web Sportiva×週プレNewsコラボ企画五十嵐亮太×山本萩子 プロ野球対談 2019年から『ワースポ×MLB』…
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五十嵐亮太×山本萩子 プロ野球対談
2019年から『ワースポ×MLB』(NHK BS1)のキャスターを務める山本萩子さん。今年3月からは『週プレNews』で連載「6-4-3を待ちわびて」をスタートしたが、今回、五十嵐亮太氏を招いてプロ野球について語る『web Sportiva』とのコラボ対談が実現した。
五十嵐氏といえば現役時代、ヤクルトやソフトバンク、MLBのニューヨーク・メッツなどでも観客を魅了した快速右腕。日米通算906登板、167ホールド・70セーブという成績を残して2020年に引退し、現在はスポーツコメンテーターや解説として活躍している。
Sportivaでは、今年のプロ野球の注目選手、セ・パの順位予想について意見を交わした内容を紹介する!

今年のプロ野球について語った山本さん(左)と五十嵐氏
期待の若手選手から、注目のベテラン選手まで
五十嵐 評論家になって2年目なんですけど、今年は初めてじっくりとキャンプに行くことができたんです。現役を引退して客観的に見ると、いろいろなことに気がつきますね。山本さんはキャンプに行ったりするんですか?
山本 ここ数年はコロナの影響で控えていますけど、それまではずっとヤクルトのキャンプに行っていました。沖縄・浦添だけじゃなくて、ファームの宮崎・西都にも行ったし、髙津(臣吾)さんが二軍監督を務めていた2019年にも西都を訪れましたね。
五十嵐 西都に行くのはすごいですよ。宮崎市街からはまぁまぁ離れているし、ガチのヤクルトファンなんですね(笑)。キャンプ、オープン戦を経た開幕直後って、「監督が代わったチームはどうなんだろう?」とか、「どんな若い選手が出てくるのか?」とか、いろいろ注目ポイントがありますよね。
山本 新監督が就任すると、チーム全体の空気が変わりますよね。日本ハムの新庄剛志ビッグボスも、その典型です。キャンプ中継で見ましたが、立浪和義新監督が就任した中日も、張り詰めた空気にガラッと変わった気がしました。
五十嵐 開幕後の戦い方を見ていても、新庄監督はセオリーに左右されない野球をしています。うまくハマれば、今までの野球界の「当たり前」を覆してくれるだろうけど、「ハマらなければ、どうなるんだろう?」という心配も。個人的には、ヤクルトの石川雅規、オリックスの能見篤史は同い年なので「頑張ってほしいな」と注目しています。
山本 私はヤクルトの長岡秀樹選手に注目しています。まだまだ未知数だけど、あんなに懐の深いバッティングは魅力的ですよね。守備も堅実だし。
五十嵐 すごいですね、長岡ですか。僕は彼のバッティングはまだまだこれからと思っていますが、現役最後の年にファームで一緒にプレーしていたときから、若いのに落ち着いたプレーができていたのでその点は評価しています。開幕からスタメン出場が続いているし、今後、長岡が大ブレイクしたら山本さんの見る目の確かさが証明されますね(笑)。
山本 五十嵐さんが注目している若手選手はいますか?
五十嵐 中日の石川昂弥、髙橋宏斗、巨人の堀田賢慎は気になりますね。でも、強いてひとりを挙げるとしたら、日本ハムのルーキーの北山亘基かな? ドラフト8位で、オープン戦で「いいピッチングをするなぁ」と注目していたけど、まさか開幕投手を務めるとは思わなかったです。カーブ、フォークでストライクが取れるし、ホップ成分の高いストレートもいい。
山本 私が気になるのは阪神の佐藤輝明選手です。プロ2年目の今年は四番を任されている中で、ホームラン狙いではなくて打率を挙げる意識が強いと聞きました。「自分のスイングを貫いてほしい」という気持ちもあるんですけど、五十嵐さんはどう思いますか?
五十嵐 去年の前半は大活躍だったけど、中盤以降は成績が急降下しましたよね。当然、コーチと相談した上で、「今年はどうしようか?」と考えた結果だと思うので、僕はその選択は尊重します。やっぱり、何十打席もヒットが出ないというのは四番としては難しいので、打率重視でいくのは正解だと思いますね。
2人の予想は、1位と6位が一緒に
五十嵐 ところで、今年のセ・リーグはどうなると思いますか? ちなみに僕の予想は、Aクラスからいうと、1位・ヤクルト、2位・巨人、3位・DeNAと予想しました。

