プロ野球きょう開幕、西武OB米野さんはベルーナドームでビーガン食を提供 プロ野球は25日、いよいよ2022年シーズンが開…

プロ野球きょう開幕、西武OB米野さんはベルーナドームでビーガン食を提供

 プロ野球は25日、いよいよ2022年シーズンが開幕する。西武―オリックス戦が行われるベルーナドームには、西武OBの米野智人さんが運営するビーガン食の飲食店「BACKYARD BUTCHERS(バックヤードブッチャーズ)」が昨年からオープンしている。開店に際してはクラウドファウンディングを実施。元チームメートの協力もあり、当初の目標を大きく超える額が集まった。健康と環境にも気を使った美味しいグルメを、今年もファンに届ける。

 球場一塁側外周コンコース沿い、ライトスタンド奥でピンクとグリーンが目立つグルメ店舗がある。「BACKYARD BUTCHERS」。日本語で直訳すると「裏庭のお肉屋さん」だ。まるで肉のような美味しさの料理でありながら、実は動物性のものを使用していない「ビーガン食」を提供していることが店名の由来だ。

 現在40歳の米野さんは2010年から6年間西武に在籍。引退後は東京・下北沢でカフェレストランを営んでいたが、21年から古巣本拠地に“移転”した。地球環境、健康に優しい食をコンセプトにしており、オススメ商品は「フライドソイチキンサルサボウル」。大豆ミートのフライにビーガンのマヨネーズとサルサソースがかかったピリ辛の逸品だ。

 開店にあたってはクラウドファウンディングを利用。当初の目標は100万円だったが、なんと1日で到達。最終的には289人から300万円を超える支援が集まった。SNSで元チームメートのG.G.佐藤さんらが情報を拡散してくれたことが大きかった。

「G.G.佐藤さんとは今でもお会いする仲で、セカンドキャリアの話もします。SNSを通じてお仕事のオファー貰ったり、依頼があったりするとおっしゃっていましたし、発信は大事だと実感しています」

嬉しかった涌井の男気、現役時代にも感じた熱い思い

 現役選手からも嬉しい協力があった。西武でともにプレーした涌井秀章投手(現楽天)からは、50万円を超える支援を受けた。マウンド上ではポーカーフェイスを貫くが、内に秘めた右腕の熱い思いを、現役時代の米野さんは垣間見ている。

「味方がエラーしても嫌な顔一つせず、逆にギアを一つ入れて抑えようとしていたのは感じていました。今回の件もそうですし、後輩だけど『男気があるなあ』と思いますね。個人的には選手としても応援していますし、恩返ししたい」

 2012年、捕手から外野手に転向した米野さんは、ソフトバンクの抑えを務めていたファルケンボーグから劇的な逆転満塁弾を放ち、西武ファンの印象に深く残っている。店に立つと、声をかけられることも多い。「まだオープンして1年ですが、この先も喜ばれるお店作りをして行きたい」。かつて守ったライト後方から、選手たちの活躍も願っている。(THE ANSWER編集部)