東京五輪女子ボクシングフライ級で銅メダルを獲得した並木月海(23)。現役陸上自衛官でありボクシング選手という肩書きを持ちながら、普段は可愛らしい笑顔が印象的だ。そんな並木に今回「CoCoKARAnext」で独占インタビューを実施。東京五輪…
東京五輪女子ボクシングフライ級で銅メダルを獲得した並木月海(23)。
現役陸上自衛官でありボクシング選手という肩書きを持ちながら、普段は可愛らしい笑顔が印象的だ。
そんな並木に今回「CoCoKARAnext」で独占インタビューを実施。東京五輪を終えてからの心境と、2年後に行われるパリ五輪への思いを聞いた。
(c)自衛隊体育学校
並木は東京五輪後の昨年11月に、アマチュアボクシング全日本選手権で初優勝を果たし、メダリストの名に恥じない結果を残した。
この結果に並木は、「初めての優勝だったので、やっと勝てたな」と国内初タイトルに充実感を漂わせた。
試合を振り返り並木は、「自分自身は全日本よりは、その後に控えているアジア大会に標準を合わせていたので、そこまで嬉しさはなく、淡々と試合をこなせました」
と特にプレッシャーはなかったという。
そして注目を集める2024年のパリ五輪に出場するとは並木はまだ明言していない。熟考を重ねる裏には、自身のどんな気持ちが隠されていたのだろうか。
「五輪が終わった直後は正直何も考えられなくて。これよりもさらに厳しい練習をしないと上に行けないことを自分自身が感じて、それをまた頑張れるかと言ったら、すぐ簡単には頑張れるとは言えなくて。だからこそパリ大会を目指すという事は言えなかったです。
でもやっぱり世界をとりたい、自分の納得する試合を一回でもやってみたいというのは大きかったので、現役続行に踏み切りました」
日々血のにじむような努力を積み重ね、自分の限界と戦い抜いて、やっとの思いで獲得した東京五輪銅メダル。パリ五輪挑戦を簡単に明言できないほどの苦労と、期待を寄せてくれる方々への声援に報いたいという思いとの葛藤は相当なものだっただろう。
一方で、その表情はどこかすっきりしており、前を向いて歩きだしていた。パリ五輪に挑戦できる選手なのか決断できるのは自分だけだとしながら、
「まずはレベルの高い国際大会を踏んで、納得のいく試合や結果を掴みたいという思いがあったので、アジア大会に挑戦することに決めました。そこで納得のいく結果を出した上でパリ大会に出場するかどうか決めたいと考えています。常にパリを目指すというよりかは、目の前の試合で結果を残していく。最後は自分自身やり切ったと思って終わりたいので、それがアジア大会なのか、パリ五輪なのかは今は分からないです」
と、今の目標はパリ五輪ではなく完全にアジア大会であることを明言した。
一方で今回のインタビューで並木は「大きな目標の前には小さな目標を積み重ねていく」と語っている。少しずつ段階を踏むことで自身を高めていくのが自分のスタイルであるのならアジア大会後にどんな景色が見えていくのか。
「最近は練習意欲も高くて、いいメンタルでいられている」と言葉に力を込めた並木。今後の活躍にも期待が高まる。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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