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　来る4月17日、武蔵野の森総合スポーツプラザで「湘南美容クリニック presents RIZIN.35」が開催される。ここに昨年10月以来、6カ月ぶりに『純情可憐タックル女子』浅倉カンナが参戦する。カンナの相手はSARAMI。修斗女子世界スーパーアトム級世界王者だ。ちなみに二連敗中のカンナにとって今回の試合は非常に重要な位置づけとなるが、同大会では王者・浜崎朱加VS伊澤星花の女子スーパーアトム級防衛戦が。今回はこれをカンナが占った。（取材・文＝Show大谷泰顕）

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「勢いのある選手に飲み込まれたくない」


――「RIZIN.35」では王者・浜崎朱加VS伊澤星花の女子スーパーアトム級防衛戦が決まっています。カンナさん的にこの試合はどう予想しますか？
「自分が勝ちたいからとかベルトを取りたいからとか、そういうのをナシにして、浜崎さんに勝ってほしいなって思いますね」

――その理由は、まだカンナさんが浜崎選手に勝っていない、というのもあると思うんです。
「なんていうんだろう……、もちろん、自分が浜崎さんに勝ちたいっていうのもあると思うんですけど、それとは別に、やっぱり浜崎さんにはチャンピオンの器があると思うし、それで（女子スーパーアトム級は）成り立っていたので……。自分が浜崎さんを尊敬しているっていうのもあります。それと自分は年末のRIZINにも出れずに、家で中継を見ていたじゃないですか。そしたら浜崎さんが（伊澤に）負けて、RENAさんも（パク・シウに）負けて。何かちょっと悔しいな、みたいな気持ちがあったので、浜崎さんが勝ってほしいなっていうのは自分は思います」

――ここまでRIZINの女子格闘技をずっと盛り上げてきたっていう意識があるんでしょうかね。
「そうですね。だから自分も、新しく来た、勢いのある選手たちに飲まれたくないなっていう感じです」

――年末に続き、伊澤選手がまた浜崎選手に勝ったら、RIZIN女子の生態系が変わってしまう気がします。
「そうですね。でもコロナ禍になって、日本人選手にチャンスが多くなったじゃないですか。女子に関しては全体的なレベルも上がっている気がするんですよね。だから自分もそれぐらいの気持ちでやっていかないと、飲まれちゃうと思うので、そこはもう、それじゃダメだなと思って。前回（の大島沙緒里戦の敗退）はその気持ちの差もあったと思うので。みんなやっぱ気持ちが強いので、そこに飲まれないように調整していきたいなっていうふうには思っています」

「自分の名前を使われて悔しかった」

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――どうしても知名度がカンナさんのほうがあると思うから、そうなると今度のSARAMI選手にしても、絶対に食ってやろうという意識が強くなると思うんです。
「そうですねえ……」

――だから、この試合に勝ったら美味しいものを食べようじゃないけど、自分の意識下にモチベーションを持ってもらいたいです。
「前回の大島選手に負けたことで、大島選手の次の試合の記事のタイトルが『浅倉カンナに勝った大島が……』みたいな記事になっていて。負けたらずっと言われるんだと思って。それがホント悔しかったですね。もう、そっとしといて、と思って」

――そこは、自分の名前が出ているうちは花だくらいに思ったほうがいいかもですね。言われなくなったら、それこそ落ちぶれたようなものなので（笑）。
「でも、悔しかったですね。いい使われ方じゃないじゃないですか。だからちょっと悔しかったですね」

――一昨年、カンナさんにボコられた古瀬美月選手が、いまだにその際の映像を使われているのを見ると、今に見ていろと思うらしいですけどね。
「なるほど。自分はただただ悔しかったです。名前、使う必要ある？　と思って」

――こうなったら、全ての怒りをぜひ、リング上に持っていってください。
「そうですね」

――たしかに、格闘技を先にやっていた分、浅倉カンナは標的にされやすい部分もある気はしますけど。
「そうなんですよねー。しかも、自分なら倒せそうと思っていそうで。そんな強そうじゃないじゃないですか（笑）。だから浅倉カンナなんて倒せそうって、みんなに思われていそうです」

――舐められているんですね。
「ええ、はい（笑）。自分で勝手に思っているだけですけど」

――そこはなんとかしないと。
「そろそろ強いところを見せないと」

[文:Show大谷泰顕]

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