今年の注目選手、順位予想について話す五十嵐氏
山本 私も1位・ヤクルト! なにしろ、去年の日本一チームですから。そして2位・DeNAで、3位は中日に期待しています。DeNAはソト選手、オースティン選手の出遅れが響かないといいんですけど......。中日は立浪新監督になって選手ひとりひとりの表情がすごく引き締まっている感じが印象的だったので、3位に推しました。
五十嵐 もともと、中日は投手力もいいし、チーム防御率もトップだから、打撃陣が充実して粘り強い野球ができれば上位進出も可能性はありますよね。ただ、ヤクルト・髙津臣吾さんもそうだったし、去年のDeNA・三浦大輔さんもそうだったけど、就任1年目で結果を出すのは難しいと思うんです。だから、就任2年目のDeNAには注目しています。では、セ・リーグのBクラス予想は?
山本 私は4位・巨人、5位・阪神、6位・広島です。阪神はスアレス投手、広島は鈴木誠也選手の移籍がとても大きくて、そう簡単には穴は埋まらないと思うので、こんな予想になりました。五十嵐さんは?
五十嵐 僕は4位・阪神、5位・中日、6位・広島ですね。山本さんとは1位・ヤクルト、6位・広島が一緒ですね。僕も、カープは鈴木誠也の穴は大きすぎて埋められないと思います。阪神も優勝するなら去年でしたよね。スアレスが抜けた今年、新外国人のケラーに託そうとしていたけど、新外国人はなかなか計算できないし、案の定うまくいかなかったですから。
パ・リーグは「ビッグボス劇場」に注目
山本 続いてパ・リーグは1位・楽天、2位・ロッテ、3位・オリックスと予想しました。楽天を推したのは、日本球界復帰2年目の田中将大投手が今年は調子がよさそうなのと、西川遥輝選手の加入で一気に機動力が増した点で期待が持てると思ったからです。

幼少期からプロ野球ファンだという山本さん
五十嵐 楽天は確かに田中将大、則本昂大、涌井秀章、岸孝之、早川隆久、瀧中瞭太などなど先発投手が充実しているけど、得点力がなくてチーム打率も低い。浅村栄斗も、一時期ほどの怖さがなくなっている気もしているので「ちょっと厳しいんじゃないかな」と思っています。ちなみに、僕は1位・ロッテ、2位・ソフトバンク、3位・オリックスです。
山本 確かにロッテは注目ですね。3年目の佐々木朗希投手も楽しみだし(対談後に完全試合を達成)。
五十嵐 井口資仁監督の目指すべき野球というものが、就任5年目で着実に浸透していますよね。足を絡めた効率的な点の取り方が、チーム全体に浸透している。その点は大きいと思います。
山本 パ・リーグのBクラスは、4位・ソフトバンク、5位・日本ハム、6位・西武としました。注目の新庄剛志ビッグボスは楽しみですが、まだまだ未知数ということで5位予想です。
五十嵐 おっ、僕も同じです。僕は4位・楽天、5位・日本ハム、6位・西武です。日本ハム・新庄ビッグボスは「監督の意思」が明確ですよね。あれだけ注目されていれば、選手もその気になるし、面白い存在だと思います。ただ、なかなか結果が出ないときにチームがひとつにまとまることができるのか。その点は不安材料です。
山本 監督ばかり注目されている印象がありますが、お客さんを楽しませるために、「まずは選手たちから楽しもう」というビジョンが伝わってきている気がします。
五十嵐 そうですよね。目的が曖昧だったり、「何のためにやっているんだろう?」という不安要素が多いときって、パフォーマンスは絶対に落ちるんです。やっているほうも、見ているほうも楽しいという環境作りには、まずは成功しましたよね。去年5位なのにあれだけ注目されていれば、選手たちもその気になりますよ。それに、いきなり突拍子もないことをされたら、他球団はかなりかく乱されたりするんじゃないのかな(笑)。
山本 去年のヤクルトのように、規定打席到達の3割打者や、2ケタ勝利を挙げた投手がいなくても、「選手層が薄い」と言われている日本ハムも、「ビッグボス劇場」によって、上位進出したら面白いし、他球団はもうお手上げですよね。
五十嵐 本当にそうですよね。でも、この世界は結果が大事。結果が出ないときにエンターテインメント性だけでどこまでいけるのか。今季の日本ハムには注目したいですね。
【五十嵐氏の順位予想】
セ・リーグ
1位 ヤクルト
2位 巨人
3位 DeNA
4位 阪神
5位 中日
6位 広島
パ・リーグ
1位 ロッテ
2位 ソフトバンク
3位 オリックス
4位 楽天
5位 日本ハム
6位 西武
【山本さんの順位予想】
セ・リーグ
1位 ヤクルト
2位 DeNA
3位 中日
4位 巨人
5位 阪神
6位 広島
パ・リーグ
1位 楽天
2位 ロッテ
3位 オリックス
4位 ソフトバンク
5位 日本ハム
6位 西武