大会史上初の延期という困難を乗り越え、2021年夏に開催された「東京2020大会」。新競技として採用されたスケートボードでは、男子ストリートに出場した堀米雄斗選手が金メダル、女子パークに出場した四十住さくら選手が金メダルを獲得するなど、日本…

大会史上初の延期という困難を乗り越え、2021年夏に開催された「東京2020大会」。新競技として採用されたスケートボードでは、男子ストリートに出場した堀米雄斗選手が金メダル、女子パークに出場した四十住さくら選手が金メダルを獲得するなど、日本人オリンピアンが大活躍した。

そんな両選手が東京2020大会で滑走したスケートボードの仮設競技会場「ストリート」や「パーク」が、解体されずそのまま残され、一般開放されるという嬉しい情報をキャッチ。

さらに、その東京2020大会スケートボードの仮設競技会場には、新たにスポーツクライミング(ボルダリング)の屋内施設や、3×3 バスケットの屋外コートが整備・併設され、新しいスポーツ複合施設「有明アーバンスポーツパーク(仮称)」として生まれ変わる。スポーツクライミング(ボルダリング)の屋内施設や、3×3 バスケットの屋外コートにも東京五輪で使用された大会レガシーが活用されるという。


東京2020大会で実際に使われた仮設競技会場「ストリート」。写提提供:東京都(2022年2月現在の様子)

東京2020大会で実際に使われた仮設競技会場「パーク」。写提提供:東京都(2022年2月現在の様子)

オリンピアンが実際に使用したコースや器具に直接触れることができる施設、ぜひとも行ってみたい。ということで、都の担当者に詳しい情報を聞いてみた。

『有明アーバンスポーツパーク(仮称)』とは?

東京都が開業を目指す、東京2020大会のスケートボード仮設競技会場「ストリート」「パーク」をそのまま残し、その会場を新たに整備し、スポーツクライミング(ボルダリング)の屋内施設、3×3の屋外コートを加えたアーバンスポーツの複合型施設。

スポーツを楽しむとともに、有明地域の賑わい創出に貢献する施設を併設する予定。現段階では、民間事業者の創意工夫を活かす運営手法が検討されており、カフェや飲食店の併設なども想定。子供から大人まで、ファミリーが1日楽しめる施設の誕生を目指して整備される。


完成予想図・提供:東京都

《スケートボード施設》

東京2020大会のスケートボード競技で使われたコースをそのまま残し、活用。東京2020大会において、オリンピアンが実際に滑走した「ストリート」や「パーク」を一般ユーザーが楽しめるようになる。また、新たに「初心者エリア」が設けられる予定で、上級者だけではなく、これからスケートボードを始める人にも対応する施設となる。

《ボルダリング施設》

スポーツクライミングの3種目のうちの1つ、ボルダリングの屋内施設を新たに整備。リードやスピード種目については、立地の問題やコストの問題、利用者が限定されることなどから、今回の施設では除外された。ボルダリングの施設に関しても東京2020大会において、オリンピアンが実際に使用したホールドなどを、安全面に配慮しながら可能な限り活用予定。また、初心者用のウォールなど、各レベルのクライマーが楽しめる多彩なウォールが整備される。

《3×3 バスケットボール施設》

3×3バスケットボールの屋外コートを新たに整備。このハーフ・コートについても東京2020大会のレガシーを可能な限り活用予定。もしかすると、オリンピックで使われたバスケットゴールが活用されるなんてことも!?

《敷地面積》

敷地面積は約30,000平米(m2)を予定。上記、完成予想図では隠れてしまっているが、スケートボード「ストリート」コースの手前にも広大な敷地を確保し、施設利用者がより楽しめるスペースに有効活用される。

《開業予定日》

現段階では、組織委員会が最終的な解体作業をおこなっている段階であり、具体的な開業予定日などは公表されていない。今後、改めて公表される予定。

東京2020大会のレガシーを未来へつなぐ

新競技として初めて採用されたスケートボードやクライミングは、間違いなく東京2020大会の大きなトピックの1つ。スケートボード競技では日本人が初代金メダリストとして歴史に名を刻み、クライミング競技では初代銀メダリスト・銅メダリストが誕生した。

都の担当者は「「有明アーバンスポーツパーク(仮称)」は、都市型スポーツが初採用された東京2020大会のレガシーを後世に伝えるための施設。また、同時に有明エリアの振興・活性化につながる施設として、住民や都民はもちろん、他地域からの来場者にも楽しんでもらえる施設の開業を目指している」と話した。

実はこの有明アーバンスポーツパーク(仮称)の整備は、都がとりまとめた『TOKYOスポーツレガシービジョン』の多様な計画の1つにすぎない。

『TOKYOスポーツレガシービジョン』は、東京2020大会の成果を今後どうスポーツ振興に活かし、都市の中で根付かせるか、その姿を示すために東京都によってとりまとめられたビジョン。

都立スポーツ施設の戦略的活用、国際スポーツ大会の誘致・開催、スポーツの場を東京の至る所に拡大、パラスポーツの振興、東京のアスリートの活躍、ボランティア文化の定着、未来へのメッセージ、という大きな7つの取り組みを推進し、スポーツフィールド東京の実現につなげていく。

また都では、都民のスポーツ実施率70%を掲げており、大会を通じてスポーツ気運醸成を図ってきた影響もあってか、掲載時点の速報ではなんと68.9%を記録。都の担当者は、「『TOKYOスポーツレガシービジョン』に掲げる取り組みを通じて、今後はさら増やしていきたい」と話す。

東京の至るところで、気軽にスポーツが楽しめる。そんな環境が整備されれば、国際都市東京はもっと楽しくなる。スポーツフィールド東京の実現に期待したい。

「有明アーバンスポーツパーク(仮称)」の完成予定が発表された際には、改めて続報としてお知らせ予定。東京都からの続報に期待。

『TOKYOスポーツレガシービジョン』についての詳しい内容は、以下の東京都オフィシャルサイトでチェックを!

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