WBAスーパー・IBF世界ミドル級王座統一戦 ボクシングのWBAスーパー・IBF世界ミドル級(72.5キロ以下)王座統一戦が、9日にさいたまスーパーアリーナで開催され、IBF王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)がWBAスーパー王者・村…

WBAスーパー・IBF世界ミドル級王座統一戦

 ボクシングのWBAスーパー・IBF世界ミドル級(72.5キロ以下)王座統一戦が、9日にさいたまスーパーアリーナで開催され、IBF王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)がWBAスーパー王者・村田諒太(帝拳)に9回TKO勝ち。王座統一を果たした(IBFは2度目の防衛)。

 観衆1万5000人、満員のさいたまスーパーアリーナを何度も沸かせた。序盤から村田と打ち合うゴロフキン。ボディーを打たれて嫌がるシーンもありながら、6回以降は優位に展開。8回に右ストレート2連発で的確に顔面をとらえ、9回は強烈な右フックで試合を決めるダウンを奪った。試合後のリングでは村田とハグを交わし、リングインの際に着ていた「GGG」の文字入りガウンを村田に着せて贈るなど、ジェントルマンな一面も見せた。

 試合後、会見場に現れたゴロフキンは、打ち合いを演じた村田にガウンを贈った理由を明かした。

――王座統一した気持ちは。

「私のキャリアの中で最もビッグで、最も印象に残る日。(今は)感情というものが最後まで掴み切れないというか、実感できない」

――試合後は村田と言葉を交わし、自らのガウンを着させた。どんな気持ちだったか。

「ムラタには温かい気持ち、親近感を持っている。尊敬している。所属先も強いチーム、ジムであると前から知っている。優れたチャンピオン。ガウンはチャパンと言って民族衣装。カザフスタンには、チャパンを最も尊敬する人に贈るという習慣がある。彼に敬意を表して贈った」

――このチャンネルで3戦目は計画されているか。

「全ての可能性はあると思うし、次の試合も不可能ではない。5月の末まで様子を見たい。楽しみにしようではありませんか。入国、出国がオープンになれば色んな可能性が出てくる」

――アジャストメントと話していたが、具体的にどのあたりを考えて戦ったのか。

「とても緊迫した、どちらもギリギリの状態で戦う展開だった。最初は見守っていたわけではないが、調子を伺って自分のパンチが当たる感覚が出てきた。ムラタはタフでスタミナがあった。コンビネーションなどを展開してくれたが、距離を掴めたことが大きい。ムラタには無事で、健康でいてほしい。ハードな試合だったので、体力面でお互いきつかった。ムラタもだいぶ効いたと思うので、ダメージを引きずらないようにしてほしい」

◆ゴロフキンのプロモーター、トム・ローフラー氏
「ゴロフキンがガウンを対戦相手にプレゼントしたことは見たことがない。ムラタに対する大きな尊敬、リスペクトだと感じた」(THE ANSWER編集部)