■4月9日/明治安田生命J1第8節  川崎フロンターレ ー 柏レイソル(日産) J1で2位だった川崎フロンターレが、等々…

■4月9日/明治安田生命J1第8節  川崎フロンターレ ー 柏レイソル(日産)

 J1で2位だった川崎フロンターレが、等々力競技場で3位の柏レイソルを撃破。順位を暫定ながら首位に浮上させ、良い雰囲気のままACLへ挑むこととなった。

 試合前に両チームのスターティングメンバーが発表されると、SNS上では大きな反応が起こった。その中に、ジョアン・シミッチの名前があったからだ。シミッチは昨季、川崎で25試合に出場していたが、今季はこれが公式戦3試合目。Jリーグではこれが2試合目で、前回の出場は3月2日の浦和戦でのわずか2分だけだった。

 今シーズンが始まる前には“移籍濃厚”の報道が出ていた背番号6の川崎でのポジションは、4-3-3のアンカー。今季はここまで橘田健人がそのポジションを務め、さらには不動の存在となっていたが、シミッチが入ることで橘田はインサイドハーフに移るかと思われた。

 しかし、実際にはシミッチと橘田が並んだ形のWボランチが採用された。2020年以降、“最強の川崎”の代名詞でもあった逆三角形の3センターを放棄したのだ。各チームが“川崎対策”としてアンカーの横を狙うこともあったことから、特に後半の逃げ切る時間帯にWボランチとすることはあったが、それを試合開始から実行したのだ。直近2試合で1分1敗。鬼木達監督が自らに変化を課したのだ。

 試合が始まると、今季初先発のシミッチが中盤の底からピッチを広く使うような配球を実施した。キック力があるだけに、試合に出ていた時には短いステップでのサイドチェンジで川崎の攻撃にリズムを作っていた。その良さを、再び等々力のピッチで披露してみせた。

「今季は出場が初めてで多少出ていない分、ゲームの中でリズムをつかむまでは難しかったが、ゲーム前はアドレナリンが出て早く試合に出たいと思ってずっとやってきた」

 こう語る28歳のボランチは、「今日のゲームに関しては少なからず勝利に貢献できた」と自負も見せた。鬼木監督も「彼も勝負の1試合だと思って臨んだと思いますけど、素晴らしいパフォーマンスだった」と称賛した。

「素晴らしい能力を持った選手」とリスペクトする相棒の橘田との相性も抜群だった。フランス代表のエンゴロ・カンテをもじって「エンゴロ・ケント」とも呼ばれる橘田の危機察知能力によって、シミッチとの補完関係もできていた。

 今季、川崎は昨季までのような強さを発揮できていない。しかし、Wボランチの4-3-3で、チームは少し息を吹き返したかに見える。この新システムでもう一人、輝きを見せたのがWボランチの前でトップ下に入った選手だった――。

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