FIFAワールドカップカタール・アジア最終予選グループB第9節、オーストラリア代表対日本代表が3月24日に行われた。ア…

 FIFAワールドカップカタール・アジア最終予選グループB第9節、オーストラリア代表対日本代表が3月24日に行われた。アウェイの日本が2−0の勝利を収め、7大会連続7度目のW杯出場を決めた。批判もある中で、7度目のW杯出場を掴んだベテラン2人の貢献度とは。

■苦しみながら掴んだW杯出場

 日本はホームで行われたアジア最終予選の初戦でオマーン代表に0−1の敗戦。初戦で敗れ、続く中国代表戦では勝利を収めたものの、アウェイでの第3節サウジアラビア代表戦でアジア最終予選2敗目。3戦1勝2敗といきなり厳しい状況に立たされた。森保一監督や代表への批判、さらには長友佑都への世代交代の声があがるなどした。

 だが、その後の日本は厳しい戦いをつづけながらも6連勝。W杯出場を決めた3月24日のオーストラリア戦は、途中出場の三笘薫が2ゴールの活躍で勝利を収めた。田中碧伊東純也など今予選を通して活躍した選手もいたが、やはり日本を支えていたのはベテラン選手。

 控えGKとして権田修一を陰で支えていた川島永嗣ももちろんだが、試合中の選手たちを引っ張り誰よりも声を出していたのは吉田麻也と長友佑都のベテラン2人だ。この2人のプレー以外での貢献度も高い。

■ベテラン2人の気迫

 オーストラリア戦は試合前から激しい雨が降り、ピッチコンディションも最悪。勝てばW杯出場が決まる試合だったが、欠場選手や天候状況などもあり不安が立ち込めていた。

 しかし、ウォーミングアップ中、大雨で声が聞こえにくい状態であるにもかかわらず、大声を出してずっと選手たちを鼓舞していたのが吉田と長友だった。W杯出場を決める試合で経験のあるベテラン2人が大声を出し、最後まで日本を牽引し、今予選を通して、精神的支柱としての役割が目立っていた。

 吉田は主将として日本を引っ張ってきた。批判の声を選手の代表として一番前で受け、チームを信じて戦い続けた。10月のサウジ戦で負けた後、インタビューで吉田は「全部終わってから判断してほしい」とコメント。

 そして、今回掴んだW杯への切符。今回のオーストラリア代表戦後のインタビューでは目に涙を浮かべながら「ホッとしています」と一言。安堵の表情を見せた。批判を受け止め続けた吉田が見せた試合後の涙に感動した日本国民も多いはずだ。

 そして長友は今予選でのパフォーマンスの低下を指摘され、中山雄太との世代交代の声があがっていた。長友は2021年7月にフランスマルセイユを退団。なかなか新天地が決まらず、無所属で代表戦に臨んだ試合もあった。長友もオーストラリア戦のあとのインタビューで目に涙を浮かべた。

「みんな一丸となって這い上がってきた」とコメントしたが、批判や様々な意見を受け一番這い上がってきたのは長友だ。どんな状況でもめげず、挫けず、自らを信じて戦ってきた男が流した涙。批判を受けながらも、スタメン起用で戦い続け最後はW杯への出場を勝ち取った男の涙は感動を与えた。

 ここからは日本人全選手を含めたサバイバルが始まる。長友の自身4度目のW杯に向けた挑戦はすでに始まっている。

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