このまま浮上できるか。阪神が待望の2勝目をようやく手にした。開幕後1勝しかできずに迎えた15日の巨人戦(甲子園)を4ー1と勝利。引き分けを挟んだ連敗は6でストップ。8試合ぶりの勝利で、甲子園を埋め尽くした虎ファンも喜びの声をあげた。
快勝劇の主役となったのは先発の青柳だ。新型コロナウイルスの陽性反応を受け、出遅れていた昨年の最多勝右腕は持ち味の打たせて取るピッチングで走者を出しながらも3併殺を記録するなど、粘り強く投げた。失点は初回の坂本の適時打による1点のみ。初回にいきなり点を取られたことで嫌なムードも漂ったが、その後は丁寧に投げ、8回7安打1失点。制球力抜群のこれぞエースという投球で勝利を引き寄せた。
打の主役は2試合連続で2番に入った佐藤輝だ。1点を追う5回二死二塁の場面、先発・菅野のスライダーを捉えると弾丸ライナーで右翼席に放り込んだ。待望の4号逆転2ランで流れを変えると、8回にはロハスの2号2ランも飛び出し、巨人を突き放した。試合前には矢野監督が声出し役を務めるなど、まさにチーム一丸となってもぎ取った勝利。矢野監督も「やっぱりテルが打つと変わる、そういうムードを持った選手」と殊勲打をマークした若き主砲をたたえた。
投打がかみ合っての快勝劇となったが、注目を集めたのは試合後のワンシーンにもあった。テレビ中継で監督インタビューを行っている最中に、矢野監督が親交のある文字職人の色紙を唐突に紹介する場面があった。
文字職人の杉浦誠司さんによるもので、365枚の札から矢野監督が引いた「波」をキーワードに浮かび上がったメッセージを試合前に受け取ったという。矢野監督はこの色紙に関して「潮も引いて、波が起きる。浮き沈みはあるけど、みんなで大きい波を作っていこう。それを楽しむことが1番大事じゃないかというメッセージをもらった」と説明。最後は阪神ファンに向けて「こんな状況になっても応援し続けてくれていること、本当に感謝しています。今後も一緒に戦っていきましょう」と締めくくったが、この監督インタビューが流れた直後からネット上では「矢野監督、大丈夫?」と指揮官の精神状況を心配する声が相次いだ。
開幕直後から歴史的な敗戦が続く中、ベンチでの表情の硬さ、覇気のなさなども指摘され続けてきたが、この日の試合後のワンシーンも揺れ動く心境がかいま見えた場面ともなった。
何はともあれ、2勝目にはたどりついた。一足飛びにはいかないが、試合はまだ120試合以上残っている。この日の快勝劇を起点に上昇気流をつかみたいところだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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