3月20日「Judgement2022〜DDT旗揚げ25周年記念大会〜」を両国国技館で行うDDTプロレス。そのメインイベントで竹下幸之介の持つKO-D無差別級王座に挑戦する遠藤哲哉。前回2人のタイトル戦が行われたのは2019年7月の大田区大…

3月20日「Judgement2022〜DDT旗揚げ25周年記念大会〜」を両国国技館で行うDDTプロレス。そのメインイベントで竹下幸之介の持つKO-D無差別級王座に挑戦する遠藤哲哉。前回2人のタイトル戦が行われたのは2019年7月の大田区大会。「王者」遠藤が竹下の挑戦を受け惜敗。新生BURNINGのリーダーとして進化した遠藤哲哉が2年8ヶ月前の屈辱を晴らす。

――前回の取材が2020年11月、実に1年4ヶ月ぶりの取材です。当時、遠藤選手はKO-D無差別級王者、2.14カルッツかわさきで挑戦者の秋山準選手と戦う前でしたね。
遠藤:そんなに経ちましたか(苦笑)。僕がベルトを持っているときは、自分よりキャリアが浅い選手と戦う方が良いと考えています。若い選手の経験になるし成長のキッカケにもなる。それが団体の活性化に繋がると思っています。ただあの時は、その思いとは真逆の大ベテラン秋山選手と戦いましたね(苦笑)。

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――チャンピオンの時、若手選手のことを考えているんですね。そういえば以前のインタビューで遠藤選手は怪我で欠場した吉村選手にアドバイスしていました。その記事を吉村直巳選手が「『泣いちゃう』と思いながら読みましたよ」と嬉しそうに話してくれました。

遠藤:僕どんなことを言っていましたか?
――「欠場期間は自分と向き合える時間がたくさんある。そこで考えて吉村には『自分のためのプロレス』をしてほしい」と。
遠藤:吉村は優しいんですよ。それがリング上で出てしまう。せめてリング上では優しさを封印して自分のために戦って欲しいと思い、話した記憶がありますね。

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――遠藤選手は後輩思いの優しいレスラーですね。当時はDAMNAITIONですけど(苦笑)。話を戻すと2021年2月に秋山選手に敗れベルトを失ってから、2020年の輝きが薄らいだように感じました。
遠藤:少しだけプロレスから気持ちが離れた時期です。それでモチベーションを上げるために「フィジークの大会に出場しよう」と決めたけど、正直プロレスとの両立はキツかった。
――そんな時期があったのですね。ところでプロレスの筋肉とフィジークの筋肉は違うのですか?
遠藤:違いますね。いくら重いバーベルを上げるのと、リング上で重心が不安定な人間を抱えるのはわけが違う。元々フィジークのトレーニングは好きで始めたけど迷っていましたね。とにかく2021年7月に大会があるので、そこまで頑張ろうと。
ただフィジークのコンディション作りで身体のバランスを崩してしまいました。その影響なのか、6月のKING OF DDT 2021 1st ROUNDのクリス・ブルックス戦でふくらはぎが肉離れ。プロレスとフィジークの両立は簡単なものではないと実感しました。7月のフィジークの大会で一区切り付けて、改めてプロレスに集中しました。
――フィジークの大会終わりで体重を増やすことを考えたのでしょうか?
遠藤:はい、考えました。実際に増量を始めたのは9月に入ってからですけど。

――9月といえば遠藤選手が所属していたDAMNATION(ダムネーション)が「負け残り8人タッグトーナメント」でまさかの最下位、解散することになりました。5年間活動したユニットで思い出も多かったのではないですか?
遠藤:僕のキャリアの半分以上をDAMNATIONで過ごしているので色々思うことはあります。ただ2020年11月大田区大会で佐々木さんとKO-D無差別級タイトル戦を戦ったころからDAMNATIONを続けることがDDTにとってプラスなのかマイナスなのか分からなくなりました。
――それはどうしてですか?
遠藤:昨年The 37KAMIINAが結成、人気・実力と共にDAMNATIONと張り合うユニットまで成長しました。それまでDDTで長年トップのユニットはDAMNATIONでした。ただトップに一つのユニットが長い間君臨するのはDDTと言う団体の活性化に繋がらないと考えていたからです。

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――遠藤選手は個人や所属するユニットだけではなくDDTを客観的に見ていますよね。そのDAMNATIONで5年間活動し、佐々木大輔選手から何か影響を受けましたか?
遠藤:物理的なものはありませんが「周りに気を遣わなくていいんだ」と言うことを学びました。あの人自身が自分勝手なだけですけど(笑)。
DAMNATIONに入る前は「自分をよく見せたい」「カッコよく見られたい」と言う考えでしたが、「自分の好きなようにやればいいんだ」に変わりました。先輩であろうとリング上では気を遣う必要もないですし…その部分の変化が一番大きいですね。
――現在、新生BURNINGで活動している秋山準選手に気を遣うことはありませんか?
遠藤:逆に気を遣って下さいます。タッグマッチでも自由にやらせて貰っていますね。
――そういえば最近パーソナルトレーニングサービスを始めましたよね。
遠藤:Zoomを利用したオンラインでのトレーニングだけではなく、新宿のジムで対面指導も行っています。鍛えたい部位や、どのような体型になりたいとか言っていただければプログラムを組んでキチンと指導します。基本1セッション1時間で対応しています。

――僕、コロナ禍で体重が増えてしまったんですけど…
遠藤:その場合、運動だけではなく食事管理からお手伝いします。体重管理は運動も大切ですが食事の占める割合が大きいですから。
――フィジーク大会前、体重を維持するための遠藤選手の食事をSNSで拝見しました。その後、落とした体重を増量したり減量したりするのもキチンとした知識がないと生活に支障を来たしますよね。遠藤選手にパーソナルトレーニングサービスを受けたい場合、どうすれば良いのですか?
遠藤:僕のTwitterに公式LINEアカウントのURLが記載されています。そこでQRコードを読み取りLINEでお問い合わせください。夏まで理想の体型になるように一緒に頑張りましょう!
<後編に続く>

<インフォメーション>
3.20 両国国技館で「Judgement2022〜DDT旗揚げ25周年記念大会〜」を行うDDTプロレス。メインイベントは竹下幸之介選手が持つ王座に遠藤哲哉選手が挑むKO-D無差別級選手権試合。
詳細はDDTプロレスリング公式サイトをご覧ください。
また試合は動画配信サービスWRESTLE UNIVERSEで生配信されます。

遠藤哲哉 Twitter
遠藤哲哉 Instagram
遠藤哲哉 公式LINEアカウント

取材・文/大楽 聡詞
写真提供/DDTプロレスリング