ある意味、有言実行の開幕3連戦だったのかもしれない。新庄剛志監督が就任して注目を集めた日本ハムは、敵地でソフトバンク相手に同一カード3連敗を喫した。ただし、ビッグボスこと新庄監督はこの最悪のスタートをまるで予見していたかのような言葉を口にしていた。
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奇策で開幕3連敗の新庄采配に 球界重鎮の声は批判より心配? https://cocokara-next.com/athlete_celeb/tsuyoshishinjo-dissonance-03/
開幕直前の22日、都内のイベント会見でのことだった。「プロ野球の開幕は3日後の福岡じゃないんですよ。札幌ドーム(29日、西武を迎える本拠地開幕戦)だと思っている。だから(開幕カードの)3連戦は遊びます。真剣勝負は札幌から」と言い放ったみせた。この「遊びます」発言は相手チームへの挑発のようにも映り、物議を醸すこととなった。
果たして、開幕投手へドラフト8位の新人・北山亘基を起用したことに始まり、ビッグボス采配はまるで「遊んでいる」かのように奇想天外なものだった。2番手以降は加藤、根本、伊藤と開幕ローテーション入りしておかしくない先発投手を送り、5番手には翌日の予告先発として発表されていた堀を投入。打線はオープン戦チーム2冠王の万波中正にベンチを温めさせ、4番にはプロ10年間で通算7本塁打の松本剛を置いた。
2戦目は初戦欠場の清宮幸太郎を4番に抜てき。するとこの清宮や、同じく初スタメン出場させた新助っ人のアルカンタラが本塁打と、一瞬采配が的中したかにみえた。だが、やはりローテーション投手の一角とみられる河野竜正を中継ぎで起用して失点を重ねるなど、ちぐはぐさも解消されず。3戦目は満を持して初スタメンの万波が一時同点の2ランを放つなど、中盤に一度は逆転に成功したが、最後は救援陣が力尽きた。
荒唐無稽な一方で、実はビッグボス采配にはある共通点があった。3連戦での1軍登録全31選手の登場だ。投手は2試合に投げた堀、杉浦に加え、全15投手が3連戦の間に最低でも一度は登板。野手は全16選手が一度は先発出場を果たした。ペナントレースが開幕し、真剣勝負の場に移ったはずが、まるで勝利度外視の最終調整のような輪郭が3連敗後に浮かび上がった。
だとすると、一部で批判も集めた冒頭の「遊びます」発言。そして「札幌が本当の開幕」という言葉に真実味が出てくる。開幕投手の公表をぎりぎりまで引っ張った新庄監督。異例の采配の中、29日の本拠地開幕となる西武戦の先発投手だけは当初から昨季12勝のエース・上沢直之と心に決めて、万全のスタンバイをさせてきた。
「札幌から、ちょい真面目に。上沢君が12回、ビシッと投げてくれると思う。さらに気合を入れて」。自身やチームにとっての「開幕戦」と位置付ける3・29へ向けて、そう表情を引き締めたビッグボス。借金3からの旅立ちとなったが、悲壮感など全く感じさせず、むしろ戦略通りかもしれない3連敗。真剣勝負となる3・29で、初めて真価が問われることになる。
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