東京五輪で金メダルを手にし、見事連覇を果たした日本女子ソフトボール代表。常勝軍団で主将としてチームを牽引し、金メダル獲得に大きく貢献した山田恵里。 そんな山田恵里にインタビューを実施し、東京五輪後からの近況や、今後の目標につい…
東京五輪で金メダルを手にし、見事連覇を果たした日本女子ソフトボール代表。常勝軍団で主将としてチームを牽引し、金メダル獲得に大きく貢献した山田恵里。
そんな山田恵里にインタビューを実施し、東京五輪後からの近況や、今後の目標について語ってくれた。
東京五輪を金メダルという最高の結果で終えた後、リーグ戦に戻った山田。
「女イチロー」の愛称で呼ばれる実力をいかんなく発揮し、昨季のリーグでは打率3割6分1厘をマークし、5度目の首位打者とベストナインの二冠に輝いた。
山田に今シーズンの目標を聞くと、
「今シーズンはリーグの体制が変わって、試合数が少し増えるという新しい試みなのでどうなるかはまだ分からないですけど、次のパリ五輪でまた開催種目から除外されてしまったという事もあり、お客さんが少ないことが多かったので、そうならないようにしたいなと思っています。日本のリーグって他の国でオリンピックに出ていた選手もいてレベルは高いので、それをソフトボールを知らない人にもっと注目してもらいたいですね」
と、パリ五輪で再び開催種目から外れた事で、盛り上がりにかけているソフトボール界の為に自身のプレー以外の部分でも、盛り上げたいという強い意志を明かし、その魅力についても語った。
また、自身の現役続行に関しては、
「今はまだ自分のプレーで伝えられると去年のリーグ戦で感じたので、それができなくなった時が引退かなと思っています。それがどうなっていくかは今シーズン戦ってみないと分からないですけど」
と、代表の活動からは退く意向を示したものの、現役選手としてまだまだプレーする意欲を見せ、引退のイメージはまだ湧いていないことを明かした。
さらに山田は他にも、今後の目標について、
「人に伝えられる立場にいるので、誰かが頑張ろうって思ってもらえるような活躍をしたいという思いが1番の原動力です。それがソフトボールを通しての恩返し。ソフトボール以外で伝えられるかと言ったら、私にはできると思っていないので。だからこそソフトボールに感謝して、ソフトボールに恩返しをしたいと思っています」
と、ソフトボールへの感謝の気持ちを伝え、今度は自分が恩返しをする番だと語った。
五輪後には講演会などの仕事も増えたという山田は、自身の経験から得た「目標に向かって生きることの大切さ」をもっとプレー以外でも伝えられるようになりたいと話す。
山田自身、2008年の北京五輪で金メダルを獲得した後からソフトボールが五輪種目から除外されてしまった事もあり、その後しばらく目標を見失ってしまった時期があった。
しかし、そんなある日、グラウンドキーパーの方々がグラウンドを整備している様子をボーっと見つめながら、多くの方々に支えてもらっていたことに改めて気づけたことで、「誰かの為に」という思いが原動力となって、もう一度奮起することができたという経験をした。
そんな経験をしたからこそ、今多くの人に「目標に向かって生きることの大切さ」を伝えていきたいと考えているのだ。
ソフトボール界だけにとどまらず、山田はこれからも走り続ける。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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