■オーストラリア戦は引き分け以上がノルマに カタールW杯への最終決戦に臨むメンバーが、3月16日に発表された。24日のオ…

■オーストラリア戦は引き分け以上がノルマに

 カタールW杯への最終決戦に臨むメンバーが、3月16日に発表された。24日のオーストラリア戦と29日のベトナム戦に、森保一監督は27人の選手を招集した。

 現状を改めて整理しておくと、日本はここまで6勝2敗の勝点18でグループ2位である。オーストラリアは4勝3分1敗の勝点15で3位だ。24日のアウェイゲームに勝てば勝点差は6となり、ベトナム戦を待たずに2位以内が確定する。すなわち、W杯出場が決まる。

 引き分けなら、勝点3差のまま最終戦を迎える。日本はホームのベトナム戦で、オーストラリアはアウェイのサウジアラビア戦だ。ベトナムを退ければ、自力で2位以内を維持できる。

 オーストラリアに負けた場合はどうなるか。勝点で並ばれ、得失点差で3位に転落する。日本の運命は最終戦にもつれるが、ここでカギを握るのがサウジアラビアだ。

 フランス人のエルベ・ルメール監督が指揮するチームは、ここまで6勝1分1敗で勝点19を積み上げている。3位のオーストラリアに勝点4差をつけており、24日の中国戦に勝てば2位以内を確保できる。オーストラリアをホームに迎える最終戦が、消化試合になる。

  W杯出場を決めたサウジアラビアがメンバーを落とし、死に物狂いのオーストラリアがアウェイで勝点3を奪う──といったことも考えられる。その場合、日本はベトナムに勝つだけでなく、4点差、5点差といったスコアが必要になる。

 不確定要素を多く抱えてベトナム戦に臨まないためにも、オーストラリア戦は負けられない。引き分け以上がノルマだ。

■最終予選ではホーム不敗のオーストラリア

 ホームのオーストラリアは手ごわい。

 グラハム・アーノルド監督率いる”サッカールーズ”は、今回の最終予選でオマーンや中国と引き分けている。詰めの甘さを印象づけるものの、ホームでは3勝1分と負けなしだ。失点はわずかに「1」である。

 オーストラリアがW杯予選をアジア地区で戦うようになったのは、10年の南アフリカ大会からだ。同最終予選では日本、バーレーン、カタール、ウズベキスタンと同居し、ホームで4連勝を飾った。日本は1対2で敗れた。

 14年のブラジルW杯最終予選でも、ホームでは2勝2分の成績を残した。18年のロシアW杯最終予選は、4勝1分である。サウジアラビア、UAE、イラク、タイをホームで撃破したオーストラリアが、唯一勝てなかったのはヴァイッド・ハリルホジッチ監督が率いた日本だった。負けなかったのは頼もしいデータだが、勝つことはできていない。オーストラリアとは過去3度の最終予選で対戦しているが、アウェイでは2分1敗と勝利がないのである。

■オーストラリアは「勝たなければいけない」重圧を背負う

 オーストラリアのホームで、勝点3をつかむのは簡単ではない。

 ただ、試合前の段階でプレッシャーを感じるのは、日本ではなくオーストラリアだ。負けたら2位以内に入れないという立場には、経験豊富な選手が多いチームでもプレッシャーを受けているだろう。メンタリティを想像すれば、今回の最終予選序盤で2敗した当時の日本に似ているかもしれない。

 日本戦が引き分けに終わっても、数字上は予選突破の可能性は残る。だが、現実的にはかなり厳しい。3月24日のオーストラリアは、「絶対に勝たなければいけない」との重圧に縛られるはずだ。

 重要なのは先制点だろう。今回のオーストラリアと同じように、日本が「勝たなければいけない」との思いで臨んだ2月のサウジアラビア戦は、前半32分に先制点をあげることができた。しかも、最終予選で得点をあげていなかった南野拓実がネットを揺らした。チームは「勝たなければいけない」重圧を振り払い、取るべき選手が取ることで、勢いをつかむことができたのだった。

 シドニーのピッチに立つ日本は、早い時間帯の失点を絶対に避けなければならない。ビハインドを背負ったら、リスクを冒す必要が生じる。日本にとってのリスクは、相手にとってチャンスのきっかけになり得る。リスクを背負った末に2点目を決められたら、試合の行方は決まってしまう。

 だからといって、「リスクを冒すな」というわけではない。大切なのは試合中の見極めである。相手の出方を見て、試合中の変化も見逃さずに、対応していくことが大事なのだ。

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