快挙を前にしての降板。井口監督は「できれば最後まで、我々もファンの方も見たいと思ったでしょうが、先々を考えるとあそこが限界かなと思いました」と試合後に説明した。8回は3者連続三振に斬っていたが、2死から野村に右翼線へ際どいファウルを打たれるなど、危ないシーンもあった。「7回終わった時点でちょっとへばりつつあった」と記録だけを追うことはせず、冷静な判断を下した。
佐々木自身も「途中、疲れているところがあった」と認め、「試合中にもコーチと話し合いながら、納得する形で降りました」と決断を尊重し、9回以降は笑顔でベンチから声援を送っていた。
似たようなシーンがつい先日、メジャーリーグでもあった。
ドジャースのクレイトン・カーショー投手が14日のツインズ戦に先発し、7回終了時点で完全投球ながら80球で降板した。
これには米メディアでも物議を醸したが、カーショーは降板後に「100球を投げることはないと分かっていた。正しい決断だったと思うよ」と明かした。34歳のベテランは昨季は左前腕部を痛めた影響で22試合で10勝にとどまり、ポストシーズンではマウンドに立つことはできなかった。サイ・ヤング賞3度と現役では抜群の実績を誇る左腕だが、寄る年波には勝てない。今季は前年までの約半額となる年俸1700万ドル(約21億円)の1年契約でドジャースに残留。このオフには3カ月以上に及んだロックアウトがあり、キャンプが短縮され、万全の調整を積むことができなかったという事情もあった。
基本年俸が大幅に削減されたカーショーは、上下幅の大きい出来高契約を結んでもいた。最高で500万ドル(約6億円)に達する出来高の内訳は、先発登板試合数に応じて100万ドルずつ加算され、16試合を始め20、22、24、26試合をクリアするごとに加わっていく。メジャーリーグでは年間通して先発ローテーションで回れば32試合に先発する計算で、健康でさえいれば十分にクリアできる基準だ。
「ファンの方たちには申し訳なくも思う。でも私は昨年、10月の野球をプレーできずに終わってしまった。全ての決断は10月の野球のためなんだ」
カーショーが強調した「10月の野球」とは、もちろんポストシーズンのこと。2020年にはワールドシリーズを制し、毎年優勝争いが義務づけられる強豪のドジャースの顔として、チームが勝ち進むことに貢献することが最優先だと強調した。
34歳のカーショーと、まだ20歳の佐々木。年齢や置かれた立場は異なるが、まだまだ調整過程という点は一致する。佐々木は昨年までは育成を重視し、中6日の先発ローテーションで回ることはなかった。新人だった一昨年は1軍登板はゼロ。2年目を迎えた昨年は、中盤以降に中10日以上の間隔を保ちながら、先発登板後には1軍の出場選手登録を外れる通称「投げ抹消」を繰り返して、大事に使われてきた。開幕から1軍の投手としてプレーするのは初めて。160km超という出力を出しながら、中6日という間隔で投げ続けて、どのような反応が身体に表れるのかはまだ分かっていない。
それでなくても2試合続けて完全投球という、極度の緊張状態で腕を振り続けることで、疲労やストレスは通常の登板とは比較にならないほどあることは間違いない。パンクしてしまえば、これまでの石橋を叩いて渡るような慎重な育成方針を台無しにしてしまいかねない。
佐々木は次回も中6日で24日、前回本拠地でパーフェクトに封じたオリックス相手に敵地で投げる予定という。2度あることは、3度あるのか。昨季のリーグチャンピオンが意地をみせるのか。投げるたびに注目度はうなぎ上りとなっており、日本だけでなく米国など世界が注目する一戦となるのは確かだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
・今すぐ読みたい→
▼気になる大谷の判定不満ジェスチャー・・・敵に回すと恐ろしいメジャー審判の「報復」
▼阪神V予想の解説者40人以上が悲鳴?毅然と最下位予想した2人に「見る目あり」
▼矢野阪神 巨人に勝ち越しも求められる「あの姿勢」とは












