スペイン・マドリッドで開催されている「ムトゥア マドリッド・オープン」(WTAプレミア・マンダトリー/5月6~13日/賞金総額592万4318ユーロ/クレーコート)の女子シングルス1回戦で、ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したマリア・…

 スペイン・マドリッドで開催されている「ムトゥア マドリッド・オープン」(WTAプレミア・マンダトリー/5月6~13日/賞金総額592万4318ユーロ/クレーコート)の女子シングルス1回戦で、ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したマリア・シャラポワ(ロシア)は序盤のぐらつきを乗り越え、今年の全豪オープン・ベスト4で第17シードのミルヤナ・ルチッチ バローニ(クロアチア)を4-6 6-4 6-0で下した。

 シャラポワは2回戦で、アリゼ・コルネ(フランス)を6-4 4-6 6-1で倒して勝ち上がったユージェニー・ブシャール(カナダ)と対戦する。

 ブシャールは薬物使用による出場停止処分から帰還したシャラポワに対して、もっともはっきりと批判的意見を述べていた選手だ。

 15ヵ月の出場停止処分から復帰して以来、2大会目をプレーしているシャラポワ。ブシャールが自分のことを"詐欺師"と呼び、テニス界から永久追放されるべきだと言った事実ゆえに、ブシャールを倒すことに追加的モティベーションを感じるか、という問いに対してシャラポワは次のように否定した。

「私は自分の仕事に対して、そんなふうな考え方をもって臨むようなことはしない」と、30歳のシャラポワは言った。

「私はとても若いときから公の目にさらされてきた。多くのことを言われ、多くのことを耳にしてきた。そういったことにいちいちコート内外で影響を受けていたら、非常にたいへんなことになってしまう。私は、そのような考え方はしない。私のテニスが、ものを言ってくれる。それが、私が気持ちを集中させていることなのよ」

 2014年ウィンブルドン準優勝者であるブシャールとの試合は、シャラポワにとってツアー復帰以来、6試合目となる。

 シャラポワは昨年の全豪オープンで禁止薬物メルドニウムで陽性反応を示し、15ヵ月の出場停止処分を受けることになった。そして彼女は、先月のシュツットガルト(WTAプレミア/クレーコート)で復帰し、準決勝まで進むと、世界ランク17位のクリスティーナ・ムラデノビッチ(フランス)にフルセットで敗れた。

 一方、土曜日に1月以来のツアー本戦での勝利を挙げたブシャールは、シャラポワの復帰は、「正しい方法でプレーしているほかのすべての選手に対しアンフェア」だと発言し、彼女はまた、マドリッドでシャラポワと対戦できるよう願っているとも言った。

 シャラポワは、コート外の論議が何であれ、厳しい対戦相手と向かい合うことを予想している。

「プレースタイルという意味で、今日の相手(ルチッチ バローニ)と類似性があるわ。コート内に入って踏み込んで、ボールをライジングでとらえ、アグレッシブに打ってきて、あまり時間を与えてくれない」とシャラポワ。「今日の試合でよくなかったことを改善させ、それを彼女に対する試合で生かせればと願っているわ」 (C)AP(テニスマガジン)

※写真は「ムトゥア マドリッド・オープン」(WTAプレミア・マンダトリー)の初戦でミルヤナ・ルチッチ バローニ(クロアチア)を倒したマリア・シャラポワ(ロシア)

Photo: MADRID, SPAIN - MAY 07: Maria Sharapova of Russia in action in her match against Mirjana Lucic-Baroni of Croatia during day two of the Mutua Madrid Open tennis at La Caja Magica on May 7, 2017 in Madrid, Spain. (Photo by Julian Finney/Getty Images)