ゴロフキン陣営興行主「彼のローブをあげたことなど今まで見たことない」 ボクシングのWBAスーパー・IBF世界ミドル級王座統一戦が9日、さいたまスーパーアリーナで行われ、WBAスーパー王者・村田諒太(帝拳)がIBF王者ゲンナジー・ゴロフキン(…

ゴロフキン陣営興行主「彼のローブをあげたことなど今まで見たことない」

 ボクシングのWBAスーパー・IBF世界ミドル級王座統一戦が9日、さいたまスーパーアリーナで行われ、WBAスーパー王者・村田諒太(帝拳)がIBF王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)に9回2分11秒TKO負けで番狂わせはならなかった。一方、ゴロフキンは王座統一に成功(IBFは2度目の防衛)。試合後、村田に対して取った敬意あふれる行動に陣営も驚いている。

 強いだけじゃない。ゴロフキンが真の王者であることを象徴するシーンだった。9回TKOで下した村田と拳を合わせ、健闘を称え合うと、律儀にお辞儀した。そして、リングインタビューなどが行われたリング上で自身のガウンを村田に贈呈。それを勇敢に戦い抜いた相手に着させたのだ。

 インタビューでも「素晴らしいファイトを見せてくれた村田と、村田のチームにお礼と称賛の言葉を送りたい。拍手をお願いします」と日本のファンに呼びかけるなど、紳士的な行動を貫いていたが、村田に対する敬意が伝わる行動だった。

 これに、GGGプロモーションのプロモーター、トム・ローフラー氏がツイッターで反応。「ゴロフキンが彼のローブをあげたことなど今まで見たことない」と証言し、「彼がリョウタ・ムラタに対して持つ敬意を示した」と記した。

 その上で「ゴロフキンはライオンのねぐら(危険な場所)へ行って、統一王者として戻ってきた。ほとんどの王者がとらないリスクだ」と完全アウェーに乗り込み、ベルトを持ち帰ったカザフスタンのレジェンドを手放しで称えていた。

 これに海外ファンも「最高ね」「キングだよ」と声が上がり、リング誌などに寄稿するブラディミール・リック記者も「一流だ! 美しい振る舞いだね」と返信。日本で生まれた美しいスポーツマンシップのシーンは海外でも話題を呼ぶことになった。(THE ANSWER編集部)