ジャガーズの本拠地であるアルゼンチンのブエノスアイレスに乗り込み、アウェイのプレッシャーにひるむことなく勇敢に戦った日本のサンウルブズだが、ワールドカップ4強入りを果たしたメンバー14人を含む代表経験者22人をそろえてきた相手に、39-4…

 ジャガーズの本拠地であるアルゼンチンのブエノスアイレスに乗り込み、アウェイのプレッシャーにひるむことなく勇敢に戦った日本のサンウルブズだが、ワールドカップ4強入りを果たしたメンバー14人を含む代表経験者22人をそろえてきた相手に、39-46で惜敗した。
 両チーム合わせて12トライが生まれる点の取り合いとなり、70分(後半30分)までリードしていたサンウルブズだったが、終盤に連続トライを許し、逆転負けを喫した。

 エスタディオ・ホセ・アマルフィターニで、日本時間7日早朝におこなわれたこの試合。
 サンウルブズは前半1分、自陣でのスクラムからループを使って左へ展開し、FB松島幸太朗がキックしたボールをWTB福岡堅樹が確保してインサイドのCTBウィリアム・トゥポウにつなぎ、先制した。

 一方、1年前に東京・秩父宮ラグビー場で敗れ雪辱に燃えていたジャガーズは、PGで得点したあとの8分、SOフアン・マルティン・エルナンデスがFLトマス・レザーナとのコンビネーションでゴールに迫り、ブレイクダウン後、ボールをピックアップしたNO8レオナルド・セナトーレがインゴールに押さえ、逆転した。

 しかしサンウルブズは17分、ボールアウトにPR山路泰生がいち早く反応して攻撃に転じ、FB松島のゲインもあって敵陣22メートルライン付近まで上がると、右への展開からNO8ヴィリー・ブリッツが切り込んでオフロードで大外のWTB江見翔太につなぎ、トライが生まれた。22分にPGで3点を追加。

 その後、ジャガーズにキックカウンターからつながれ同点とされたサンウルブズだったが、PGで勝ち越し、37分には相手が落としたボールをSO田村優が確保してゴールへ走り切り、大きな追加点を挙げた。

 だがハーフタイム前、ラインアウトからモールでゴールに迫ったジャガーズに対し、サンウルブズは故意に崩したとしてペナルティトライを宣告され、さらにLOサム・ワイクスにイエローカードが出て、25-22とリードしながらも嫌な流れで折り返した。

 数的不利で後半を迎えたサンウルブズ。立ち上がりから自陣深くで苦しい時間帯が続き、LOヘル ウヴェのラインアウトスチール、FLラーボニ・ウォーレンボスアヤコのブレイクダウンでのターンオーバー、NO8ブリッツのトライセービングタックルなどで耐えたものの、51分、ラインアウトからモールで押し込まれ、ゲームをひっくり返された。

 しかし、簡単には屈しないサンウルブズは54分、NO8ブリッツが突破してSO田村につなぎ、トライで再逆転。59分にはLOウヴェが力強い突進でゴールに迫ると、すばやいリサイクルからLOワイクスがインゴールに押さえ、39-27とリードを広げた。

 が、ホームで負けられないジャガーズは66分、フレッシュレッグのLOマティアス・アレマーノがディフェンダーを振り払ってトライを決め、71分には得意のラインアウトモールで同点とした。
 そして74分、ジャガーズはハーフウェイ付近でアドバンテージをもらうと、SOホアキン・ディアス・ボニーラがキックを使い、相手に当たって跳ね返ったボールを確保して中央を大きくゲイン、サポートランナーが次々とつなぎ、決勝トライが生まれた。

 7点を追うサンウルブズは終盤に敵陣深くへ入り、残り時間1分を切ってからゴール前中央でペナルティを得、タップから攻めたものの、ノックオンで途切れ、惜しいゲームを落とした。

 サンウルブズはこれで1勝9敗(勝点7)、ジャガーズは5勝5敗(勝点24)となった

 4週間のタフな海外遠征を終えるサンウルブズは次週は休みとなり、そのあと、5月20日にセカンドホームのシンガポールでシャークスと対戦する。